国際情勢の大変動を見抜く!-56~CLO暴落から金融危機へ発展する可能性~
今回はコロナショックに起因する金融危機に関する情報
【2020年中に次のリーマンショック再来?】コロナショックは一過性か。農林中央金庫が大量に抱えるCLO(ローン担保証券)が暴落し再び金融危機へ発展する可能性を基にまとめました。
今回コロナショックは本格的な金融ショックに発展する可能性を秘めている。
きっかけとなりうるのが「CLO(ローン担保証券)」の暴落による金融ショック。
CLOとは簡単に言えば、銀行が信用力の低い企業にお金を貸して、その債権を他金融商品などとパッケージ化して機関投資家や富裕層に売却する、一つの商品の形。
元々、貸付を受けている企業が倒産してしまっては、債権回収が不能になる。
倒産した企業はローンの金利はおろか、元本を支払うことができない。
結果的に、証券化された金融商品であるCLOは大幅に値下がりしていく。
コロナショックによって、実体経済に大幅な影響が出ていることは街を歩けばわかる。
実際に世界経済が不況に陥れば、今まで倒産しなかった低格付けの企業は連鎖倒産をしかねない。結果的にCLOの価格は大きく値下がりしてしまう。
2019年の時点、でCLOの元となっているローンの格付けは約30%がS&Pで「B-」、ムーディーズで「B3」となっていた。
両格付けはデフォルトつまり倒産直前のCCCの1つ上の格付け。
CLO市場は2010年に比べ2倍以上の6600億ドル規模に成長した。信用度が低めの借り手に安価な資金を豊富に提供することで、CLOは米史上最長の景気拡大に寄与した。
しかし、20年にリセッション(景気後退)入りする可能性が高まるのに伴い、信用格付け引き下げがCLOによるレバレッジドローン一斉売りをもたらすリスクがある。多くの企業が借り換え困難に見舞われ、存続が脅かされる恐れもある。
その中で、日本の金融機関が15%(12.7兆円)程度のCLOを保有している。(世界に対する経済規模が6%程度→2.5倍規模)
日本のCLO保有トップ3
農林中金:CLO保有額7兆9000億円
三菱UFJ:CLO保有額2兆5000億円
ゆうちょ:CLO保有額1兆5000億円
ゆうちょ銀行も入っていることから、ゴールドマンサックス(←ロスチャイルド)が指示している可能性もある。
特に農林中金はこれにクレジットと株式を加えると30兆円。相当な危険水準。
CLOの元となっているローンを借りている元々信用力が低い企業が倒産をしていけばCLOの価格は暴落していく。
CLOを大量に保有している金融機関が大打撃を被り、下手をするとデフォルトするという事態も最悪考えられる。
農林中金規模の銀行が破綻してしまった場合、日本初の金融ショックという事態も十分に考えられる。
因みに世界に目を向けると、ドイツ銀行が7500兆円という桁違いのデリバティブ商品を保有している。世界経済全体が危ない状態だ。日本発の世界金融危機へ。という可能性もある。
現在、日本は、株・円・債券のトリプル安 ということもあり、かなり危険性が高まってきた。

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