2011-04-07

経済破局を超えて、新しい政治経済への仕組みへ 第13回 当事者意識が噴出した、名古屋のどえりぇあ革命!

前回は、膨大な米軍基地とその基地に依存する経済という厳しい現実に直面している沖縄が、米軍基地の軛を脱し、自立して行こうとする動きをみてみました。 
 
今回は、河村たかし市長が率いる「名古屋市民」が成し遂げつつある『庶民革命』を扱います。 
 
人々の意識は、既に、『既存の特権階級(政治家、官僚、学者、マスコミ)には、物事を任せておけない。自分達のことは自分達で動かさないと可能性は開けない』というところまで達しています。すなわち、当事者意識の顕在化です。 
 
参考 るいネット超国家・超市場論19 もう、傍観者=インテリはいらない 
 
この当事者意識を思い切って浮上させたのが、河村たかしの名古屋市長への転戦です。 
 
河村たかし氏は、5期務めた衆議院議員を敢えて辞職し、市長選に撃ってでました。 
市長選の主張は、「名古屋でどえりぇあ革命をおこそう!」、「市民税を10%減税する」、「地域委員会を市の全地域につくる」、「議員の報酬を大幅に引き下げ、職業化した議員を放逐する」という勇ましさでした。 
 
河村たかし氏の名古屋ことばで発する言葉は、顕在化しつつあった当事者意識に火をつけ、「名古屋が変わる」、「名古屋を変えることができそう」となって、河村たかし氏を圧倒的多数で、市長に選出しました。 
 
  1.jpg 
 
  写真はリンクからお借りしました 
 
河村たかし氏が構想する「どえりぇあ革命」の仕掛けが、典型的に出てきている「地域委員会」とはどんなものか、以下に見ていきます。 
 
1.公選による委員の選出(社会活動の新しい担い手を引き出す) 
2.多様な力の結集による地域課題への取り組み(社会が必要とする課題と仕事の発掘) 
3.予算執行権の移譲(減税で、社会的なお金の循環を組み換える) 
 
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1.公選による委員の選出(社会活動の新しい担い手を引き出す) 
 
地域委員は公募と推薦の2種類からなり、いずれもその地域の市民の投票で選ばれる(公募は選挙、推薦は信任投票)。

Diamond online 楽しみにしてちょうよ!河村“どえりゃー”庶民革命の申し子 無報酬議員が職業議員の特権を奪う日から転載。 
 
議会の強い抵抗にあいながらも地域委員会創設を譲らなかった河村市長が特に強く主張したのが、公選による委員の選出だ。理由は二点あった。 
 
ひとつは、委員選出の公平・公正性を担保するためだ。血税の使い道を決める役割を担うので、公明正大な公選にこだわったのだ。もうひとつは、委員を広く公募することで住民の参加意欲を盛り上げ、地域活動に参加する人の幅を広げるためだ。新しい担い手の登場を期待してのことだ。 
 
2期までとしたのも、委員の固定化を避けるためと推測される。その一方で推薦委員は学区連からの推薦とした。 実際、公募委員選挙に学生やNPOメンバーや会社員など、学区連役員以外の新しい人たちが名乗りを上げた。 
 
住民自治の新たな動き〜予算執行権を持つ名古屋市の「地域委員会」1より

この公募制度の特筆点は委員候補者も投票参加者も資格が地域内に住所を有する日本国民であり、かつ満18歳以上の者ということで18歳の若者にも門戸を開いた点にあります。地域活動の新しい担い手としての若者への期待は大きい。なお、市職員や市会議員には参加資格がないという点も特筆すべき点であると思います。

今日、千種区役所で候補者公開討論会が行なわれた。「歴史的建造物を残したまちづくり」がテーマ。候補者の顔ぶれも最年少で19才の大学生のほか、もうひとり学生が手を上げた。他には、大学教員やNPOやプロのトランペット奏者、会社役員やサラリーマン、消防団員など顔ぶれも多彩、女性は3名が立候補。それぞれの候補者が政策を訴えた。 
 
リンク

初回(H22年度)の公募結果は、実施モデル8地域で定員40人に対し候補者64人と1.6倍の倍率でした。投票参加有資格者71,918人に対し、投票参加申請者が7,631人(約10.6%)、実際の投票者数が6,286人(約8.7%)と、10%の市民が参画してスタートしました。投票率はこの制度が地域に浸透するに伴い改善されてくるはずです。なお、推薦委員は定員と同数の32人が推薦され、32人が信任されました。 
 
 
2.多様な力の結集による地域課題への取り組み(社会が必要とする課題と仕事の発掘) 
 
同じくDiamond onlineより引用

名古屋市はもともと、都市部の中では住民活動の盛んな地域といえる。全国の自治体に存在する町内会や自治会に加え、昭和40年代以降、小学校区(236)ごとに区政協力委員や民生委員、消防団などの各種地域団体からなる「学区連絡協議会」(学区連)が組織され、住民自治が進められていた。 
 
しかし、時代の変化とともに住民自治を取り巻く環境も大きく変わった。町内会への未加入世帯の増加や住民二—ズの多様化、その一方で、NPOの活動など新たな動きも高まっている。 
 
地域委員会は、地域のこうした多様な力を結集し、地域課題の解決に取り組もうというものだ。 
住民自治の新たな動き〜予算執行権を持つ名古屋市の「地域委員会」2

  2.jpg 
 
  写真はリンクから 
 
これは千種区田代地域の委員会の様子を写したものですが、「歴史的建造物を活かしたまちづくり」を地域課題として、この1年で16回まで開催されています。建造物の実態調査や地域の魅力を掲載したマップづくりなど、具体的課題の解決に向けて活動がおこなわれています。 
 
