院政を企てるプーチン首相
ロシア人が自国の政治家に対して聞くに堪えない辛らつな批判をしているときに、うかつに外国人が、その意見に同調するような言動を行ったとき物凄く怒りを爆発させるらしい。自国の政治権力者に対して役に立っている間は「アル中エリツィンよりましだ」と一定の評価はするけれど、状況が自分達に不都合に変化し始めると極端に豹変するのもロシア人。
はてさて、そのような激しい気勢をもったロシアにおいてプーチンはロシアの舵取りをどのような方向へ民衆を導こうとしているのか気にかかるところです。
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議会選出馬、首相就任を否定せず プーチン露大統領
2007.10.2 産経新聞
【モスクワ=遠藤良介】ロシアのプーチン大統領は1日、政権与党・統一ロシアの党大会で演説し、今年12月2日の下院選で同党の比例代表名簿の第1位に登載されることに同意した。また、2期目の任期が切れる来春以降、首相に就任する可能性について「考えるのは時期尚早」としながらも「現実的な提案だ」と述べて否定しなかった。同党大会で、出席者の要望を受ける形で表明した。大統領が首相就任の可能性に言及したのは初めて。
イタル・タス通信によると、大統領は「統一ロシアは社会的安定とすべての権力機関の能力を保障する手段となるべきだ」などと述べ、将来の活動基盤を同党に置く考えを示唆。退任後の首相就任の要望には、同党が下院選で勝利することと、「私がともに働くことのできる有能で現代的な人物が大統領に選出されること」を条件に挙げた。
最近の世論調査で、同党は支持率50%超を獲得して他党を大きく引き離している。プーチン大統領が名実ともに“党の顔”となることで、同党が憲法改正の可能な3分の2以上の議席を獲得するのは確実な情勢となってきた。
ロシア憲法は大統領職の連続3選を禁じており、プーチン大統領はこれまで、大統領選前のしかるべき時期に意中の後継候補者を“指名”する考えを表明してきた。退任後、首相に横滑りする用意を示唆したことで、首相に権限を移譲する憲法改正を行い、プーチン大統領が首相として“院政”を敷くとのシナリオが現実味を帯びてきそうだ。プーチン大統領をめぐっては、2012年の大統領選までに大統領職に復帰するとの見方も強い。
自由を旗印に個人主義を貫こうとする米国に対して、同じ土俵で覇権争いをおこなおうとしているのか、はたまた本源的国家の復興を目指すのか片時もロシアから目が離せない状況に入ったように思います。
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