2007-08-18

航空業界という日本にとって新たな市場への船出


私もこのニュースに注目していました。 :roll:
現在、旅客機メーカーとしてはヨーロッパを拠点とするエアバス社、アメリカを拠点とするボーイング社が二大メーカーとして君臨しています。
この業界の凄まじさはロッキード事件で、当時の日本の総理大臣が受託収賄罪等で逮捕されたことでも分かるように、激しい営業力が要求されます。
それなのに、なんで 40年ぶりに日本製の航空機を製造しようとしているんだろう?その見通しはあるのだろうか?
気になる!気になる!
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まず用語の確認。MRJ(ミツビシ・リージョナル・ジェット)のリージョナルとは「地域」のこと。
したがってRJとは主に国内線など近距離地域を結ぶ小型ジェット旅客機のこと。航続距離は3000km程度で客席数は90人まで。現在、世界で約1000機が運航。燃費の良さとメンテナンスの容易さで需要が拡大。

競合ではカナダのボンバルディア社とブラジルのエムブラエル社が市場の半分以上のシェアを占める。

さらに中国でも同規模の国策機を開発し既に40機を受注済み。2009年には市場に出回る予定です。

さらにさらにロシアでもRRJプロジェクトとしてスホーイスーパージェット100が開発され、ロシア国内で既に100機以上受注しており、2008年にはサービス開始予定です。

ふ〜む厳しいんじゃない?

2010年には羽田空港の新滑走路が増設され、発着枠が4割増えるため日本の航空会社もRJの導入が進むと予想されるが、肝心のMRJは2012年運航開始ということで新滑走路には間に合わないというお粗末振り。

それはこれまでの経緯を見ても分かる。

2002年経済産業省が、三菱重工、川崎重工、富士重工に対して小型ジェット旅客機の提案書を求めた。大きさは客席が30席程度で5年間は市場調査と開発研究にあて、費用は500億円程度を目安にして半分を国から補助するというもの。結果として三菱重工が主契約者となった。

2004年横浜で国際航空宇宙展が開催され「環境配慮型高性能小型航空機」客席数30〜60席でキャビンの実物大模型が展示された。

2005年には30席クラスのRJでは需要に限界があるということで70〜90席に切り替え。

2006年にロンドンのファーンボロ航空ショーでは90席タイプの模型が展示された。

こうして当初30席でのスタートがアジア需要を踏まえて客席を増やす仕様変更をドタバタと行なったために、デビューが遅れたということらしい。


しかし改めてなぜ 今更航空機製作に到ったのだろうか?

1つは防衛費の減少にあるようです。
防衛費は、平成15年からジリジリではあるが、5年連続前年割れが続いており、ここで多くの受注をしている三菱重工としては、新たな収益源の確保が急がれること。
しかもジャパンブランドの航空機(本当は三菱ブランドなのだが)という大義名分で国からの補助金が総額400億円もらえる。
また戦闘機製造でMRJに生かせる技術もある。(例えば短距離で離発着できる機能は騒音対策範囲を狭くできるので、騒音問題に神経質な伊丹空港の増便も可能性があります。)

もう一つは、今後20年間に世界の民間航空機市場は160兆円に膨らみ、その成長力は自動車産業をしのぐと言われていること。
しかも自動車の部品点数は約3万点に対して航空機は100万点を超えると言われるほど裾野の広い産業であるため経済波及効果も期待できることが大きな理由のようです。

小泉前首相のフレーズであったのとちょっと意味合いが違うが、「官から民へ」ということ。

う〜ん、実質は、防衛費等で養っていた三菱重工を航空業界へ嫁に出すために持参金(=税金)を持たせるという格好か。

婿候補はボーイング社で、設計・製造を三菱重工、肝心要の販売をボーイング社ルートで行うという分担と予想されている。
ボーイング社はMRJクラスの航空機を製造していないので上手くいきそうではあるが、MRJが苦戦すれば切り捨てられるし、好調であれば乗っ取られる可能性すら感じてしまう。本当に大丈夫か?市場拡大への生贄かもしれない。

防衛庁、三菱重工、ボーイング社・・・様々な思惑の真相は、「がんばれ、ニッポン」的な発想では届かないようです。

2008年3月に事業化の最終決断が出るそうなので注目 しておきましょう。

byコバヤシ

List    投稿者 goqu | 2007-08-18 | Posted in 10.経済NEWS・その他1 Comment » 

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コメント1件

 wholesale bags | 2014.02.10 16:02

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