他の地域でも同様に地域課題について活発な議論が交わされています。 
 
 
3.予算執行権の移譲(減税で、社会的なお金の循環を組み換える) 
 
同じくDiamond onlineより引用

「市がやっている仕事や予算をこれから地域にどんどん切り分けていきます。楽しみにしてちょうよ」 河村たかし名古屋市長がマイクを握ると、会場内の雰囲気は一変した。 
 
緊張ぶりを隠せずにいた各候補の表情も緩み、明るい笑顔が広がっていった。2月21日の午後、中川区豊治コミュ二ティセンターで開かれた地域委員会の立候補者による公開討論会でのことだ。 
 
一般席で各候補のアピールに耳を傾けていた河村市長は、会場に詰めかけた住民全員に向かってこう言葉を続けた。 「皆さんが決めることに一番、価値があります。減税分が地域の公益活動に(寄付金として)集まるように仕組みを整備していきます」 市民税10%減税で懐に戻ってくるカネを公共のために寄付してほしいと訴えたのだ。 
 
住民自治の新たな動き〜予算執行権を持つ名古屋市の「地域委員会」1より 
 
市のまちづくり予算(初年度の今回は人口規模により500万円、1000万円、1500万円の三種)を地域に移譲する「地域内分権」の実行である。これまで行政にお願いする立場にすぎなかった住民が、決定権を持つことになる。つまり、住民への分権だ。 
 
住民自治の新たな動き〜予算執行権を持つ名古屋市の「地域委員会」2

   
   リンク 
 
河村市長は、市民税を10%減税し、その減税分が地域委員会への寄付として集まる仕組みを意図しました。社会的なお金(税金)の流れを換えようと考えたのです。 
 
 
*その後の名古屋 
 
以上、地域委員会についてみてきましたが、この大胆な「革命」に対して、名古屋市議会は、議員報酬の大幅引き下げには応じず、河村市長の提出した「10%の恒常的な減税案」を否決しました。 
 
「名古屋どえりぇあ革命」の前に、市議会が立ちふさがったのです。 
 
そこで、当事者意識に火がついた名古屋市民は、議会打倒に向けて動きました。 
まずは、市議会リコール(市議会の解散是非を問う市民投票の実施を要求する)署名を集めました。署名はアッというまに必要数が集まりました。 
 
そして、市議会の解散是非を問う市民投票が行なわれ、圧倒的多数で、解散としました。(愛知県知事選挙、名古屋市長選挙とのトリプル選挙でした。) 
 
次は3月13日の市議会選挙でした。河村たかし氏と当事者意識が顕在化した「名古屋市民」は、『減税日本なごや』という党派を形成し、候補者41人を擁して選挙を戦い、28人が当選し、名古屋市議会で第1党になりました。 
 
東日本大震災の影になって、大きくは報道されませんでしたが、当事者意識が顕在化するとどうなるのかを全国に示したのです。 
 
全国のどの地域でも、きっかけさえあれば、当事者意識が顕在化し、社会をかえる事ができる事を、名古屋市民が示してくれました。 
 

List    投稿者 aruih | 2011-04-07 | Posted in 01.世界恐慌、日本は?5 Comments » 

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コメント5件

 匿名 | 2012.03.14 5:02

バブルが崩壊したのは、アメリカに内需を拡大しろと命令されて、内需を拡大してバブルを引き起こして、あるときに外資が一斉に引き上げてバブルを崩壊させたからです。
また、国の借金がーというやつは、はっきりいって借金というものではありません。日本は他国からお金を借りてないどころか、ものすごい金融資産のある国なのです。
後は、その金融資産を表に出すだけでいいのです。今まで、これでもかというほどデフレ時にデフレ政策をしてましたけど、その反対をやればいいだけなのです。
つまりは、財政出動、減税、公務員数拡大、公務員給与拡大、公共事業の拡大、事業の規制化して雇用を守る等をすれば景気は回復します。
この20年間、デフレ時にデフレ推進政策をしているから、さらにデフレが拡大し、みんなが苦しんでるだけなのです。それはもう身をもって証明したじゃないですか。
もういい加減目を覚ますべきではないでしょうか?

 匿名 | 2012.03.14 5:30

まず、通貨発行権を持つ銀行の役目は、物価の安定もありますが、まずはデフレギャップを埋めるということです。
デフレをそのまま放置すること自体、本来ありえないことですし、戦後そんな馬鹿な国は日本だけでした。ですから、今現在、日銀は異常なことをしているという認識をもつことが重要です。
それと、景気を回復させるのに、もったいないとか欲しいものがないという意見も的はずれです。
市場にお金さえ回れば、民間はお金を借りて設備投資をし、工場をいっぱい建ててさらに生産力をあげてお金を儲けたり、民間の知恵でもって、お金儲けの方法をみつけようとする。また、価格が上がるから住宅を今買っちゃうとか等、消費がどうこうというより、市場にお金が流れれば、お金が儲けやすくなるので、投資やお金儲けのために、誰かが物を買い、景気は勝手に上がっていっちゃう。そういう仕組みになっているのです。
それと、今までマスコミがいってきたことは全部嘘です、一般人はメディアによって誘導されていたのが最近明らかになってきました。
参考にこの動画をみてください。
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