「私権の失速・私権体制の崩壊」シリーズ(4)…市場の崩壊
これまでのシリーズ(1)〜(3)で「貧困の消滅→私権の消滅→性の衰弱」の内容を扱ってきました。今回は、性が完全に衰弱する前段階で残存する性権力支配が社会を全面崩壊させる構造について扱いたいと思います。
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以下、実現論第三部から理解を深めてゆきたいと思います。
しかし、性権力支配は、その前に社会を全面崩壊させて終うだろう。貧困が消滅し、私権の強制圧力が衰弱したことによって、私権圧力(とりわけ貧困圧力)によって人工的に膨らまされてきた物的欠乏が衰弱し、市場は縮小するしかなくなったからである。にも拘わらず、性権力に主導された豊かさ要求や福祉要求etc.の支配共認はそのままなので、市場はバブル化する事によって無理な拡大を続けるしか無い。従って世界市場のバブル化とその崩壊=経済大破局は、もはや不可避である。現に、米・欧の株価は6倍近く(NY1万1千ドル)に超バブル化して終っており、そう成るのを誰も止められなかった(それどころか、大多数の人々がそれを歓迎している)。しかし、バブルは必ず崩壊する。これも、誰にも止めることは出来ない。従って、世界の株価の同時大暴落→世界大恐慌は必至である。つまり、性権力に支配された市場は、もはや大破局という形で爆発的・暴力的に、一気に縮小させられるしかなくなった。ここまでは100%確実で、これは予測というより、疑問の余地のない既定の事実である。
ニ.市場の崩壊・二段落
■性権力支配が社会を全面崩壊させる?
〜市場がバブル化し、バブルが崩壊する構造は?〜
’70貧困の消滅→私権欠乏▼→市場は縮小構造=>ムリヤリ市場拡大=>国債発行→金余り→バブル化→金利△→買手▼売手△→バブル崩壊
(参考投稿:【図解】経済破局に至る基本構造)
市場がバブル化する構造としてポイントなのは、貧困が消滅し物的飽和状態になり、市場は縮小構造にあるにもかかわらず、なぜムリヤリ市場を拡大するような政策・市場動向となったかというところにある。
ムリヤリ市場拡大をした背景には、実現論に示されている様に、性権力に主導された豊かさ要求や福祉要求etc.とその要求を正当化する近代思想に裏打ちされた支配階級(政治家・学者・マスコミを含む)が生み出す共認(支配共認)が直接的な影響を及ぼしている。
(参考投稿:性と市場の相関関係)
バブル化とは実態価値と乖離して実態価値以上の価格がつけられた状態である(80年代の土地価格等)。日本はいち早くバブル崩壊が訪れたが、世界経済は金融経済でバブル化し、実態のない証券や金融商品をどんどん生み出し、バクチ経済と化している。リーマンショックという形で一旦の崩壊を見せた。しかしながら、CDSの問題やアメリカ国債(ドル)暴落、ギリシャに端を発するユーロ危機等、今後も予断を許さない状況にあると言えるだろう。
■リーマンショック(バブル崩壊)の実態は?
<商品市場>
⇒クルマの需要 …30%▼(日米欧共通)
⇒家電、住宅などのモノ需要 …15%▼
⇒食料などの需要 …5%▼
<株価・不動産>
⇒米欧の合計の損は、株価で3000兆円、不動産で2400兆円です。合計5400兆円です。米欧のGDP約3000兆円の、1.8年分に相当します。
(⇒日本のバブル崩壊では、株の時価総額が600兆円から300兆円にまで下げ、地価は2500兆円から1500兆円に1000兆円下げました。合計で1300兆円の、資産の損害でした。日本のGDPが500兆円ですから、その2.6年分でした。)
(参考投稿:金貸しブログ)
多分、株価が7倍を超え=NYが1万2千ドル前後の段階で、世界バブルは崩壊し、世界大恐慌に突入するだろう。それはおそらく、数年後である。大恐慌なら’29年にも経験している。だが、’29年の大恐慌と21世紀初頭の大恐慌は、その前提条件が全く違っている。’29年は貧困の圧力が強く働いており、当然生活は貧しく、生活必需品(ex. 一足の靴、一本の傘、一枚の服)に近い様な需要が過半を占めていた(ex. 電器メーカーはテレビではなく電球を作っていた)。従って、大恐慌に成っても需要は3割減程度で留まり、失業者も2割前後で留まっていた。それに物的欠乏が強いので、大恐慌=金融破綻が納まれば、市場は再び力強く拡大してゆく事が出来た。しかし、現在は生活が豊かになり、必要な物は一家に一台以上揃っているし、服や靴に至っては5年ぐらい買わなくても済むぐらい各家庭に大量に備蓄されている。従って、大恐慌に成れば(既に現在の日本人の消費態度が明示している様に、)先行き不安に備えてサイフのヒモを締め、食糧と日用品以外の物は殆ど買わなくなる。従って、需要は一気に7割減まで落ち込み、失業者も5割を超えて終う。これは、市場が過去に経験した事のない事態である。
ニ.市場の崩壊・三段落
■1929年世界大恐慌の実態は?
