G20な国々 サウジアラビア
G20に参加している国の中で最近動きが激しいのがサウジアラビアです、
今回はそのサウジアラビアの可能性を探ってみたい。
サウジアラビアは日本と同様に親米国として有名です。第二次大戦以来、理想的な同盟関係を築いてきたアメリカとサウジアラビア。
1950年代に始まった社会主義的なアラブ民族主義の運動が、サウジアラビアの王政を転覆しようとする動きを封じるため、サウジ政府は米軍に頼るようになり、石油の大消費国であるアメリカから得た石油収入の一部を、基地建設や武器調達かたちでアメリカに戻すやり方は、1960年代には、確立し、親米を強くしていった。
しかし、9.11テロあたりから両国の関係に変化が出始める・・・
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先ずは、、
■基礎データ (ジェトロから転載しました)
一般的事項
国・地域名 サウジアラビア王国 Kingdom of Saudi Arabia
面積 2,149,690平方キロメートル
人口 2,457万人(2005年央、IMF)
首都 リヤド
言語 アラビア語
宗教 イスラム教
基礎的経済指標
実質GDP成長率 3.5% [2007年]
名目GDP総額 1兆4,305億4,700万サウジ・リアル [2007年]
3,817億3,369万ドル [2007年]
一人あたりのGDP(名目) 15,724.5ドル [2007年]
経常収支(国際収支ベース 3,563億1,300万サウジ・リアル [2007年](BOP)
950億1,700万ドル [2007年](BOP)
貿易収支(国際収支ベース) 5,656億500万サウジ・リアル [2007年](BOP)
1,508億2,800万ドル [2007年](BOP)
外貨準備高 337億6,020万ドル [2007年]
為替レート(期中平均値、対ドルレート) 3.748サウジ・リアル [2007年]
為替レート(期末値、対ドルレート) 3.750サウジ・リアル [2007年]
通貨供給量伸び率 20.4% [2006年] M2
輸出額 1,044億6,800万サウジ・リアル [2007年]
暫定値、石油部門除く278億7,672万ドル [2007年] 暫定値、石油部門除く
対日輸出額 10億6,100万サウジ・リアル [2007年] 暫定値、石油部門除く
2億8,312万ドル [2007年] 暫定値、石油部門除く
輸入額 3,380億8,800万サウジ・リアル [2007年] 902億1,694万ドル [2007年]
対日輸入額 295億6,300万サウジ・リアル [2007年] 78億8,873万ドル [2007年]
日本と並ぶ親米国サウジアラビアですが、’73年の 9.11テロあたりから両国の
関係に変化が出始めます。
実行犯の容疑者にサウジアラビア人が含まれていたこともあって、少なくとも市民レベルにおいては、反サウジ、反米の機運が高まってきたのだ(リンク,リンク,)。
こと国家間の関係についていえば、9.11後も明確な反目関係は見られなかった。
■石油大国サウジアラビアの反撃 2004年5月28日 田中 宇
だが911以降、アメリカではサウジに対する中傷的な非難が続き、ネオコン系の言論人は「サウジと縁を切るべきだ」と主張し続けた。その一方で、サウジ国内では反米気運が高まり、アメリカに追従する王室に対する反発もくすぶるようになった。
このような中、イラク侵攻後、原油価格が上昇し続けた。
サウジ政府は2月、OPECを動かし、日産100万バレルを減産するという方向性を打ち出した。原油価格が上昇する中での減産は価格の高騰を招きかねず、アメリカからは減産するなという圧力がかかった。
だが、サウジ政府は考えを曲げず、サウジの地元紙には「アメリカは産油国が必要としている減産を無理やりやめさせようとしている」とする反米の記事を掲載した。OPECは4月に減産に踏み切り、相場は史上最高値を更新した。
国民の反米感情と、アメリカからの非難と圧力の板ばさみになったサウジ王室は、これまでの親米的なスタンスを変更し、アメリカが困っても石油価格を下げない方針に転換したのではないかと思われる(サウジ政府は情報公開をしていないので真相は分からない)。
こうすることにより、原油価格の高騰分が政府収入の増加につながり、それを国民の生活を向上させる用途に回すことで、国民の反政府感情をなだめることができる。
「サウジ王家は、アメリカの圧力に負けずに原油高を維持し、サウジ国民のために金を稼いだ」と主張することもできる。
