2008-10-25

「中国人がすぐに会社を辞めるのはなぜか」

開放政策導入以来、経済成長著しい中国経済ですが、「中国人はすぐに会社を辞める」らしい。
本当でしょうか、また何故なのでしょうか、記事を紹介します。
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記事は[深層中国〜巨大市場の底流を読む」から抜粋します
20代の平均勤続年数はわずか1年半

上海市労働社会保障局が発表したデータによると、上海市内の就労者の平均勤続年数は全体の平均で約3年10ヵ月。30歳以下に限ればわずか1年5ヵ月ほどしかない。新卒社員の「3年目の離職」は日本でも話題になっているけれど、上海では31〜40歳の中堅層でも平均約2年3ヵ月で辞める。これではどうやって組織を運営していくのか、誰でも頭を抱えてしまうだろう。

そしてこの現象は日系企業においてだけでなく、他の外資系企業においても同様とのこと
○中国人が会社を辞める3つの理由

1. 嫌だから辞める(現状に対する不満)
2. ステップアップのために辞める(将来へのキャリア構築)
3. リスクヘッジのために辞める
問題は「3」の「リスクヘッジのために辞める」である。日本人にはちょっとわかりにくい発想だが、こういう人が中国には現実にいる。特に周囲から優秀だと目されている人によく見うけられる。特に大きな問題がなくても「もう、この会社に3年もいるから、そろそろ辞めないと…」などと言ったりする。これはどういうことなのか。

リスクヘッジのために会社を辞めるということは「現在の仕事を続けるのはリスクだ」と認識していることになる。ひとつの仕事や会社に一定期間コミットしていると、中国人はだんだん不安になってくる。「人生のリスクがどんどん増大しているのではないか」「泥沼に入り込むのではないか」「このままではいけない」——。焦燥感にとらわれ始め、仕事が手に着かなくなり、ちょっとした不満や他からの誘いをきっかけに会社を辞めてしまう。

 

「ひとつの仕事を長く続けること」「同じ組織に長くいること」がリスクだという考え方は、日本社会では一般的ではない。むしろひとつの道を極めること、同じ組織で長く(一生とは言わないまでも)働くことで初めて高い価値を生む仕事ができるようになるとの考え方が主流である。その背景には日本人、特に日本の競争力の中核を担う製造業がそうした考え方を基本に過去の国際競争に勝ってきた歴史がある。

○日本人と中国人のこうした対照的な行動パターンの違いの根底には何があるのだろうか。

それは「安定」に対する認識の違いである。
 日本人が考える「安定」とは「1対1」の対応だ。たとえば終身雇用がそうである。向き合った両者が互いに「1対1」の関係になった時、日本人は「安定した」と感じ、安心する。(中略)雇用する側は「他の人間を雇う」という選択肢を排除し、働く側も「他の会社で働く」という選択肢を排除する。そうしてお互いが「1対1」の関係になる。それでもって「安定」するのである。
 株式の持ち合いも同じだ。「お前、売るなよ。オレも売らないから」「よし、わかった」。そこでは互いが「他者に売る」という選択肢を排除して「1対1」で握り合う。そして両者は「安定」を感じ、安心するのである。

中国人は違う。「お前、辞めるなよ。クビにはしないから」などと言われたところで、どうしてなど安心できようか。社長が代わってしまったら、どうなるかわかったものではない。約束とはいっても、仮に会社から「すまん、事情が変わった。辞めてくれないか」と言われたら、打撃が大きいのは明らかに個人のほうである。なにしろ他の選択肢を排除してしまっているから手も足も出ない。一家が路頭に迷う可能性すらある。これ以上恐ろしいリスクが他にあろうか?
株式の持ち合いも同じだ。「すまん、背に腹は換えられない。売らせてくれ」と言われたらどうするか。それなりの比率で株を持たれているから、いざ売られた時の打撃は大きい。株価は一気に下がるだろう。そんなリスクは誰が取るのか?
つまり中国人的人生観からすると、日本型の「1対1」の対応関係は、まるで「安定」ではない。それどころが「他の選択肢を排除してしまう」ことは、それこそリスクの塊であって、不安定そのもの、絶対に取ってはならない下策である。収入源がひとつしかなければ、相手の言いなりにならねばならない。常に他のオプションを残しておかなければ自分や家族の人生は守れない。そう考えるのが普通の中国人である。
その結果、中国では共稼ぎが当たり前になっている。その理由は、社会主義だからでもなく、女性が強いからデモ無く、どちらかが会社を辞めても(辞めさせられても)路頭に迷わないようにするためだそうだ。

