ゴールドの真相に迫る−4 資源メジャーの概要と、支配勢力の動き
前回までの記事では、金(ゴールド)の基礎知識を押さえ、闇勢力の金(ゴールド)を把握するために、公にされている世界中の金(ゴールド)の保有量とその動向について見てきた。
③ゴールドの真相に迫る−3 金の保有量と需給
②ゴールドの真相に迫る−2 金(ゴールド)の物性・生成〜生産まで
①ゴールドの真相に迫る−1 プロローグ
より鮮明に、金(ゴールド)の動向を明らかにするためには、金(ゴールド)取引の原動力である、金(ゴールド)の生産基盤を押さえる必要がある。
そこで今回は、世界で力をふるっている主要4大鉱山会社を押さえ、その牽引者は誰か?、ブログと書籍を元に分析を行い、支配勢力図を明らかにする。
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■4大鉱山会社(資源メジャー)の概要
金(ゴールド)の採掘や精製の権益を押さえている世界的巨大企業(資源メジャー)は4社ある。
金生産量 売上高 純利益 資本金 国 主な採掘国 従業員数
①バリック・ゴールド 246.1 7,913 785 24,161 カナダ 米、南米、豪 19,000
②ニューモンド・マイニング 155.4 6,199 853 15,839 米国 米、ペルー、豪 15,450
③アングロ・アメリカン 157.4 32,964 5,215 49,738 イギリス 南ア 144,000
④ゴールド・フィールズ 102.7 3,115 331 6,888 南ア 南ア、ガーナ、豪 46,747
※1:2008年統計(単位:量(t)、金額(mUS$)、数(人))
※2:アングロ・アメリカンは、子会社アングロ・アシャンティの金採掘量を含む。
世界の金(ゴールド)生産量(2008年)は2,409tであり、4社合計の生産量は約1/4を占めている。とりわけ、生産量1位のバリック・ゴールドは、世界の1割の金(ゴールド)を生産しており、近年他企業を買収し勢力を拡大している。
4社の生産拠点は、主に、南アフリカ、アメリカ、オーストラリアである。
大きく分類すると、①バリック・ゴールドと②ニューモンド・マイニングが「北アメリカ」を拠点とし、アメリカ勢を中心として設立された。③アングロ・アメリカンと④ゴールド・フィールズが「南アフリカ」を拠点としており、ヨーロッパ勢によって作られた。
■4大鉱山会社(資源メジャー)の支配権は、ロックフェラーか?ロスチャイルドか?
4社鉱山会社(資源メジャー)を支配しているのは誰なのか?
各社の設立時の支配権を握っていた人物と、支配勢力の変遷を見ていく。
①バリック・ゴールド
1983年に、カナダの不動産会社Barrick Resources Corp.社(設立者アドナン・力ショーギはサウジアラビアの金融家)が金鉱山事業に参入したのが前身である。以降、米国の探鉱事業を成功させ、大規模な企業買収を通して急成長しており、2008年には産金メジャー1位となった。
創立時はブッシュ父が取締役を務め急成長し、ロックフェラー系の主力企業であったが、2000年以降、ロスチャイルド系が国際諮問委員会になり支配下に入った。
参考:オルタナティブ通信
参考:ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報
②ニューモント・マイニング
ニーモント社は1921年にアメリカにて設立(設立者は世界最大の産金業者デューク)し、銅、金などの非鉄金属事業、石油、天然ガス、石炭などのエネルギー資源事業を対象とした持株会社として設立された。2001年に企業の大規模買収を進め世界1位の金産出となったが、2008年にバ
リック・ゴールドに抜かれた。
バリック同様、一時、ブッシュ父の大統領補佐でもあったブレント・スコウクロウトが取締役を務めるなど、ロックフェラー系企業であったが、1993年ジョージ・ソロスによる14%の株取得、またニューモントの株主はジェイコブ・ロスチャイルドとなり、ロスチャイルド系に乗っ取られた。
参考:オルタナティブ通信
③アングロ・アメリカン
1917年に南アフリカにアーネスト・オッペンハイマーによって設立された。その後、経営の多角化を進め、金属のみならず、燃料、製紙・林業、
建設業、金融業などに事業を展開している大手総合資源メジャーである。
ロスチャイルド系(オッペンハイマー)の会社であるが、94年、南アフリカ、アパルトヘイト(人種隔離)政策が廃止された時点で、南アフリカはアメリカの勢力下に組み入れられ、それに伴いロスチャイルド系からロックフェラー系に移った。
しかし、2008年に、ポールソン社(ギリシヤ国債が安全だというデマカセを手伝ったゴールドマンに協力したヘッジファンド)が、株を大量取得し筆頭株主におどり出たことで、再びロスチャイルドによる奪還が行われ、ロックフェラー系による支配は一時的であったと見れる。
参考:るいネット
参考:オルタナティブ通信
参考:「金は暴落する!2011年の衝撃」(鬼塚英昭、2010年)
④ゴールド・フィールズ
南アフリカの2大企業が統合され、1998年に設立された。世界第4位の金産出企業。(前身である、Gold Fields of South Africa Ltd.は1887年設立。)
ロスチャイルドの支援によりゴールド・フィールズとデビアス鉱山会社が築き上げられた。アングロ・アメリカンと同様の理由で、一時ロックフェラー系に移った。ただし、アングロ・アメリカンを同じ道筋を辿ったとすれば、ロスチャイルド系に戻ったか?