■サウジアラビア・ロシア石油・天然ガス協力合意 2003.09.02 石油/天然ガス レビュー
インド・サウジ、関係強固に エネなど4分野で協力合意 2006.01.28 フジサンケイ・ビジネス
サウジはインドの原油輸入量のほぼ25%を供給しており、04年にはインドは総額62億ドル(約7000億円)分の原油を同国から購入している。
一方インドの原油需要はその7割が輸入でまかなわれ、2020年までにはその比率は85%に高まるとみられており、最大供給元であるサウジとの関係強化は、インドにとって至上命題となっている。
ただ、ここにきて、ONGCがロシアの油田・ガス田開発に参加する動きを見せているほか、南米などでも油田開発権益確保をはじめるなど、中東以外の国からの輸入も増やす方針を示している。そのためサウジ側は早い段階で消費国としてのインドとの関係を強化する思惑があったとみられる。
インド訪問に先立ち、アブドラ国王は中国を訪問。1億トン規模の石油備蓄基地を建設する大型プロジェクトで合意したほか、石油・天然ガス開発、文化・教育面などでも協力関係を構築することで合意した。
■サウジアラビアの軍事費が世界9位にランクイン 2009.06.10
2008年世界の軍事費トップ10
第 1位 米国 6070億ドル 第 2位 中国 849億ドル
第 3位 仏 657億ドル 第 4位 英国 653億ドル
第 5位 露 586億ドル 第 6位 独 468億ドル
第 7位 日本 463億ドル 第 8位 伊 406億ドル
第 9位 サウジ 382億ドル 第10位 印 300億ドル
(ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)2009年版年鑑より)
◆サウジアラビア
このランキングで予想外だったのがサウジアラビアです!
月並みな表現ですが潤沢なオイルマネーを背景にといったところでしょうか。
ユーロファイターを欧州外ではいち早く導入したり、世界中の最新装備を誇るサウジアラビア軍。その詳細はこちらを参考に。
■サウジアラビア=伯国に農地購入か 2009年5月23日ニッケイ新聞
サウジアラビアの対伯商工会議所のサリム・シャヒン会頭は21日、アラブ諸国が原油で得た資金でブラジルに農地を購入し、アラブ諸国の食糧安保を期したい意向と22日付けエスタード紙が報じた。( 中 略 )
アラブ諸国で目下、話題に挙がっているのがインドネシアの米作地五十万ヘクタール。パキスタンでは百万ヘクタールの購入を予定している。
一方、五百万人以上が飢えているエチオピアのために、アラブ諸国は一億ドル以上を投じて米と小麦の栽培を始めた。これは国連がアフリカ諸国の貧困者への食料支援に投じる年額と同じ額だ。
ジュネーブの食糧国際研究所は先週、外国人への土地売却合意は、低開発国を中心に二千万ヘクタール、金額にして三百億ドルに及んでいるだろうとの調査結果を発表している。
以上で見てきたようにサウジアラビアは天の恵みであるオイルマネーを使って軍事の面でも食料自給の面でも真の自立を目指しているようです。
『巨額のオイルマネーがある今なら、必要な食料はいくらでも買える。
ならば、このチャンスをいかし、いっそ食料を生産する農地や、その水資源を
丸ごと買い上げてしまおう』と言ったところでしょうか、、
ある意味日本より先が見えているのかもしれませんね、、これからも目の離せない国です。
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コメント4件
ふぇりちゃん | 2010.01.08 20:43
>共認機能が本来もっている優れた特性に根ざすもの
最近とくに、よく感じるようになりました。
職場でも友達の前でも、自然と認識を使って思考・会話していることが増えました。
周りのみんなの欠乏や想いに、前より気づけるようになりました。そしてそれらを私権によって押さえ込んでいるのも。
供給者は、みんなにとっての『可能性』
もっと広げていきたい☆
hermes handbags danmark | 2014.02.02 10:15
my hermes website problems 金貸しは、国家を相手に金を貸す | 【需要発から供給発へ】6.供給発のカギは、ゼロから新しい供給者を育成してゆく仕組み
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「宇宙船地球号パイロットのマニフェスト」をご紹介いただき、ありがとうございます。Done Done!
いよいよ折り返し点をこえます。みなさん、ぜひコメントでの応援、よろしくお願いします。
Dr. Done