【1】『素人にもわかる経済の真相シリーズ』経済のプロの話がわかりにくい(経済学が役に立たない)のはなんで?
今回から、『素人にもわかる経済の真相シリーズ』をスタートします!
タイトルの通り、素人(一般)の方にもわかりやすく経済の真相を発信する、というコンセプトを基に進めていきたいと思います。もちろん玄人の方にとっても、気づきがあったり、改めて経済の基本が整理できたりするようなブログを目指していきます。
第一回目の今回は、経済のプロの話がわかりにくい(経済学が役に立たない)のは何で?と題し、経済・経済学への一般的な問題意識やその背景などをまとめてみたいと思います。
ところで、経済・経済学の話って、わかり辛くないですか?
ニュースを見たり、新聞を読んだりすると、断片的にはわかるけど全体的なつながりがよくわからない。更に、経済学者はたくさんいるのに、景気が一向に良くならない、良くなったと感じない。
この辺りの問題意識から、記事をまとめていきたいと思います。
応援よろしくお願いします!
■経済・経済学は本当に役に立っていないのか?
事実・実感として、以下のことが挙げられると思います。
・経済学者はたくさんいるのに、国の借金は増え続ける一方。
・選挙の度に「景気を良くします!」と言われるが、経済政策で景気が良くなったという実感が沸いたことがない。
・経済成長優先の余り、環境破壊が進んでいる。
・勝ち組と負け組(貧困層)の格差が広がっている。
ここに挙げたものは、近年の事例です。
振り返ってみると、過去には経済・経済学が一定役に立っていたと言える時代がありました。例えば、戦後の日本の所得倍増計画は、「国民の所得倍増→雇用拡大(失業問題の解決)→生活水準引き上げ」が、一定達成されました。
このように、過去には役に立っていた経済・経済学が、何故近年役に立たなくなってしまったのでしょうか。
■経済・経済学が何故役に立たないのか?
○経済学の前提
「経済学は、人間の物欲が無限に拡大することを前提にしてきたが、その前提こそ、経済学の騙しの起点であって、人間の物的欠乏は決して無限ではない。」
(るいネット「2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた」より)
○物的欠乏
「事実は、こうである。この過剰刺激による物的欠乏の肥大化は、誰もが私権の獲得に収束する絶対的な私権欠乏があってはじめて成立する。そしてその私権欠乏は、飢餓の圧力を下敷きとする絶対的な私権圧力の下ではじめて成立する。つまり、過剰刺激による物的欠乏の肥大化は、飢餓の圧力に基づく絶対的な私権圧力が働かなければ、成立しない。
その証拠に、’70年、貧困(=飢餓の圧力)が消滅するや否や、たちまち私権圧力は衰弱し、それとともに過剰刺激によって肥大し続けてきた物的欠乏も衰弱していった。」
(るいネット「2/5なんでや劇場1 経済学者は物欲と市場の無限拡大に対して何の疑問も抱かなかった」より)
つまり、そもそも経済学とは、人間の物欲が無限であることを前提にしてきたのに対し、豊かさが実現された70年以降(一億総中流)は、人々の物的欠乏が衰弱したことによって、経済学の前提が覆されてしまった。結果として、現代では経済・経済学がその役目を果たさなくなったと言えるのではないでしょうか。
さらに、国力と経済の関係をまとめてみます。
○国力=経済力?
かつては「経済力がある(GDPが高い)国=国力がある」と見なされていましたが、現在はどうでしょうか。
・経済力があっても、高い失業率
・経済力があっても、高い犯罪率、殺人発生率
・国民総幸福量といった指標の登場
以上のように、経済力がある国が必ずしも豊かな国、国力のある国とは言えなくなってきているように感じます。国力=経済力という関係が崩れ始めているのではないでしょうか。
■結論
まとめると、以下の図解の通りです。
経済学が役に立たなくなった現在、どのような指標が国力・国の豊かさを表すかについては、今後の追及となりますが、例えば先ほど例に挙げた「国民総幸福量:精神面での豊かさを「値」として、或る国の国民の社会・文化生活を国際社会の中で評価・比較・考察することを目的としている。」(ウィキぺディア「国民総幸福量」より)などが考えられます。
次回は、金貸しって何? についてまとめる予定です。お楽しみに!
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