2011-05-24

大転換の予感「潮流7」:暴走する社会(特権階級の暴走と下層階級の暴走)

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【暴走する特権階級:責任逃ればかりに意識が向い国民のことは二の次】
 
20日の政府発表で、地震発生直後に起こっていた、メルトダウン(炉心溶融)が約2か月後に判明したことについて菅首相が陳謝していました。(リンク)
しかしこれは2ヶ月もの間、分からなかったというより、2ヶ月もの間、隠し続けたというのが正解だと思います。事故の被害が大きく「もう放射能出ちゃったんだから、しょうがない」と、判断を保留したまま放置してきた結果なのでしょう。
未曾有の災害を経験してもなお、事実を隠蔽し「原発どうする?」といった、前例がない=答えがない問題に関しては、全く判断を下すことができない無能”エリート”。
このような無能エリートたちが特権を行使する快感に溺れ、好き勝手に振舞う姿が目立ってきたのは’00年頃からです。なぜ彼らは暴走することができたのでしょうか?

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 【潮流7:暴走する社会】より引用。
私権原理が崩壊し、社会が統合軸を失うと、歯止めを失って社会は暴走してゆく。無差別殺人やモンスターペアレンツの登場もその一例であるが、最も恐ろしいのは、社会を統合する役割を担っている特権階級の暴走である。
経済危機が生み出す危機感は、現体制の上位の者≒特権階級ほど切実であり、強い。従って、目先の制度収束は、上位≒特権階級主導で形成されたと見るべきだろう。
実際、授業や試験に収束しているのは、上位の子供たちである。何よりも、特権を維持するために自分たちに有利な制度を作って格差を拡大し、身分を固定させてきたのは、専ら特権階級の仕業である。

大多数の私権意識が薄れていく陰で、ひとり権力喪失の危機感を募らせた特権階級は、その飼い主たる金貸しや国際企業を含む自分たちの特権を維持するために、優遇税制をはじめ様々な特権制度を強化し、その結果ますます格差を拡大させ、身分を固定化させてきた。
 

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【原発利権:「政・官・学・業」の相関図】※この画像は太陽と月さんより拝借しました。

 「 原発利権とは? 」オルタナティブ通信より
1986年、日本の代表的な軍事産業であり原子力発電所のメーカーである三菱重工が、1000億円もの多額のCB=転換社債を発行した。この莫大な金額のCBは、バブル景気に乗り完売するが、CBは株価と連動して価格が上昇する。この1000億円のCBは発売されて2週間で額面100円が206円に上昇し、2倍の価格になった。
 三菱重工は自衛隊・防衛省(当時は防衛庁)への戦車等の兵器販売、原子力発電の推進で、自社に「優遇措置」を取ってくれた自民党政治家達に、このCBを発売前に100億円分、販売していた。自民党は100億円が2週間で、206億円になる、「大儲け」を手に入れた。
自民党の三菱重工への「優遇措置」とは、他の企業の兵器を購入せず三菱重工の兵器を購入し、また値引きを要求せず、三菱側の「言い値」で防衛省が兵器を購入した事を指す。
また、原子力発電所建設については、原子力発電の技術的に危険な面に「うるさい事を言わず」、その建設費への補助金等も三菱側の「言い値」で自民党政府が支払いを行った、と言う事である。
つまり国民の税金を「湯水のようにムダ使いした」という事である
 自民党は三菱重工の系列である三菱銀行から100億円借り入れ、CBを購入し、2週間後、206億円で市場で売却し、106億円もの利益を得た。これは事実上のワイロであり、こうした「不正な資金が自民党の活動資金となってきた」。
この106億円の内、最も多額なワイロを受け取っていた政治家が、日本に原子力発電を初めて導入した中曽根康弘であった。日本に原子力発電を導入し、日本国民を放射能汚染の危険性に直面させながら、三菱重工に原子力発電所の建設工事を「与えた」見返りに、中曽根は三菱重工から、ワイロを受け取っていた。 

