2011-04-12

大転換の予感「潮流2」:戦後日本の意識潮流

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最近のニュースを見ていると、震災、原発事故に対する権力者(政府・原子力保安員・東電上層部、学者、マスコミ)達が、一度手に入れた身分・地位を守る為の保身発信を繰り返しているのが目に付きます。
被災した人々が共認原理で周りの人を思いやり、助け合ってこの難局を乗り越えようとしているのとは対照的な姿に、権力者達の私権・序列意識がいまだに強烈なのだと感じずにはおれません。
前回『大転換の予感「潮流1」:共認原理と私権原理』 の文末にもありましたが、日本も奈良時代以降、統合階級を中心に立派な序列統合社会=私権統合社会になっており、欧米社会の制度を「近代化」を旗印に取り入れた明治以降は、急速に私権統合社会へ転換していきます。
今回は、この共認原理という人類の可能性に蓋をしている、私権統合・序列制度について、戦後の日本を中心に見ていこうとと思います。
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☆幕末→明治「身分別人口の割合」
『潮流2:戦後日本の意識潮流』より引用
明治時代、士族の消滅と藩に代わる中央議会制度の成立によって、序列制度は表面上は無くなったが、1800年来培われてきた序列規範は強く残存し続けていた。
その後、市場の拡大につれて、恋愛や小説や新聞が繁殖してゆき、序列規範も少しずつ衰え始める。しかし、国家の体制が変わっても、集団を統合する新たな統合原理は登場せず、官庁や企業では序列制度がそのまま残存し、現在も序列制度はそのまま続いている。
これは、極めて重大な問題である。まやかしの近代思想に染められた識者たちは、この点に触れることを避け、この問題から逃げ続けてきたが、それは彼らの口にする「民主主義」が欺瞞に満ちた騙しであることを端的に示している。経済破局後の新たな時代に向けて、今求められているのは、日々、大半の時間と精力を費やす仕事の場=企業集団を、いかにして序列原理の集団から共認原理の集団に改造してゆくかという、その答えである。(その答えの一例が、自主管理への招待211321です。)
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☆ジェームスディーンの映画ポスター「理由なき反抗」
戦後になると、’50年代、’60年代の理由なき反抗、怒れる若者たちetcの現象が示すように、序列規範が一気に解体されてゆく。
しかし、それは市場拡大を担う消費の主役として期待され持ち上げられてきた若者たちによる農村育ちの親父世代に対する反抗、主要には個人主義etcの都市的思潮による農村的規範への反発であった。つまり、それは農業から工業への生産様式の移行に伴う変化にすぎない(注:一般には、戦後憲法によって前時代的な序列規範は大きく崩れていったように見られているが、憲法は生産様式の移行に伴う変化を加速しただけである。)

従って、序列規範が衰退しても、貧困が残存している上に、企業には序列制度がそのまま残存しており、身分や私益を追求する私権欠乏は衰えを知らずむしろ強まってゆく。だからこそ、’60年代、’70年代は、自由な性(正確には商品価値の性=自我・私権の性)が花盛りとなったのである。

要するに、戦後も、私権統合の社会であることに何の変わりもなかった。しかし、その間に、恋愛と消費に支えられたマスコミ権力が強固に根を下ろしてゆき、マスコミの共認権力は、資本権力に迫る勢いを示し始める。(注:いつの時代でも、戦争etc激動の時代には国家権力が強くなり、小康・安定の時代には教会etcの共認権力が強くなる。但し、近代以降は、資本権力が国家権力にとって代わって第一権力となっている。戦後も、混乱期は資本権力の方がマスコミ権力より強いが、’50年代・’60年代と社会が安定してゆくにつれて、次第にマスコミ権力が資本権力に拮抗する力を持ち始めてゆく。)
引用おわり

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☆戦後の意識の転換
明治に身分制度が解体された以降も、豊かさを求める意識、私権欠乏は変わらずあり続けるので、序列制度による私権統合が残り続けます。
しかし、序列規範は、戦後〜’60年にかけて民主主義、自由、平等、平和等の近代思想にとって代わられてゆきます。そうした、近代思想の蔓延が、ジェームス・ディーンに象徴されるような、若者の反抗(農村的規範、父権に対する反抗)となって広まっていきます。
ようするに、近代思想は、序列制度・私権統合という現実は何一つ変えることなく、規範を解体しただけなのです。
その結果、たとえば家庭は父権の失墜がおこって、一番えらく怖かったお父さんが、粗大ゴミ扱いされるまでになってしまったんですね。
そうした、近代思想を広める立役者となったのは若者を自由な消費・恋愛の主体として祭り上げたマスコミ。そのマスコミ自身も’50年以降社会が安定してゆくにつれて資本権力に拮抗する力を持ち始めます。そして、’70年以降の更なる安定期に向かう日本は、ますますマスコミの権力がアップしていきます。
次回の「潮流3」では、豊かさが実現し安定期に向かった日本がどのように変化して行ったのかをお送りします。
それではお楽しみに〜☆ :-)

List    投稿者 shijimi | 2011-04-12 | Posted in 09.反金融支配の潮流10 Comments » 

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コメント10件

 komasafarina | 2013.05.01 3:51

しかし、結局、ヴィジョン=展望として出て来るのは、どことなくサンディカリズムを彷彿とさせるもので http://en.wikipedia.org/wiki/Syndicalism これだと、行き着く先は、よくてもサッチャーの乱暴な措置を必要とすることになった1945年〜1980年代はじめごろまでの世界経済の中でのイギリスのようなことになるのではないかと悲観されてしまいます。やはり、発想の根底にあるのがひじょうに古典的なパースペクティヴだから、そのソリューションとしての展望もまたいにしえの発想を踏襲したようなものになってしまうということなのでしょうか。という感想。

 komasafarina | 2013.05.01 3:52

しかし、結局、ヴィジョン=展望として出て来るのは、どことなくサンディカリズムを彷彿とさせるもので http://en.wikipedia.org/wiki/Syndicalism これだと、行き着く先は、よくてもサッチャーの乱暴な措置を必要とすることになった1945年〜1980年代はじめごろまでの世界経済の中でのイギリスのようなことになるのではないかと悲観されてしまいます。やはり、発想の根底にあるのがひじょうに古典的なパースペクティヴだから、そのソリューションとしての展望もまたいにしえの発想を踏襲したようなものになってしまうということなのでしょうか。という感想。

 Zaigai-houjin | 2013.05.01 19:31

深く共感しながら読了しました。
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米国の市場原理主義を唱える金貸し勢力は、地球人にとっての疫病神です。

 たったひとつのとぼけたやり方  | 2013.05.12 10:38

壊れゆく日本という国

新聞ため読み。内田樹さんの見事な取りまとめです。引用Blogをチェックしました! 「企業利益は国の利益」犠牲を迫る詭弁を与党が後押し 国民の末期を官僚も…

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