2011-08-11

世界の電気の歴史から読み解く〜 電力会社はなぜ独占企業になったのか?

みなさんこんにちは、本シリーズでは『電力会社はなぜ独占企業になったのか?』を解明していきます。
電力会社はどのような歴史背景の元 今のような企業体になっていったのか?
電気を使う事業は、他にも電話やインターネット等の電気通信を行うものもあるが、電力会社との違いはあるのか?
そもそも、電気って歴史的にどのように使われ、発展してきたのか?
そんなことをテーマに第1弾はすすめてみたいと思います。
では、第1弾 『世界の電気の歴史』スタートです。乞うご期待☆

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1.電気が利用されたのはいつ?
歴史を紐解くと、電気が発見されたのはかなり古く、紀元前600年頃の古代ギリシアで静電気に関する記述があります。
1750年代になると凧をあげて、雷をつかまえ初めて雷が電気であることが証明されました。しかしこの頃も電気に関する性質はほとんど解明されておらず、まして現代のように利用するという発想はありませんでした。
2.本格的な電気の研究
電気の研究が飛躍的に進んだのは、1799年 イタリアの物理学者ボルタさんの電池の発明がきっかけでした。
これにより、定常的に電流を供給できるようになり、電気の研究が飛躍的に進みます。
電気の磁気作用(電流が流れると磁界が発生する)などが発見され、その後、電気通信や電灯の試みがはじまります。
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(画像はこちらからお借りしました→http://www1.kepco.co.jp/kids/library/page01.html)
3.電気の利用〜電気通信編
<電信機の発明>
電気が実用化に至ったのは、まず電信(電気通信)でした。
1831年に電信機が発明されます。電気が通ることにより磁界が発生するというのを利用して、磁針が文字を指すことで
遠く離れた場所でも文字が送れるようになりました。
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(仕組みに興味がある方は→http://www.geocities.jp/hiroyuki0620785/intercomp/5nidle.htm)
その後、有名なモールス信号が発明され、1分間に10文字を送信できるようになりました。
<電信会社の設立>
電信機の発明から、わずか5年後の1836年には世界で初めての電信会社が設立され
1851年に英と仏を繋ぐドーバー海峡横断電信が完成しました。実に約40kmの海底ケーブルが敷設されたのです。さらに1866年には英と米を繋ぐ約2000kmの大西洋横断電信が実用化されます。それまでの通信は手旗信号、それを応用した腕木通信、伝書鳩などが使われていましたので、以前の通信に比べはるかに早い伝達スピードを実現しました。
<電信は何に利用されていた? どのように拡大していった?>
はじめ電信は誰がどんな目的で使ったのでしょうか?国でしょうか?軍でしょうか?
いいえ、電信事業の可能性にいち早く目を付けたのは金貸達でした。
1851年ロイター通信(ロスチャイルド系)はドーバー海峡横断電信を手始めに、
パリの相場情報、ロンドンの金融情報を各地に配信を開始します。
これはすなわちロンドンに情報が集約されていったことを意味しました。
金融市場の歴史は13〜15世紀に、イタリアのヴェネチア、ジェノバ、フィレンツエ、ローマ、フランスのシャンパーニュ、リチン、パリなどの都市で定期的に行われた外国為替市場が始まりです。そこから17世紀にはオランダのアムステルダム、イギリスのロンドンが重要な外国為替市場となっていきます。そして19世紀半ばから20世紀にかけてロンドンは世界の一大国際金融センターとして君臨したのです。
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その後、情報伝達の早さが戦争で有利に働くことから、国が電信の整備に力を入れて
いきました。特に1868年の大西洋横断ケーブル敷設後、英国はこれまでの国内すべての電信会社を国有化します。さらに事業は急ピッチで進み、1870年には英国の殖民地だったインド、1872年にはインドからオーストラリア、そして1902年には太平洋を横断し、英国は当時の自国の植民地をつなぐ大きなケーブル網を作り上げることに成功しました。仏、米、独も英には及ばないものの、急ピッチで海底ケーブルを敷設していきました。
このように、19世紀半ばに金貸し達(ロスチャイルド)が目をつけた通信技術は、19世紀後末には国家主導で戦争・植民地支配の為に世界中に張り巡らされていくのでした。
次回はいよいよ電力会社(発電)の登場です。電信と発電、その歴史に違いはあるのでしょうか?

List    投稿者 shinichiro | 2011-08-11 | Posted in 08.金融資本家の戦略2 Comments » 

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コメント2件

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