2007-04-29

アメリカの医療費と保険制度そして行く先は?

アメリカの医療費は1996年のデーターによると、
入院治療費 3590億ドル
医師治療費 2020億ドル
歯科治療費  480億ドル
専門治療費  580億ドル
薬剤その他  910億ドル
ナーシングホーム  790億ドル
計    1兆3590億ドル (約120兆円)との事。
日本が人口1億人で30兆円の医療費に対して人口2億5千万人のアメリカの120兆円の医療費は明らかに日本より多大な費用を使っている事になります。
日本は全ての国民が医療保険に加入し保険適応されるが、アメリカではどうなっているのでしょうか?
日本の保険をイメージしやすい公的なものとして、政府財源の医療保険は2つあります。
■メディケア
 65歳以上の高齢者と身体障害者が対象で約4000万人の人が加入しています。薬剤費がカバーされないので、高齢者にとっては自己負担が大きい。かつアメリカでは薬代は日本の数倍高い。
■メディケイド
 低所得者が対象で約3700万人が加入 子供の2割、妊婦の4割相当が加入しているとの事。
連邦政府の負担はあわせて2500億ドルで総医療費に占める割合はそんなに高くない。
その他はいわゆる民間の保険会社に加入する方法で、HMO(加入者4000万人)とPPO(加入者8000万人)が、代表的な保険会社。約47%の加入率になっています。保険料は相当に高く月あたり数百ドルとも聞きます。
これらの保険会社はマネージドケアと言われ、病院(医師)がどのような医療を施すのか厳しく審査され、患者の希望に沿う医療が受けられるとは限りません。
全く保険に入っていない人達は5000万人以上にも上る事になります。
そんな人達は、前述の高額医療費が払えず、いったん重大な病気にかかると、即生死にかかわってくるのは創造に難くありません。
アメリカの医療費は下記の事例を見ると確かに高いようでびっくりしてしまいます。
<盲腸手術入院の都市別総費用ランキング> 2000年AIU調べ
 順位  都市名       平均費用  平均入院日数
  1  ニューヨーク    243万円   1日
  2  ロサンゼルス   194万円   1日
  3  サンフランシスコ 193万円    1日
  4  ボストン      169万円   1日
  5  香港        152万円   4日
  6  ロンドン      114万円   5日
  11  グアム        55万円    4日
盲腸の手術に200万もかかったのでは確かにオチオチ病気にもなれないですね。
医療費の高い他事例としてニューヨークマンハッタンの事例を見ると
初診料が150〜300ドル
手術が1万ドル以上
歯科にいたっては虫歯でも1本千ドル(12万円)もとられるとの事。
なぜ、こんなに医療費が高いのか?
理由は様々あるようですが、大きな要因は
1.医師に支払われるドクターフィー、入院時の看護代などのホスピタルフィーがべらぼうに高い。
 1ベッドあたりの医師と看護師の数の基準が日本の5倍以上
 職員の数も日本の10倍以上の事例もあるとの事です。
2.医療過誤に関する訴訟が多く医師や病院の保険料が莫大。
  1970年代に年間4万ドルの保険代が度重なる訴訟により20万ドルもの高  額保険料に跳ね上がった事例もあると言います。
3.訴訟の多さが防衛するための医療に繋がっている。
  単なる頭痛にもいちいちCTスキャンを取るようでは確かに医療費はか さむばかりですね。
クリントン時代に日本の健康保険制度を手本にミスクリントンが中心になって皆保険制度を目指しましたが挫折しています。
世界に誇る日本の保険制度においてさえ、年々高騰する医療費に対して制度が揺らいできているのに、そもそも国民一人当たりの医療費において既に1.5倍以上もの額になっているアメリカが今さら制度でカバーできるとは思えない。
行き過ぎた過剰な看護基準とか何でも訴訟になる権利意識など、意識構造の変革なくして抜本的な解決は望めそうもありません。
(主な引用記事は)リンク
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List    投稿者 shigeo | 2007-04-29 | Posted in 10.経済NEWS・その他No Comments » 

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