2007-09-24

地方議員の実態と諸外国との比較

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前回は、フランスの地方自治を取り上げました。返信コメントにもありましたが、おっしゃるように、人種、民族、宗教といった問題抜きに、単一民族である日本と諸外国を比較して、述べるのは、少々配慮不足だったと思います。
今回は、「構想日本」(引用)のコラムから、日本の地方議員の数と地方議員にかかる費用(税金)と諸外国の比較に大変興味深い内容がありましたので、紹介します。

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皆さんにとって「地方議会」とはどのような存在だろうか。最近よく出てくる「地方分権」「小さな政府」などの議論に、地方議会が登場することはほとんどない。しかし、本来制度を作り、予算執行をチェックする機関である地方議会が、地方分権の主役であるべきではないだろうか。
地方議員数は合計6万人(都道府県、市町村議員の合計)、総額4000億円かかっている。都道府県議を例にすると、1人当りの報酬+期末手当は1450万円。これに議会開催時の交通・宿泊費、視察に行く経費、議長交際費、海外視察支度料などの諸費用を加えると、2100万円。諸費用だけで国民1世帯当りの年間平均所得(580万円・2004年国民生活基礎調査)を超える。
  
総額4000億円の費用対効果が良ければ何の問題もないが、住民が今の地方議会に満足しているとは言い難い。2000年に日本世論調査会が行なった調査では、地方議会の現状について、「まったく満足していない」「あまり満足していない」が合わせて6割を越えた。
不満要因を整理すると、
・大部分がオール与党体制のため行政に対するチェックが働いていない
・政策立案能力が低い
・高い議員報酬や「隠れた財布」の存在
などが挙げられる。
 
現行制度の枠内では限界があるが、「そもそも論」で考えると議会のあり方について色々なパターンが考えられる。例えば欧米諸国。全体として、地方議員は日本と同様に立法権と予算の決定権を持っており、議会は夜間や休日に開かれることが多い。待遇は原則ボランティアで議会の都度手当を支給され、全議員に多額の報酬が与えられる日本の地方議会議員(専業は少ないがボランティアでもない)とは大きく異なる。
諸外国を参考にすると、以下のことが考えられる。
1.議員を増やして報酬を下げる、住民参加との併用
欧米諸国の主流な制度。特に、フランスの地方議員数は50万人で、日本の自治会に近い。より細かく住民のニーズを吸い上げ、かつ1人の議員に権力を集中させない効果が考えられる。また、「議会」と「住民」の垣根を低くする意味で、自治会/町内会に今まで以上の権限を与えること、スイスの半直接民主制(一定の条件の下で住民も立法権と最終決定権を持つ)のように住民の参加権を制度化することも議論の必要がある。
2.議員を減らして報酬を増やす=議員の専門職化
逆に議員を少数精鋭にし、権限を強化することも考えられる。現在は、予算の編成権、執行権ともに行政(首長)が持っており、議会は提出した予算案に対して部分的な修正はできるが、提出自体に関わるような骨格に口を出すことはできない(地方自治法97条)。これは議会の条例制定権が機能しない原因の一つにもなっている。

議会がより実質的な行政のチェック機能を果たすには、議会が予算編成の段階から関わる仕組みの導入も考えられる。この場合、専門性を持ったスタッフも必要になる(アメリカの地方議会では、100万人以上の都市で平均150名のスタッフがいる)。
この2案のどちらかにすべきということではなく、そもそも議会制度が画一的になっているのは日本くらいである。100万人の都市と5000人の村が同じ制度であること自体に無理があるのではないか。「地方自治」なのだから、様々なバリエーションを住民自らが考え選ぶところから本来の地方自治が始まると思う。地方の自立を進めようとすると、必然的に地域住民の意思決定のあり方が重要課題になる。地方制度調査会でようやく地方議会のあり方について盛り込まれるようになったが、より具体的でかつ大胆な議論をそろそろ始めなければならない。(以上引用)
しかし、日本の場合、地方議員にかかる税金の総額が4,000億ですか?はっきり申しまして、驚愕しています。それに比べて、諸外国のなんと安い事。
日本人は地方議員に対してこれだけ税金を払っていることをもっと知るべきなんでしょうね。どうも、地方分権化という大上段に構える前に、やるべき事があるように思えてなりません。

List    投稿者 orisay | 2007-09-24 | Posted in 10.経済NEWS・その他5 Comments » 

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コメント5件

 このブログ応援団! | 2007.11.17 1:24

サブプライムとロシアの関係−面白い切り記事ですね!
>国内金融機関は来年初めまでに500億ドル規模の海外からの借り入れが返済期限を迎える。
これはどこからどうやって調達したお金なんでしょう?しかしすごい金額ですね。
>通常は2−3%程度のロシアの銀行間の翌日物金利は一時、10%に跳ね上がり、中銀は100億ドル規模の資金供給を続けた。
すごい金利の跳ね上がりですね。中銀が100億ドル規模の資金供給とあるのですが、この資金供給の裏づけって外貨幣準備高なのでしょうか?よくわかっていないのですが、中銀がお金を国家に融資するときのお金ってどこから発生するんですか?お金の裏づけってあるんでしょうか?もしあるとすると何になるんでしょうか?
またロシアはバブル状態のようですね。モスクワはすごいらしく、物価が高いからと(もしくは稼いだお金を投資するため?)ドイツなどヨーロッパに行く人が多いようです。国内資金が海外に逃げ、デフレがおきることを恐れている人はいっぱいいると思います(一部のお金持ちだけかも・・)
最後ですが、ロシアは以前、IMFの管理下に一度置かれたと思うのですが、それとの影響はあるのでしょうか?
経済音痴ですみません。もし機会があれば教えてください。応援しています♪ 

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