2010-07-08

日本の税システムを考える9 〜番外編☆世界のおもしろ税♪②〜

こんにちは♪
前回まで日本の税制の抜本的転換を提言する「一般取引税を導入して夢のジパングへ」(馬場英二氏)を紹介してきました☆
とても勉強になりましたね
。。。ということで。今日はちょっと一休み
番外編☆世界のおもしろ税②をご紹介いたします
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今回は動物(?)編です♪

馬税
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明治6年(1873)、「馬税」は、馬1頭につき1年間に3円、
商売用の馬は半額の税金が課されていました。

兎税(うさぎぜい)
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明治6年(1873)12月に、東京府において兎税が創設しました。
その税は、うさぎの所有者に登録義務付けし、1羽につき1カ月金1円の
高い税金を課した。また、無届けでうさぎを所有したときには、
1羽につき金2円の罰金が課された。
当時、珍種のうさぎの飼育が流行し東南アジアなどから日本へ輸入されました。
よって、投機的なうさぎの売買を抑制したい為の税でした。

ちなみに・・・
明治前期の1円は、現代に換算すると約2万円に相当するそうです。
当時の国家公務員の初任給が50円 大工さん(当時最も安い賃金の職業)の日給85銭(・・・日曜以外毎日働いても月22.1円?)だったそうです。
ということは、馬税は、年間6万円、兎税は月2万円・・・年間24万円!
うさぎって超高級品だったんですね

犬税
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貞亨4年(1687年)、将軍徳川綱吉の時代に、「生類哀れみの令」が出され、
動物、特に犬を大事にするように命じた。その結果、野良犬が増えた為、
広大な敷地に犬小屋を建て、収容した。
その費用を賄うため、江戸の町人などから徴収したのが「犬税」です。
この税は、町人から間口一間につき金三分、幕府の農民から収穫高百石につき、
一石の特別徴収がされた。
昭和30年には、全国2686の自治体で犬にかかる税金「犬税」をかけていた。
今でこそ珍しい税ですが、当時は、特別な税ではありませんでした。
「犬税」は、法定外普通税といいまして、法律によらずに、市町村が自治大臣の
許可を受けて設けました。
昭和57年3月、長野県の四賀村を最後にこの税は、なくなりました。
当時、同村では、4月1日現在で生後3ヶ月以上の犬を飼っている場合、
1頭につき、年300円の税金がかかりました。
ぜいたく品と考えたことによる税です。

「生類憐れみの令」は有名な話ですが、昭和後期まで残っていたのは知らなかった方も多いのではないでしょうか?
人が生活していくのにも厳しい時代に、ペットを飼うことができるというのは、かなり贅沢なことだったのでしょうね。

かえる税
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中世のフランスに、堀の蛙がケロケロ鳴いて領主の睡眠を妨げる、
そこで領民に交替で水面をたたいて蛙の鳴くのを止めさせた。
労働で納める「かえる税」が、ありました。
領民もたいへん、かえるも、いい迷惑ですね。

日本でかつてあった“庸”の部類でしょうか。昼間の農作業で疲れているのに、夜も領主の安眠のために働いて。領民の生活ってたいへんだったんですね
でも・・・水面をたたく音も響いてしまいそうですよね・・・ 🙄 ?

とり税(フランス)
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15世紀の中世後期、ドイツとの国境に近いフランスのアルザス地方です。
この地方では、年貢の一つとして年2回、鶏を領主に差し出していました。
しかし、納税の月に子供が生まれた農家には、この課税が免除されていました。
ただし、これには条件がありました。
それは、年貢分の鶏を、産後の体力回復のために、母親となったご婦人が
食べるということでした。
夫はその証拠として、鶏の頭を保存しておき、役人が税の徴収に来たとき、
それを見せて年貢を免除してもらいました。

鶏料理好きの領主さんだったのでしょうか 8) ?
子供が生まれた家では免税ということで、ささやかな控除があったんですね
領民からいろいろな“税”を徴収することで、領主は不自由なく生きていこうとしていたんですね

雀の住む藪を保護するための税
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日本には、「すずめ」の住む「やぶ」を保護するために税を課けたことがありました。
昔の殿様などが、レクリエーションと戦の訓練もかねて、鷹狩りをしました。
福岡藩では、この鷹狩り用に飼っていた鷹のエサになる雀を繁殖させるために
藪を「雀藪」と定めて、伐採を禁止していました。
そして、この藪を保存するための費用を藪のある村に負担させていました。

藩主の娯楽のためにも税を払わなくてはいけないとは。。。
日本でも海外でも、領主の権力に振り回される農民はいつも苦労していたんですね。

つばめの巣税
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つばめの巣税は、インドネシアなど東南アジア諸国にある税金で、高級な
中華料理のスープなどに使われる。
海つばめの巣を取る人にかかる、許可料、独占料といえます。
海つばめは、唾液でくるんだ海草で、海岸の崖に巣を造りますが、
それを取るために、目もくらむような岸壁に竹の足場を組んで巣を取る命がけの作業を行います。
つばめの巣は、色の白いものほど高級品で値段が高いそうです。

断崖絶壁にある海つばめの巣をとるのは、とても危険な作業なようです!
しかし、それだけ価値があるとみなされているということですね。
今回は、動物(関連)にかけられた税金を紹介しました☆
現代では、動物にかけられる税というのは残っていませんが、こうして過去の例を見ると、
確かに、なくなったのも頷けますね。
最近では、イギリスで、馬を持つ人たちに「馬税」を課そうという動きがあるとか。
将来また起きるかもしれない口蹄疫や、アフリカンホースシックネス(心臓や肺に影響を及ぼすウイルス感染症です)についての研究や対策に使おうというらしいです。アニマルヘルスについての独立した研究機関を作りたいらしいです。
もしこれが進めば2012年には、馬のオーナーは年間10.50ポンド(1500〜2000円)の馬税を支払うことになるそう。
昔とは、使用目的が変わってきますね
次週はついに  日本の税システムを考える シリーズ最終章に入ります
新時代にふさわしい税システムを考えていきたいと思います
みなさんお楽しみに〜

List    投稿者 akika | 2010-07-08 | Posted in 03.国の借金どうなる?4 Comments » 

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コメント4件

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