2023-04-22

日本の国民負担率。世界と比べると高くないのに、国民が負担に感じているのはなぜ? 

近年の国民負担率の上昇には、2014年と2019年の2度の消費税率引き上げや、高齢化に伴う医療や介護などの社会保障負担の増大という背景があります。

2022~24年にかけて、1947~49年生まれの、いわゆる団塊の世代が75歳以上となります。このため、高齢者の医療や介護のニーズは、さらに高まるものとみられ、国民負担率の上昇圧力はさらに増していくことが見込まれます。

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(https://news.yahoo.co.jp/articles/be17b6d0bb70055791b627b0b25144e573bae44a)より引用。

――――――以下、引用――――――

2月21日、財務省は、2022年度の「国民負担率」が47.5%になる見込みだと発表した。過去最大だった2021年度の48.1%をやや下回ったものの、国民所得のほぼ半分を占めている。

「国民負担率」は、国民所得に占める税金や社会保険料(年金・医療保険など)の割合で、いかに公的負担が大きいかを国際的に比較する指標の一つ。2022年度は、税負担が28.6%、社会保障負担が18.8%で、合計で47.5%と見込まれている。

――――――中略――――――

国民負担率の統計が始まったのは1970年度ですが、実はこのときは24.3%しかなかったんです。20年前の2002年度でも35.0%でしたが、高齢化にともなう社会保険料の増加などで、2013年度に40%を超えました。今後も、大きく減る見込みはありません」(週刊誌記者)

国民負担率の高さについては、2020年10月20日、参院予算委員会で、浜田聡議員が岸田首相の見解を問うている。

「稼いだ額の半分を “お上” が召し上げる状況であると考えられます。国民の活力がなくなるのは当然だと思います。高すぎる国民負担率を下げて、国民が自由に使えるお金を増やしていく必要があると考えます」

これに対し、岸田首相は、社会保障給付も負担も上昇傾向が続いているとしたうえで、こう答えた。

「適正で負担可能な範囲にとどめ、同時に今後とも国民の活力を損なわないようにするため、社会課題を成長のエンジンに転換し、持続可能な経済成長を実現することで、国民負担率の分母である国民所得を増やしていきたいと考えます」

岸田首相の「国民所得を増やしていく」との発言に、浜田氏は「国民負担率半減計画」を提案し、「令和の所得倍増計画を実現することを切に願います」とした。

実際のところ、分母となる「国民所得」が倍増するか、労働人口が激増でもしない限り、「五公五民」の状態は変わらない。岸田首相が掲げた「令和版所得倍増計画」は、いったいどこに行ってしまったのか。

 

――――――引用終わり――――――

 

出典:(https://www.ipss.go.jp/s-toukei/j/14_s_toukei/3/31.html)より

 

1990年代は20%台で今の半分程度で、平成に入ってからも30%台だったことが分かります。

約30年間で一気に上昇していることが読み取れます。

60歳以上の人たちは、稼いだ額の8割を自分のお金として使えていました。

今の若者たちは稼いだ額の半分しか使うことができないのです。

若者のやる気も無くなってしまいそうな時代に感じますが、どうやら国民負担率が大きい=活力衰退ではなさそうです。

 

北欧は最も高い負担率の国でデンマークの68%。次いでフィンランドが62%、続いてスウェーデンが56%、ノルウェーが54%です。 そして北欧は幸福度の高い国として毎年上位にランクインしています。

国民負担率と幸福度にはどのような関係があるのでしょうか。

北欧は国民負担が大きい分、教育、医療、雇用、年金など、生活の多くの面が国によって保障されていることが有名です。

つまり、納税していることに対する「納得度」が高いと考えられます。

 

では、北欧と比べると日本の国民負担率は高くないですが、税金の還元率が低いところに不満を感じているのかもしれません。

例えば少子高齢化により、日本の社会保障が高齢者に対する福祉サービスに集中しており、福祉サービスの水準に納得度が低いです。

また、税金の引き上げが頻繁に行われていることも負担を感じる要因に繋がっていそうです。

(例えば消費税は1989年まで日本にありませんでした。1989年に3%の消費税が導入後、段階を経て3度の引き上げがあり、2022年時点では軽減税率8%、標準税率10%まで上がっています。)

 

 

上記より、国民負担率が高い国でも幸せな国があるのが追求ポイントです。単に国民負担率を抑えるよりもすべてを上げて、全体の回転をよくした方が日本の社会活力に繋がりそうです。

List    投稿者 y-kana | 2023-04-22 | Posted in 10.経済NEWS・その他No Comments » 

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