’70年貧困が消滅し、大衆の私権意識が薄まるのに相反して、特権階級「政・官・学・業」のエリート達は、序列が上位であり続ける事、そして、利権をむさぼることに邁進して行きました。もちろん「原発利権」にも群がり、相互に利益を生み出す繋がりを作っていき、原発は金がかかるほど、うまみのある産業となっていったのです。そのために、政府は「電源三法交付金」というような原発推進に役立つ法律をも作っていきます。

【潮流7:暴走する社会】より引用。
とりわけ、団塊世代以降の特権階級は、貧困を知らず、本当の私権圧力を知らない。従って、彼らは、肉体的欠乏に発する本当の目的意識を持ち合わせていない。彼らは、単に試験制度発の「合格」という無機的な目的意識を植え付けられてひたすら試験勉強に励み、「特権」を手に入れた連中である。しかも彼らの大半は、試験制度という与えられた枠組みの中でひたすら「合格」を目指してきたので、その前提を成す枠組みそのものを疑うという発想が極めて貧弱である。従って、彼らは社会に出てからも、ひたすら既存の枠組みの中で走り続けることになるが、もはやそこでは、既存制度によって与えられた特権の維持と行使という目的以外の目的意識など生まれようがない。
かくして、団塊世代が幹部に就いた’00年以降、彼ら特権階級はひたすら与えられた特権を行使し、次第に「社会を動かし」「世論を動かし」ているという支配の快感に溺れてゆくようになって終った。
それだけではない。危機に脅えた特権階級は、アメリカの力に拠り縋り(その結果、アメリカの言い成りになって)中立公正も何もない露骨な偏向・煽動報道によって小泉フィーバー、郵政選挙を演出し、更には検察とマスコミが一体となって、鈴木宗男、佐藤優、植草一秀、小沢秘書etcの政敵を失脚させてきた。
これは、麻薬中毒よりももっと恐ろしい、権力の自家中毒である。
 

特権階級は既存の枠組みそのものを疑うという発想が極めて貧弱な上に、利権の為ならいとも簡単に危険性を捨象してしまいます。例えば、’00年以降「CO2増大→地球温暖化⇒(CO2を排出しない)原発」が良いものというCMが盛んに作られてしまったのもその為です。
大衆を騙して原発推進し自らの利権獲得の為に、障害となる人(モノ)を排除してゆく権力中毒、それが特権階級なのです。

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【権力中毒:「原子力は安全」日本原子力協会最高顧問】【権力中毒:木村事件をでっち上げた検察】
「検察とは時の権力者にとって障害となる人間を捕まえるところである「村木事件、検察の暴走を人々が認識し始める」

【潮流7:暴走する社会】より引用。
改めて、我々は、私権時代の遺物である試験制度の恐ろしさを、もっと真剣に考える必要があるだろう。この目先の試験制度収束は、新たな学歴身分と格差の拡大を生み出し、特権階級を暴走させただけではなく、ネットという闇空間での誹謗中傷や無差別殺人etc下層階級をも暴走させてきたからである。
とりあえず、ペーパーテストの比重を半分以下に低減させるetcの応急措置が急がれる。又、ネットから闇住人を締め出す措置も急がれるだろう。

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【下層の暴走:秋葉原無差別殺傷事件】

 【潮流7:暴走する社会】より引用。
しかし、根本的には、私権原理に代わる新たな統合原理=共認原理が確立されない限り、社会の暴走は続くことになる。 

先ほど挙げた原子力利権の相関図であげた特権階級は「政・官・産・学」だけではありません。彼ら以上の犯罪性を持っているのは、大衆の為と偽り扇動しているマスコミです。「原子力は安全」「CO2を減らすには原子力」とマスコミが宣伝したがゆえに、福島は取り返しの付かない事故が起き、今も刻々と事態は悪くなっていっています。
今こそ、マスコミの特権階級に都合のいい偏向・煽動報道に踊らされるのではなく、私達自身が共認原理に基づいた新たな評価システムを作って行く必要があるのです。

List    投稿者 shijimi | 2011-05-24 | Posted in 09.反金融支配の潮流1 Comment » 

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コメント1件

 ルイヴィトン 店舗 | 2013.07.06 3:19

カッコいい!興味をそそりますね(^m^)

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