⇒過剰生産
1920年代、第1次世界大戦で自国領土が無傷だったアメリカは、連合側諸国への軍事部門の重工業輸出や大衆車の開発などによって自動車産業を発展。余剰生産、生産設備への過剰投資を産むことになった。
⇒投機熱
人々はこぞって株式投資に走り、投機市場は急速にふくらんだ。
⇒暗い木曜日
GMの株価下落がきっかけとなり、1週間で時価300億ドル、現在の価値に直すと160兆円近い金融資産が消し飛んだ。
⇒4人に1人が失業者
大恐慌の影響により、1932年の失業率は25%、アメリカ国民の4人に一人−約1200万人−が職にあぶれる事態にまでなった。
⇒ニューディール政策
失業者に対する援助やテネシー川流域開発など、大規模な公共事業・福祉政策の実施を行った。1938年には失業率は12.5%までに回復した。
(参考投稿:経済破局の歴史〜1929年アメリカ大恐慌)
■資本主義経済には、好況−不況の景気循環の波がある
①コンドラチエフの波……技術革新に基づく物価の長周期波動(ほぼ50年)。これまでに
(1) イギリスの産業革命
(2) 鉄鋼業や鉄道の発展
(3) 電力・化学・自動車の出現
によって始まる三つの波があったと考えられている。ここに
(4) 1990年代末のコンピューター、通信を中心とする情報技術 (IT) の進展による第4の波を加えて良いだろう。
→基幹産業は必ず衰退していく。
②ジュグラーの波……設備投資の調整に基づく中期の景気波動(平均周期9〜10年)。「主循環」とも。アメリカでは1930年代の大不況以来発生しておらず、2001年の景気減速(景気後退?)局面で発生するかどうかが注目されている。
③キチンの波……在庫変動に起因する短期の景気波動(平均周期40〜50ヵ月)。「小循環」とも。「消費の冷え込み → 在庫増 → 生産調整や値引きなどの販売促進 → 在庫適正化」というサイクルを描く。
などが知られる。
資本主義経済では、利潤追求のため、大量の商品を生産する一方で、人件費を含むコストを低く押さえようとする。→生産が増大しても、人々の所得が充分に上がっていないので消費が振るわず、商品の過剰生産が起こり、価格暴落、破産、失業……などの景気循環の最悪の危機的局面が生ずることがある。それが恐慌である。
(参考投稿:経済の基礎勉強 世界恐慌の歴史)
■性市場が衰退過程に入り、商品市場の縮小は不可避に
以上のような、歴史の延長上で、近年、大きな変化が生じてきた。
・1970年代、貧困の消滅により男の私有権力が霧消しはじめた。
・1980年代半ば以降、男に地位や財産があってももはや女を独占することはできなくなった。
・1990年代、バブル崩壊により私権そのものが無意味化していった。
・その後、男の性活力は衰弱する一方であり、女の性的商品価値も衰弱してきた。
(草食男子と肉食女子とは現代日本の状況だが、アメリカでも、逃げる男・追いかける女といった状況が出現しはじめている)
・このように、商品市場の原動力であった性の活力が衰弱し続けたことによって、市場が縮小するのは当たり前のことであった。(最近では「巣ごもり消費」という言葉が象徴しているように)
既に性市場は衰退過程に入り、縮小しようとする商品市場を無理やり刺激してきたことによって世界バブルを招き、いまそれが一気に崩壊しようとしている。
今回の市場縮小とは、100年に一度といったレベルではなく、より根底的な地殻変動の予兆であるとみなすことができるのではないだろうか。
(参考投稿:金貸しブログ)
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