参考:るいネット
■支配は、ロスチャイルドが優勢
各社、90年代にロックフェラーとロスチャイルドの攻防が繰り返されている。
しかし、2000年以降、ロスチャがロックの会社をのっとる、あるいは、ロスチャ系の企業に手を出そうとするロックに対して反撃を試みるなど、一気にロスチャイルド優勢となっている。
以下の通り、90年代、ロスチャイルドがロックフェラーに対して世界経済レベルで仕掛け、また、ヨーロッパ勢がEU始め欧州統合を推し進めた時期でもあった。
この「金融資本主義の罠」の主導者がロスチャイルドだという視点で、世界経済をみてみると、アメリカバブルをつくりだし、それを崩壊させ、FRB焼け太りという状況をつくりだしてきたその張本人も、ロスチャイルド勢であるということができるだろう。
事実、リーマンショックを契機に、ゴールドマンサックス一人勝ちという状況が生まれてきたし、ギリシャショックにもゴールドマンサックスは深く関与している。他方、ロックフェラー勢の中核企業といわれるシティは劣勢を強いられている。
るいネット「’10年夏なんで屋劇場ノート3〜バブルとバブル崩壊〜金融資本主義の罠を仕掛けたロスチャイルド勢」
事実、欧州勢は石油ショックに引き続いて、’90年東西ドイツ統合、’91年ソ連邦崩壊、’93年EU発足と、欧州統合に向けて着々と足場固めに入っている。欧州勢は、80年代初頭には、アメリカの落日を認識し、一方では欧州統合を進めつつ、BRICSの市場化戦略(世界の多極化戦略)を進めて来たとみていいだろう。(鳩山由紀夫がいうところの「友愛」路線である。)
るいネット「’10年夏なんで屋劇場ノート4〜40年の長期戦略を持ってEU統合と世界の多極化を進めてきた欧州貴族」
ロスチャイルドを始めとするヨーロッパ勢が、世界の金を根こそぎ集めようとしようとする動きが高まっていることが分かる。
以上、シリーズ4までで金(ゴールド)を取り巻く大きなフレームと問題意識を押さえた。
これら、直近の金の動向を掘り下げて考えていくために、そして、誰が、どのくらいの金を保有しているか、という今テーマの命題を明らかにするためにも、次回から、金(ゴールド)の歴史に遡って追求していく。
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コメント8件
Mint | 2011.07.21 0:23
貴重な情報有り難うございます。
GoogleMapですが上野ダムは名称、写真とも表示されますよ?南相木ダムは名称の記述がないですが写真には写っています。また国土地理院の地図でも確認できますよ。
http://watchizu.gsi.go.jp/watchizu.html?latitude=35.99749472&longitude=138.6497117
Mint | 2011.07.21 0:49
神流川発電所は見学もできるようなのですが、軍事施設説と矛盾しないでしょうか?
http://www.pref.gunma.jp/contents/000033102.pdf
匿名 | 2013.03.07 4:04
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モンブランボールペンですが、ここまで引っ張っておいて、一体その正体とは何なのか?
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SABIO | 2011.06.27 23:20
国営テロ集団の実体は何なのか?どこから金が出ているのか?何を目的に行動しているのか?米軍との関係はどうなっているのか…?不可解な事ばかりで興味が尽きません。次回が待ち遠しいです。