人工地震の可能性!?〜5:HAARPのメカニズム
前回のシリーズ4では、HAARPとは何か? を扱いました。
ネット上では、3.11東日本大地震も、HAARPによる人工地震なのでは? という噂が絶えません。
今回は、「もし、HAARPが地震を起こせるとしたら、どんなメカニズムで地震を発生させるのか?」を整理してみます。
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●地震=水素核融合説
マグニチュード9クラスの地震を人工的に起こす一つの可能性として、“、地震は地下で原子状水素ガスが核融合を起こすことで発生する”という山本寛氏の説を取り上げているものがあります。
HAARPが人工的に地震を起こす兵器であることを説明します。
まず、現在広く信じられている「プレートテクトニクス理論」、すなわち、プレートに貯まった歪みを解消するときに地震が発生するという概念を捨て、頭の中を白紙にしましょう。
その上で、以下の2つの事実が知られていることに着目して下さい。いずれもプレートテクトニクス理論では首をかしげる内容です。
①地下に水を注入すると地震が発生する。 (3.水と地震参照)
http://homepage2.nifty.com/cat-fish/es1977shizen..html
②地下に電気を流すと地震が発生する。 (入力/出力の記述に注目)
http://www.geocities.jp/semsweb/Uyeda_070309.html
地震のメカニズムですが、山本寛さんの「地震学のウソ」という本を読むと、上記の不思議がつながります。簡単に説明すると地震は、①水が鉄で還元され「原子状水素」(注:通常の分子状水素ではない)が生じ、②その原子状水素が「核融合」する、というものです。たった5kgの原子状水素でマグニチュード7相当のエネルギーが出る そうです。山本寛さんは従来の「プレートテクトニクス理論」を否定しております。
(メカニズムはこちら 5/18参照)
http://gabrico-ovalnext.cocolog-nifty.com/blog/cat7682633/index.html
前者(①)は原子状水素の元となる原料を増やすことであり、後者(②)は水分子の還元、すなわち原子状水素の生成を促進することです。また電気の入力よりも地震としてのエネルギーの出力の方がはるかに大きいことは、「核融合」による膨大なエネルギー放出が起きているという山本説を支持しています。
一方、太陽光は、電磁波の可視光領域、紫外及び赤外線領域その他を含む電磁波ですが、太陽光発電が実用化しているように、適当な素子があれば電磁波で電気を起こすことは可能です。(周波数の高い)太陽光は地表で吸収または反射され、地中までは届きませんが、HAARPの電磁波は、周波数が非常に低いものであり、地表を貫通し地中に届きます。
そしてそこで電気を発生させることにより、地震を誘発するものと推察されます。(注:本来HAARPは高周波ですが、何らかのメカニズムにより、地表に届いた時点では低周波に変換されています)Inductionは「原子状水素を発生させ貯める」過程であり、Fluxgateは急激な圧力変動を起こすことにより「原子状水素を起爆させる」過程であると考えられます。
山本説の図
この説では、HAARPが地震を直接的に引き起こすのではなく、HAARPが発信する電磁波が、水素の核融合反応を引き起こす働きをしているのではないか? と仮定しています。ここで述べられていることを、もう少し詳しく検証してみましょう。
●水素の核融合とは?
水素の核融合とは、水素の原子核(陽子1つ)が融合して、ヘリウム原子(陽子2つ)に変わる(原子番号が1つ上の元素に変化する)ことです。この際に莫大なエネルギーが放出されます。水素爆弾では、水素の同位体である重水素(陽子1つと中性子1つ)と三重水素(陽子1つと中性子2つ)が使われています。
●地殻の中の金属と水が反応して原子状水素が発生する
山本氏は、自然状態において地殻に含まれる鉄やアルミニウムなどの金属が地下に存在する水と反応して、原子状の水素ガスが発生していると考えています。
金属を水に入れるだけで、水素が発生するのでしょうか?
