2020-02-05

国際情勢の大変動を見抜く!-50~キッシンジャーが石油価格高騰などのシナリオを書いた~

オイルショック

表題のようにオイルショックは、金貸しの指示でキッシンジャーがシナリオを書いた。その目的は石油価格高騰を狙ったもの。当然アメリカの石油王ロックフェラーが絡んでいる。

しかし、これが真の目的ではないとのこと。

真の目的とは石油価格決定権の獲得にあった。それをまんまとアメリカ(ロックフェラー)が勝ち取った。これがオイルショックの真相。

 

『知ってはいけない現代史の正体』(馬渕睦夫 著)からの紹介です。

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■1973年 第四次中東戦争と石油危機

 

◇通説   :イスラエルを支援する諸国に対してアラブ産油国が原油禁輸などの措置をとった。

◇歴史の真相:米大統領補佐官ヘンリー・キッシンジャーが石油価格高騰などのシナリオを書いた。

 

●キッシンジャーの幼稚な判断ミスの理由

中東戦争とは、パレスチナをめぐるアラブ諸国とイスラエルとの間の衝突を指す総称です。1973年の石油危機(オイルショック)の発端となったのは第四次中東戦争です。同年10月に、エジプト軍がシナイ半島、シリア軍がゴラン高原において一斉にイスラエル軍に攻撃を行ったことで開始されました。

 

キッシンジャーはニクソン政権の国家安全保障問題担当大統領補佐官でした。私はキッシンジャーの回想録『Years of Upheaval』(邦訳『キッシンジャー激動の時代』)を読んで彼の策略に気が付きました。キッシンジャーは自画自賛の多い人物ですが唯一とも言える失敗談として、石油危機の口実となった第4次中東戦争を引き起こしたエジプトとシリアのイスラエル攻撃を予測できなかったことをあげています。キッシンジャーのような情報のプロとしては初歩的なミスで、とても奇妙に聞こえます。

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キッシンジャーは次のように情報判断を誤ったと反省しています。「ソ連軍人の家族がエジプト、シリアからの退避を始めたことを、イスラエルからの両国への攻撃が迫っているからだと見なしてしまった」「しかし、イスラエルの攻撃を想定したのなら、ソ連としては、イスラエルに自制するように圧力を掛けることをアメリカに依頼すればいいだけのはずである」「エジプト、シリアがイスラエルに攻撃を仕掛けるのを知っていたからソ連は軍人家族を退避させたのだ」。これを見逃したというのです。

 

余りにも幼稚な判断ミスです。こんなことを書き留めておくから、何かが隠されているのではないかという疑惑を生むことにもなります。現在では、エジプトとシリアにイスラエルを攻撃させてイスラエルがパレスチナを占領していることを口実にOPEC(アラブ産油国を中心とする石油輸出国機構)が石油禁輸や価格のつり上げを断行するというシナリオはキッシンジャーが書いたものだ、という説が有力になっています。

 

石油課価格は一挙に6倍に暴騰しました。アメリカなどの石油財閥やその背後にいる金融資本家が大もうけしたことは当然です。コスト高にあえいでいたローヤルダッチシェルなどの北海油田は、原油価格の暴騰のおかげで採算がとれるようになりました。

 

イランのパーレヴィ国王はOPECの会議で、400パーセントの原油値上げを強力に要求しました。その理由をサウジアラビアのヤマニ石油相に尋ねられ。「キッシンジャーに聞け」と答えたとされています。石油危機で誰が得をしたかを考えてみれば、国際金融勢力の代理人であるキッシンジャーがシナリオを書いたことは頷けます。このことをグリーンスパンもとFRB議長が事実上認めています。

 

●石油危機をアメリカが必要とした理由

アメリカの経済学者で長年にわたりFRB議長を務めたアラン・グリーンスパンが回想録『波乱の時代』の中で、アメリカが石油危機を演出する必要があった理由について触れています。アメリカは産油国です。かつて自国原油生産量が世界の半分以上を占めていました。持っていた原油価格決定力を失ったのは1971年だといいます。「突如として価格決定の中心は移った。最初は中東の大規模産油国に、最終的にはグローバル化した市場の力に」と、グリーンスパンは書いています。

 

アメリカには、失った原油価格決定力を取り戻す手を打つ必要がありました。そして最終的に移された「グローバル化した市場の力」こそ、ウォール街やロンドン・シティの金融資本家の力そのものでしょう。石油危機を通じて誰も抑えることのできない原油価格決定権を最終的に獲得したのは国際金融勢力なのです。

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