2007-08-07

南米の『劇場型政治』家〜ウゴ・チャベス〜

 アメリカの世界支配に真っ向から闘うベネズエラのチャベス大統領、国民の人気は非常に高い。
アメリカや既存政党との対立を演出する『劇場型政治』『パフォーマンス政治』で国民を惹き付けるのは、小泉前首相が人気を博したのとよく似ている。
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しかし、チャベスと小泉とでは、その目指した方向がまったく逆である。小泉はアメリカの意向に沿って郵便局を民営化し、150兆円にものぼる国民の巨額金融資産をアメリカ金融資本の前に差し出した。一方、チャベスはアメリカが強いる新自由主義に反旗を翻して、国家内国家と言われるほど国の管理を免れ貧困に苦しむ庶民を尻目に幹部に莫大な報酬を与えていた国営ベネズエラ石油(PDVSA)を名実ともに国家管理の元に置いた。そしてそれら幹部や管理職を馘首し、そこから上がる収益を貧民対策や教育、医療の充実に振り向けたのである。

http://www.janjan.jp/book_review/0611/0610310759/1.php
各国のメディアはチャベス政権を形容する「反米」「強権」「独裁」といったイメージ作りの言葉を何度も使うが、レッテル貼りに躍起になるだけで、何故チャベスがこのような行動に出るのかを分析するような記事は殆ど無い。一昔前の日本なら一様に「チャベス=反米=悪」のイメージに染まっていったのだろうが、ネットではチャベスの言動を肯定的に捉える記事、あるいはその実像に迫ろうとする記事の方が圧倒的に多い。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=400&m=153048
http://310inkyo.jugem.jp/?eid=260#trackback
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http://www.eco-link.org/jubilee/genko030204_1.htm
http://agrotous.seesaa.net/article/45058972.html
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アメリカの情報操作で悪者に仕立て上げられたチャベス大統領を国民が支持するのは、アメリカ政府(ブッシュ)のあからさまな帝国主義に対する嫌悪と ボリバリズムという思想のバックボーンをチャベスが絶えず発信しているためである。常に命を狙われながらの果敢なアピールは確かに人を惹き付ける。

IMF、世界銀行からの脱退は多くの途上国を勇気付けたことだろう。世界第5位の石油輸出量という武器を持つベネズエラがアメリカの世界制覇に対する抑止力になっている。
2002年に反対勢力の陰謀で一時的に拘束されたが、国民(貧困層)がデモで巻き返し、復帰した時のチャベスの言葉がいい。
『最も大事なのは一部の人のうそに惑わされないことだ。』
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『反米演説』として知られる2005年の国連演説の全文を読んでみると、あきらかに「反ブッシュ」だが、「反米」ではないこともわかる。
一読する事をお奨めしますが、ごく一部のみ引用しておきます。。

ハリケーン・カトリーナは、人間がこうした現実を無視していけばどうなるのかを示した、痛ましい事例でありました。海洋の温暖化はまた、近年見られる、ハリケーンの勢力の恐るべき強大化の原因でもあります。この機会に、米国民にたいし悲しみと痛恨の念をいま一度、お伝えしたいと思います。米国民はわがアメリカ大陸国民の、そして、世界の国民の兄弟なのですから。 
 
 激しい破壊能力をもった社会経済モデルの有効性をまくし立て、人類を犠牲にすることは、現実を考えても、また道徳的にも、認められません。諸悪の根源はこの社会経済モデルにあるにもかかわらず、諸悪を是正する絶対的手段としてそれを広めるべく主張し、押し付けることは自殺行為です。
 
 
 先日も、米国大統領は米州機構会議に出席し、ラテンアメリカやカリブ海諸国にたいし市場経済化、すなわち市場開放を、言い換えれば新自由主義の拡大を提案しました。市場の開放がまさに私たち諸国民が直面している巨悪と大惨事の根本原因であるときに、このような提案をしているのです。新自由主義的資本主義、つまり、ワシントン・コンセンサスが生み出したものは、貧困や不平等の拡大であり、この大陸の諸国人民にとって、限りない悲劇なのです。 
 私たちは、諸国民として、今、ここではベネズエラの国民として、新たな国際経済秩序を求めます。しかしまた、新たな国際政治秩序も不可欠です。一握りの国々が「予防戦争」と言ったようなドクトリンのために国際法の原則を勝手に解釈しながら、罰せられないでいる事態を許すことはできません。「予防戦争」で私たちを脅しているのです! 現在では「保護する責任」と言われています。しかし、一体、誰が私たちを保護しようとしているのか、どうやって保護しようとしているのかが問われなければなりません。 
 
 保護を必要としている国民のひとつは、米国民ではないでしょうか。カトリーナの痛ましい悲劇がそれを示しているではありませんか。米国民には自然の予告された被害から守ってくれる政府がないのですから。もっとも、これは、私たちが互いに守り合うということであれば、の話ですが。このようなものは帝国主義や干渉主義をもたらす危険な思想です。諸国民の主権や、国際法の原則や、国連憲章の完全な尊重に対する無視を合法化しようとする思想です。議長、これらの原則は今日の世界における国際関係のいしずえであり、私たちの求める新秩序の基礎ではないでしょうか。

http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=200510100039581

List    投稿者 tatikawa | 2007-08-07 | Posted in 09.反金融支配の潮流1 Comment » 

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コメント1件

 wholesale bags | 2014.02.10 21:44

金貸しは、国家を相手に金を貸す | 地価の行く末は?

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