地球外エネルギーは期待できるか? 鎖国の可能性を探る!-7
これまでは、既存の技術でどこまでエネルギー自給が可能かを見てきました。
今日はいわゆる新エネルギーでどこまで自給が可能かを見てゆきましょう。
ただ、新エネルギーといっても多種多様で、話が拡散してしまいそうです。
そこで、今回は地球外からやってくるエネルギーに絞って追究したいと思います。
まずは応援よろしくお願いします。
なんで地球外からやってくるエネルギーに絞るかというと、よく再生可能なエネルギーといわれているように、枯渇の心配がないからです。人類の存続期間しだいですが、多分大丈夫でしょう。
石油や石炭はもちろん、最近注目されているメタンハイドレートなども地球内に貯蔵されているエネルギーなのでいつかはなくなる。だから外からやってくるエネルギーが軌道に乗れば、その心配はなくなる、というわけです。
地球外エネルギー(←略しました)といわれて真っ先に思い浮かぶのが太陽光ですね。
風力もそうです。太陽光が運んできた熱エネルギーで大気が攪拌されるのが風、ですからね。
太陽以外では月の引力で生じる海の干満を利用した潮力発電というのもありますが、紙面の都合で今回はカット(笑)、“太陽”に絞って進めます。
■■太陽光発電
文字通り、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換し、人類社会で使えるようにするのがこれ。
その仕組みはちょっとややこしいです。
⇒こちらを参照してみてください。
で、その可能性ですが、
太陽から地球全体に照射されている光エネルギーは膨大で、地上で実際に利用可能な量でも世界のエネルギー消費量の約50倍と見積もられている[2]。たとえばゴビ砂漠に現在市販されている太陽電池を敷き詰めれば、全人類のエネルギー需要量に匹敵する発電量が得られる計算になる[3]。日本においても、需要より遙かに多い量を置けるだけの場所があると見積もられている。
ウィキペディアより
とのことです。
太陽光発電の可能性については、なぜかゴビ砂漠の面積がよく引き合いに出されているようです。日当たりがいいからでしょうか?
YAHOO知恵袋にも、
ゴビ砂漠の半分に変換効率15パーセントの太陽電池をおいて全世界のエネルギーをまかなうとしたら、設置費用はどれくらいかかると思いますか?
という質問(なぜかWIKとは異なり、半分の面積になってますが)に対し、
ゴビ砂漠の面積・・・・100万k㎡、半分の面積・・・・50万k㎡、維持管理用道路の面積・・・・20万k㎡
設置面積・・・・30万k㎡
材料費=92,767円/0.96㎡(税込み)
周辺機器、取付費用を含めて200,000円/㎡くらいでしょうか
設置費用=30万k㎡×200,000円/㎡=6京円です
維持管理費・・・砂嵐のたびに100億円位必要です
という回答がありました。
京 (けい)は 10の16乗ですから、10の12乗である兆円に換算すると、設置費用は60000兆円かかる勘定になります。
つまり、6万兆円あれば全世界の電力が賄える発電所ができる、ことになります。。。
あまりにも膨大な金額ですね。
ちょっとピンときませんので、最後のほうで扱ってみましょう。
■■風力発電
風の力で風車を廻し、発電機を廻し、電気を起こす。
風力発電の仕組みはシンプルですね。なので詳しい説明は省きます。(笑)
かわりに写真でも。
ちなみに風力発電がもっとも盛んな国はドイツです。最大級のものでは6メガワット級の“お化け風車”(高さ135メートル、直径127メートル)があるそうです。
↓↓こんな感じ。
↓↓つくっているところ。
で、その可能性は?
風力発電は、開発可能な量だけで人類の電力需要を充分に賄える資源量があるとされる。日本では電力需要の1〜数割程度の資源量が開発可能であると推定されている。
世界全体では少なくとも約72TW(テラワット)が風力によって発電可能とされる。これは世界全体の電力需要量(14TW)の約5倍に相当する。
ウィキペディアより
らしいです。
では、風力発電で世界電力のすべてを賄うとどのくらいの金額がかかるか?
・・・・調べて見ましたが、YAHOOにもGOOにもありませんでした。。。
こういうときはるいネット。この投稿を元にザックリ概算してみましょう。
■新エネルギーの発電コスト比較(実績値を用いた試算/99年度)
風力発電(売電用) 16円/kwh
燃料電池(リン酸型) 28円/kwh
太陽光発電(住宅用) 81円/kwh
※火力発電 6.5円/kwh
太陽光発電の約1/5ですね。これがほぼ施設設置にかかる費用に近いと思います。
なので、
6万兆円 ÷ 5 = 1.2万兆円
お〜、ぐっとリーズナブル(笑)になってきました。
■■鎖国するのに必要な金額は?
あくまでも電力にしぼってのはなしです。お間違えのないよう。
まずは全世界の使用電気量を調べてみましょう。
画像の確認
このグラフで計算すると、日本の使用電力量は全体の約8.2%になります。
ということは、
太陽光発電だと 6万兆円 × 0.082 = 4,920兆円
風力発電だと 1.2万兆円 × 0.082 = 984兆円
が発電所建設に必要な金額、ってことになります。日本はゴビ砂漠より日当たりが悪いので、太陽光発電はもっとかかるかも知れません。しかし、効率UPが見込まれる分野ですので、一旦このままとしておきます。
で、この金額をどう見るか???
日本の国家予算は、一般会計だけで80兆円くらいですから、風力でも10年分以上になりますね〜。
こりゃちょっときついか。。。
ちょっとまてよ。
アメリカ国債が40兆円あるよな〜。これ売ってしまえばいいか。
あと、石油・天然ガスの輸入額が9兆円/年くらいらしいので、このうち5兆円/年は浮くと考えれば100年で500兆円になるし。
残り500兆円は国家予算から割賦で出せばいいか。こっちも5兆円/年。内需拡大にもなるし、いいかもね。
こう考えていくと、可能性あるかも
そうなると困るのは、アメリカの支配層や資源メジャーになりますね。
逆に言うと彼らと縁を切ることが鎖国への必須条件なのかも知れません。
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