2021-03-18

【実現塾】戦争の起源と国家の支配構造(追求ポイント1)

【実現塾】戦争の起源と国家の支配構造の追求ポイントです。

■なんで戦争は起こったのか?いつどこで起こったのか?
全ての生き物は常に飢えていて、常に飢えてるからといって戦争をしている訳ではない。
全ての動物は縄張り闘争をしているが、縄張りとはメスが安全に出産・子育てする空間のこと。重要なのは、縄張りの主は雌であり、雌を獲得するための雄同士の闘い=性闘争。それに対して食べ物をめぐる争いは、一つの空間をいろんな種類の動物が共有しているのが普通で、象のAという集団が象のBという集団を襲うことは全くない。よく戦争が起こるのは本能だという人がいるが、そんな本能はない。本能レベルで存在しているのは性闘争だけ。
縄張りを巡って集団同士が常に闘っているのは人間以外ではサルだけ。サルも絶えず同類同士で縄張り闘争をしている。しかし、同類闘争に対応した本能はないのでサルたちは本能を超えた機能としての共認機能を作り出した。この共認機能こそがサルの知能を著しく進化させた本体。頭がいいというのも観念機能ではなく共認機能に規定されている。

■人類が同類闘争を始めたのはいつ?
人類は木に登れなくなったカタワの猿→どの動物にも負けてしまうので、洞窟に隠れ住むことに。洞窟でかろうじて生きていても、自分たちしかいない。相手がいないから戦争が起こる訳がない。100万年以上にわたって同類闘争の圧力はゼロ。いつから働き始めたのか?
弓矢の発明を以て、ようやく洞窟から出て人類の数が増えていくと、他の人類と接触する機会が増えていく。しかし、すぐには同類闘争は始まらず、仲良くなりたい意志表示としての贈与によって友好関係を築いていた。物々交換が交易の始まりというのは真っ赤な嘘。

■「みんな仲間」から「敵は殺せ」へは何を媒介にして転換したのか?
自集団を正当化して他集団を否定する自我が生み出した守護神信仰が媒介になっている。ユダヤ教などのように自分たちの神は、全ての神の上に君臨する唯一絶対神→自分たちはその神に選ばれた選民だ、自分たち以外は殺してもいいんだということになる。
日本人には守護神信仰は全く存在しない。これはかなり珍しくいまだに精霊信仰の末裔で八百万の神を祀っている。海で隔てられているので略奪戦争を経験せずにすんだから。
略奪闘争は、長期の乾燥を契機としてイラン高原で始まったが、西洋は乾燥が激しいので、敵を生かしておけずに皆殺し→共同体が完全に破壊されてしまったが、東洋は敗者が勝者に服属するという形で生き延びることができたので、共認原理が残存した。
加えて注目すべきは、襲った側は遊牧部族で襲われた側は農耕部族と常に決まっていること。現在も農業国家はむしり取られて悲惨なことになっているのは何も変わらない。
戦争の結果、勝者が敗者を支配する国家が生まれたのは疑問の余地がない。

■略奪集団が国家を形成する過程は?
食料を遥々運ぶのは100人が限界→3つくらいの農耕部族を支配し、その中心に自分たちの拠点を置いただろう。略奪部族300人+支配した部族が3000人くらい。
農民を支配し、収穫の6割を収奪する、これは間違いなく税制の起源であり、国家の仕組みはこの段階で完全に成立している。つまり、略奪集団が農地に侵略してきた段階で国家は成立している。国家とは、略奪集団であり、略奪集団が衣替えしただけであると考えれば、現代の国家まで完全に説明がつくだろう。
しかも、搾取の度合いは軽くなってきたように言われているが全く逆で、例えば封建時代は四公六民などと言って重税に苦しんでいたように描かれているが、現在は六公四民ともっとひどいことになっている。教科書に書いていることは真っ赤な嘘。
勉強すれば、選択肢が増えると言ってるが、支配階級になれる選択肢などどこにもない。同じ奴隷の中でちょっとはマシな奴隷になるしかない。この観念支配の強さも尋常ではない。
また、国家の規模が大きくなっていくと、敵に備える軍事よりも、国をどう管理するかという政治の方が重要になってくる。

 

List    投稿者 tasog | 2021-03-18 | Posted in 07.新・世界秩序とは?No Comments » 

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