福井県敦賀市の若狭湾エネルギー研究センターが、鉄と水を反応させ大量の水素を製造することに成功した。福井大文京キャンパスで19日開かれた、同センターの研究報告会で報告された。純度の高い水素が常温で容易につくることができ、新しい水素製造方法の一つになると期待される。
(中略)
鉄は安定した物質であり、そのまま水につけてもほとんど水素を発生しないことから、水素製造では注目されていなかったという。
同センターの新宮秀夫所長と研究開発部熱利用グループは、表面積が大きい粉末の鉄なら水と反応しやすいのではと推測。細かい酸化鉄粉と木炭の粉を混ぜて950度で1時間熱し、太さが3ミクロンという繊維状の鉄をつくった。この鉄を水に入れて反応させると水素が発生し、100グラムの鉄から38リットルの水素を回収することに成功した。
このように、鉄を高温に熱して水につければ、水素が発生する ことが確かめられています。
これは使い捨てカイロと同じ原理(鉄の酸化反応)で、反応に伴って熱が発生します。
3Fe+4H2O→8H(原子状水素)+Fe3O4+熱
●原子状水素ガスが蓄積する
我々の身の回りでは、水素は分子状(原子が複数結合した状態)で存在しています。これは、他の水素原子と結合して分子になると安定するためです。我々の身の回りで起こる化学反応は、原子核の周りにある電子のやり取りによって、分子間で結合や分解が起こることであり、原子核自体の性質は変化しません。
ところが、地中にある水素溜りは、高圧の密閉空間のため、水素原子同士の結合によって発生する熱を吸収してくれる他の物質がありません。また、原子状水素が発生する際に生じる熱も加わって、水素原子は高温=高エネルギー状態を保ちます。しかも、地中は高温で周りに熱が逃げにくく、水素原子の高エネルギー状態が維持されて、原子同士が弾性反発を繰り返すことになり、原子状ガスのまま蓄積し続けると考えられます。
●核融合を起こしやすい水素原子が存在する!?
原子核はプラスの電荷を帯びています。そのため、原子核同士が衝突しても、電気的に反発し合う力(クーロン斥力)が働いて核融合することはありません。つまり、水素が原子状のままで存在していても、それだけで原子核が結合して核融合を起こすことはありません。
原子核同士が融合するためには、この電気的な反発力を超えて原子核を融合させる強いエネルギー、太陽の内部のような高温・高圧状態が必要です。地上で核融合を起こしてエネルギーを取り出そうとする熱核融合炉を実現するためには、1億℃という高温が必要とされています。
ところが、太陽のような高温・高圧状態でなくても、核融合を起こす可能性がある水素原子が存在する そうです!
R.ミルズ博士は、水素原子の基底状態の電子を下の軌道に落とすことができるという数学的な仮説を立て、実験で実証し、著名な学会誌にその論文を発表している。
現代の量子物理学では、水素原子の電子の軌道には基底軌道と呼ばれる軌道があり、それより下には落とすことができないとされている。水素原子にエネルギーを与えると電子は上の軌道にジャンプするが、すぐに光を出して下の軌道に落ちるとされている。
しかしミルズの考えは、基底軌道は電子が安定して回れる一番上の軌道であり、基底軌道より下にも電子が安定して回れる軌道が存在するというものである。つまり、基底軌道の水素の電子が持つ固有振動数に共振するような物質(触媒)を近づけ、水素原子の電子が持つエネルギーを触媒に移動させ、後に触媒からエネルギーを放出させれば、従来知られていなかったエネルギーが取り出せるというものである。彼はこれをブラックライト・プロセスと呼んでいる。
このメカニズムを音叉を使って説明すると下図のようになる。
水素原子3個、水素原子2個と酸素原子1個、水素原子1個と酸素原子1個が同時に衝突する場合にはブラックライト・プロセスが起きることになり、1個の水素原子の電子が下の軌道に落ち、通常の燃焼反応に比較すると約35倍のエネルギーを放出することになる。水素と酸素の化学反応なら日常どこでも起きているのではないかという疑問があろう。しかし我々の身の回りにある水素、酸素は分子状であり、原子状ではない。従ってブラックライト・プロセスのような異常な発熱現象は通常は起きない。
ミルズ氏は、この水素原子をハイドリノと名付け、これが生成される過程(ブラックライト・プロセス)で取り出せるエネルギーを利用した発電システムを実用化する研究を進めています。
「BUSINESS WIRE」
また、ハイドリノが存在するという説は、現代の量子力学の理論の大半を否定するので「有り得ない」という意見がある一方で、ブラックライト・プロセスで発生するエネルギーをロケットの推進力に利用する研究に、NASAが資金提供するなど注目を集めています。
「WIRED VISION News」
ここでは、ハイドリノが存在するとして話を続けていきます。
●ハイドリノ→擬似中性子的な原子の生成
ハイドリノは、水素原子の共振によって、エネルギーが触媒に移ることで生成するとされています。
生成されたハイドリノが、さらに他の水素原子と衝突してブラックライト・プロセスを繰り返すと、さらに電子軌道が原子核に近づいていきます。こうして、陽子が持つプラスの電荷を電子が持つマイナスの電荷が遮って「擬似中性子的なハイドリノ」になると原子核同士の電気的反発力が弱まって、地球内部の比較的低温状態(1,500℃程度)でも核融合が起こる 、と山本氏は考えています。
●原子状水素ガスの着火→核融合が起こる
「擬似中性子的なハイドリノ」が、核融合を起こすプロセスは2通り考えられます。
一つは、 水素溜り周りの岩盤の機密性が高く、水素溜り内の温度・圧力が上昇し続けて着火領域に達する場合です。(上図の④)
もう一つは、蓄積された原子状水素ガスの温度と圧力の高まりに、周りの岩盤が耐え切れずにひび割れが起こってガス漏れし、急激に圧力が降下することによって、着火領域に達する場合です。(上図の③)
●HAARPは核融合地震プロセスのどこに働いているのか?
