2008-01-17

永世中立国というスイスは戦争によって作られた国家であり、金貸しの為に存在する

 国際金融家(=金貸し)の最大の商売手法は、市場の原理からしてやはり「略奪」が最大に旨みのある手法であろう。そういう意味では戦争は最大のビジネスである。戦争が無くならない理由もそこにあるし、国家の成立にも戦争が大きく寄与しているようだ。
 一方、金融力・金融覇権で有名なスイスは、日本ではアルプスの少女ハイジで有名な位に美化されて、美しい国だとTV・マスコミによって洗脳されているのが実情ではなかろうか。
 ここ最近(ちょっと古いが)では、ホリエモン騒動の際にスイス銀行の名があがり注目されたが、スイスの存在自体いろんなサイトを中心にいろんな情報がある。
 今回は、スイスという永世中立国の存在についてまず、触れていきたい。
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るいネットにスイスにおける「中立」の歴史という記事があり、以下に転載→紹介したい。

ヨーロッパの封建国家のほとんどがそうであったように、「永世中立国」であるスイスもまた戦争によってつくられた国と言える。

■「中立国家」のはじまり
15世紀末〜16世紀初頭にかけて、スイスは国土の貧しさに比して人口過剰の問題を抱え、牧畜業の発展による耕地の減少で、深刻な穀物不足であった。そのため食料は輸入に頼るしかなく、輸入の為の交易路の保証と資金を得るために、産業として「傭兵制」が盛んになっていった。
また、傭兵の供給はスイス国内の各邦の利害に最も適った相手国に対して行っていたため、スイスの傭兵同士が外国のために争うことがしばしばあり、当時のスイスではスイス人傭兵が外国の為に血を流す事によって(←くいぶちを減らすことによって)食料不足を補っていたとも言える。
1515年「マリニャーノの戦い」において、スイス軍はフランス軍に敗退。しかし、当時最強を誇ったスイス軍を利用するため、フランスはスイスと「永久平和」を締結、1521年「同盟」を結んだ。その後、両者間に傭兵契約が加わると、チューリヒは軍事的道具になることを恐れて、これに反対。これが中立政策の出発点となり、1536年の外交訓令文書に中世ラテン語から派生した「中立」と言う言葉が初めて使われた。

■内部統合のための「中立」
16世紀〜17世紀にかけてドイツを中心にヨーロッパで起こった宗教戦争に対して、スイス内諸邦は内部分裂を防ぐ為に「中立」を保った。
その当時の「中立」政策は「戦闘行為に直接参加しない」ということであり、領土内の軍隊通過(のちに禁止されるがこれは国境保全のため)や傭兵の供給は認められていた。
とは言え、「宗教戦争」という多宗教の国内の分裂に繋がる出来事の中で、「中立」を守ったことで、スイスの「中立」政策は進展した。

■覇権闘争下での「中立」
その後、対仏連合戦争において侵略され続けたスイスだが、1815年、ウィーン会議で『スイスの永世中立とスイス領土の不可侵性の承認と保証に関する文書』にオーストリア、フランス、イギリスなど周辺国が署名したことによって、スイスの永世中立が国際法上、初めて承認されることとなった。
しかし、その真意はスイスがヨーロッパの中心に位置し、軍事戦略上の重要な拠点であったため、各国が中立を認める事によって国家間の争いの対象外にするためであったとされる。
1915年から第一次世界大戦が始まると、精神文化面、経済面による内部動揺が巻き起こったがかろうじて中立を維持した。1919年に国際連盟加入することによって、今までの「絶対中立」を捨て、商業的・金融的処置に参加する義務を負うという「制限中立」の立場を取る事になった。
イタリアのエチオピア侵略に対する経済制裁をきっかけに「軍事的中立」と「経済的中立」を区別できなかったためである。なぜなら、スイスは食料・原材料に乏しいために、貿易を完全に断絶する事は難しく、むしろ自らに経済制裁するのと同じことであったためである。
スイスは小国でヨーロッパの中央に位置し、他の強国の私権闘争の中で自国の独立を守るため、人種・言語・宗教・文化が多様な自国内の分裂を防ぐために「中立」という概念を必要とした。結局、それは私権時代における覇権闘争下での敗者の(自慰的な)観念でしかなかったのである。

「戦争をしない中立の国=スイス」こそが戦争をなくす実現体(=答え)であると思ってはいけない。そんな「永世中立国」が存在することが、私権原理の残存であり、戦争がなくならない理由そのものなのだ。

 スイス銀行は、国の法によって匿名番号口座・マネーロンダリングなどでクリーンな紙幣化が可能であり、まさに金貸しの都合の良い国家なのであろう。EUに加盟しないのも法治されると困る事が色々あるのかもしれない。近年では欧州と米・英のせめぎあいの影響を受けて信用力を低下させてしまったが、未だその力は大きいようだ。
 また、この中立という概念でこの国家(民族・思想等・・・)はなんとか成立しているようなもので、欺瞞観念そのものである事は明らかだ。金貸しの観念化(洗脳や私権観念)能力は非常に大きく、自由・平等・平和などの欺瞞観念同様にこの中立という観念も巧みに美化されており、人々(庶民)にとって耳障りが良すぎて非常に騙されやすいものだ。
 金貸しの都合で国家を作る(or壊す)というのは、各世界に数千年以上もの歴史を持ち、生きてきた各民族に対して許されるものなのか。近代においての欧州・米・アジア・アフリカ等における影響は非常に大きい。
 これ以上、金貸しの都合で国家をこねくり回す行為を許してはいけない!

List    投稿者 h100p | 2008-01-17 | Posted in 08.金融資本家の戦略2 Comments » 

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コメント2件

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