2022-11-12

日本の物価上昇から世界の状況を読み解く

今の日本の物価上昇は、コロナ、ウクライナ紛争、金融緩和、円安など様々な要因が重なり合っていて、本当に先が読みにくい状況。経済のグローバル化に伴い、日本の国内物価も今や世界の縮図ともいえます。これを読み解くことができれば世界が分かる、そう思って調べてみたところ、優れもののサイトが見つかりました。通商白書です。本当かと思われた方、一読をおすすめします。


図は通商白書に掲載されている、「サプライチェーンにおける供給制約の関係図」です。これに、コロナショックによる景気刺激としての国家財政の出動や、コロナ後のインフレ対策としてのアメリカの高金利誘導、その結果としての円安を加えれば、現在の世界の経済状況の概況を把握することが出来そうです。

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また、この通商白書にざっと目を通して、大きな気付きがあったのが、コロナショックを契機に加速しているトレンドです。デジタル変革、地政学リスクの増大、共通価値の重視、政府の産業政策シフトの4つが挙げられていましたが、特に注目したのが「政府の産業政策シフト」です。

以下、通商白書からの抜粋です。

「政府の産業政策強化の動きにより、米国、欧州など主要国・地域の特定セクター(航空宇宙、半導体、グリーン関連等)において大規模な市場が形成されており、立地国の政策ポジションによって企業の市場獲得の機会に違いが発生する可能性がある。」

 

通商白書には書いてありませんが、ロシア、中国との緊張関係が高まる中で、経済が戦争に変わる国家間闘争の主戦場となってきており、各国政府が戦略的に経済に関する投資を進めようとしている。国民を豊かにするための経済政策から、国家間闘争に勝つための経済投資へと転換してきているようです。今後の企業経営を考えるうえで、国家戦略を把握することの重要性は、どんどん高まっていくことになります。

List    投稿者 noda | 2022-11-12 | Posted in 10.経済NEWS・その他No Comments » 

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