HAARPがこの核融合型の地震発生プロセスのどこでトリガーとなっているのでしょうか。
HAARP側からのメカニズムを整理してみます。
『HAARPの原理(4)』より抜粋引用
1.HAARPから高出力の電磁波(マイクロ波)を発生
アラスカのHAARPには、4エーカー(約1.2ha)の土地に高さ約22mのアンテナが360本設置してある。ここから、10億ワット〜最大17億ワット、2.8〜10MHzの電磁波を発生させることができる。251721
2.電磁波を電離層で反射させる
地上50〜800kmにある電離層(気体分子が宇宙線を受けイオンと電子に分離したプラズマ状態で存在する層)に電磁波が当たり、電離層全体を加熱する(251716はこの状態?)。加熱された電離層は直径50kmの範囲で膨張しレンズ状になる。これにより、反射波が遠方まで到達できるようになるとともに電離層にエネルギーが吸収され、電磁波が低周波に変換される。
3.低周波が地上に到達し、一部が地中へ伝達
地上に到達した電磁波は一部が反射・吸収され、一部が地中へ進入する。地中に進入する電磁波は、さらに長波長の低周波となっている。
地中に入ったHAARPからの電磁波が、水素核融合プロセスのどこに関与しているのか?おそらく2つの考え方があり得ます。
1つ目は、電磁波が地球の磁場と反応して電気が流れ、地中の水を電気分解して、水素を発生させているというものです。この場合、原子状水素の発生を促進していることになります。
2つ目は、水素原子の共振を促してハイドリノの生成を促進しているというものです。
物質には固有振動数(周波数)というものがあり、その周波数と同じ電磁波を当てると、物質が振動するという性質があります。電子レンジの原理は、この性質を利用したものです。水分子の固有振動数と同じ電磁波(マイクロ波)を当てることで、食品の内部にある水分子を振動させて熱を発生させることで温めています。
「電子レンジの科学」
水素原子の固有振動数と同じ周波数の電磁波を照射すれば、水素原子の共振による触媒へのエネルギーの移動を促進して、ブラックライト・プロセスを起こす確率を高め、ハイドリノの生成を容易にできると考えられます。ただし、水素の固有振動数と同じ周波数の電磁波が地中まで届くのか?という問題があります。
●HAARPによる地震発生のメカニズムのまとめ
ここまでの内容をまとめると、下図のようになります。
ちなみに、「HAARPには地球内部の構造を撮影する能力もある」ようです。
欧州議会の文書には、大気の電気的性質は莫大な力を操ることが可能で、武器として使用されれば、敵に破壊的な影響を及ぼすだろうとある。
(中略)
その報告書が強調しているHAARPの能力は、世界の気象パターンを操作する(このテクノロジーを使えば簡単)、それ自体が障害なく通信を継続する間、他の通信を妨害する、そして、地球を「レントゲン撮影」して、石油、天然ガス、その他の資源の産地や地下軍事施設の場所を見つけることである。
つまり、地下の水素溜りの位置を特定し、ピンポイントで電磁波を当てることも可能なのかもしれません。
では、こうして人工地震を引き起こすことができたとして、3.11大地震のM9という巨大なエネルギーを発生させることができるでしょうか?
次回は、HAARPによる水素核融合の誘発、あるいは別の方法を用いた人工地震が、M9クラスの地震に相当するエネルギーを発生させることができるのか?を追求していきます。
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コメント11件
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