同様に中国では副業を持つケースがとても多いそうだが、これも同じ理由による。

○別のたとえでいえば、日本人の生き方はタイタニック号のような豪華客船の乗客であり、中国人的生き方は太平洋単独横断のヨットである。
大型客船は乗り心地がよいし、設備も高級で、揺れも少ない。通常は何の心配もすることなく誰でも目的地に着くことができる。しかし、逆にそうであるだけに、万一沈没となれば大変だ。誰も泳ぎ方の訓練を受けていないし、ライフジャケットの付け方すら知らない。救命ボートの数も足りないから、たくさんの犠牲者が出る。
 一方、太平洋単独横断のヨットは最初から波に翻弄されることを前提に出来ている。嵐は必ず来るものである。だから船が天地さかさまになっても絶対に沈まないよう設計されている。乗り心地は決してよくないが、仮に海に投げ出されたとしても救命胴衣は最初から付けているし、泳ぎ方の訓練も十分だから、助かる可能性は高くなる。
 終身雇用や株式の持ち合いの発想は、中国人から見ればタイタニック号そのものである。だから最初からそういうリスクを避ける。終身雇用で「安定」を図るより「収入源をひとつにしないこと」に執着する。誰かと株を持ち合って「安定」するより、最初からマーケットに身を投げ出してしまう。そうすれば誰かが株を手放したところで株価が多少下がるだけで致命傷にはならない。誰かに株を売られてしまう可能性を心配するより、新たな買い手を増やすことを考えた方がリスクは少ないと考えるのが中国人である

○他者に自分の命運を握られない」ために
つまり、総じて言えば「他者に自分の命運を握られない」よう最大の努力を傾けるのが中国人的生き方の真髄である。他者に自分の人生を左右される状態になってはいけない。人生のハンドルは常に自分が握る。そうでなければ安心できない。中国人はそう考え、そのためにはどうすればいいかを考える。
 だから中国人はひとつの会社や職業に長く滞留することを本能的に避ける。周囲の環境に何か異変があっても自分や家族の人生に影響が及ばないよう最初から予防線を張っておく。何事も極限までは踏み込まず、事あればいつでも退避しできるようにしておく。そういう行動原理が広く浸透している。

○組織や個人への競争力蓄積が進まない
中国人社員の感覚では「いつでも辞められる状態にしておく」ことこそが「安定」なのだからである。
(中略)
こうした「中国人的世渡りの原則」は個人の生き方としてはそれなりに有効性を持つとしても、国家や会社といった単位で考えると、極めて効率が悪い。

○さらに重大なのは、誰もがこうした行動パターンを取ることで、組織内部や個人への知識や経験、スキルといった競争力の蓄積が進みにくいことである
現状の中国社会では、31〜40歳の平均勤続年数2年3ヵ月という前述の数字が示すように、高度の専門能力を持つ人材を輩出する環境が存在していないと言わざるを得ない。これは社会的にはまことに由々しきことで、今後の中国企業の競争力を根底から左右する問題だと、私は考えている。
中国進出日系企業にとってもこうした現状は当然ながら大きな障害である。(中略)中にはさまざまな手段を講じて、長期雇用の実現に一定の成果を出している企業もある。

★この事例から考えると、中国人社会には徹底して個人主義的発想が根底にあるということなのでしょう。
「中国3000年」の歴史は確かに、中国内部では覇権を巡って権謀術数の限りを尽くし、血みどろの戦いに明け暮れ、また古くはモンゴル、女真、倭寇といった「辺境」からの侵略にさらされ、近代にあっては欧米、日本という列強の市場争奪の坩堝と化した歴史を見ると、大衆レベルでは、「上(国家、組織、集団)は恃むに足らず」、頼れるのは自分1人であり、家族だけであるという長い間の経験則に裏打ちされた強固な観念が出来上がったということに思えます。
日本人が中国人一般に感じる違和感はこの当りに深い遠因がありそうです。
こういう民族が今後、世界の政治・経済・軍事に強大な影響力を持つわけで、我々日本人もかの国・人との付き合いの方法をいやおう無く考えることを迫られています。

List    投稿者 ryujin | 2008-10-25 | Posted in 10.経済NEWS・その他9 Comments » 

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コメント9件

 まる | 2009.04.03 9:49

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良いアイデアですね。
今でも対米黒字以上に米国に貢いでいますからね。
輸出企業を優遇して外貨準備金を幾ら積み上げても国や国民は豊かにならなかったですから。
その構造自体を見直すきっかけになるんじゃないでしょうか。
またそうなれば米国の単独覇権も終わりを告げるでしょうね。
黒字国のマネーが米国に還流しなくなりますから。
従って米英とその傀儡日本は何としても阻止するでしょうねw

 leonrosa | 2009.04.04 14:39

まるさん、コメントありがとう!
米国は、オバマ政権になっても「ドルは不滅だ!」といってます。
黒字国が、ドル以外の通貨で貿易決済し、強制的に「チェンジ」させるしかないですね。

 magical power mako | 2009.04.28 23:03

今 まさに 世紀の不況にあえぐ地球を救う方法があります
世界通貨を宇宙物理学を前提とした時空エネルギー単位
たとえば コスモでもいいのですが シンプルなものにします 段階として現状の各国通貨は衣食住維持のためにしばらく残しますが 根本的価値が違うので
宇宙エネルギーは無限なので 現状の債務補填は問題なくできます 要するに 人類の価値観の転換で
無限にお金を使うことができるのです
http://benjaminfulford.typepad.com/benjaminfulford/
ベンジャミン氏も同じようなこといっています
要するにイノベーションという一言で解決できない
次世代技術が石油に取って変わるわけです
石油などの 一兆倍いや1京倍 いえ 無限倍ですね
これを現 麻生政権が実行すれば 歴史に残る首相ということになれますね
給付金も最低ひとり 12000円ではなくて1200万円 いやベンジャミンのいうように一億二千万円でもいいでしょう 問題はおこりません
やがて 貨幣システムそのものが必要でない時代が来ます

 leonrosa | 2009.04.30 17:45

magical power makoさん、コメントどうもです
多国通貨体制ではなく、世界通貨体制が必要なのかもしれませんね。
その『呼称』は、コスモスというのもありでしょうね。

 コーチ リストレット | 2013.10.24 14:52

コーチ 2way

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とりあえずで好みのところと、一覧表で比較的お安いところをみてみることにしました。提携外のオーダーも検討します、ありがとうございました!ひらまつのペーパーアイテムの内容、料金詳細について覚えていらっしゃいましたらお聞きしたいのですが、いかがでしょうか?①招待状セット(封筒、台紙、本文中紙、紐、返信用葉書、シール)種類などまだ見ていないので、中紙なしの直接印刷なら(封筒、本文、返信用葉書、シール)でしょうか。印刷代一律4万円、単価計円という投稿がありましたが何をどこまで含む内容なのか。。。。②席次表③地図メニューは外注できなかったはずですね。手書きでなくていいので宛名も印刷で。外注などするか検討するために知りたいです。

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