2009-12-06

宇宙船地球号パイロットのマニフェスト(1)                 「石油・ドル本位制」に代わる世界システムをつくる

Dr. Doneと申します。本ブログが会員制であることを知り、参加させていただくことになりました。よろしくお見知りおきのほど、願い上げます。
この投稿を皮切りに、14回にわたって「宇宙船地球号パイロットのマニフェスト」と題する小論を書かせていただきます。筆者は、政治家でも宗教家でも評論家でもなく、一事業家です。したがって「マニフェスト」とはいえ、実質はビジネスモデルのプレゼンテーションに他なりません。したがって構造認識とフィジビリティという観点から、読者諸賢のご叱正をいただければ幸いです。
非力な筆者には余りにも大仰なタイトルで恐縮ですが、全面的な人類崩壊の危機に抜本的に対処するには、言いだしっぺの責任は余りにも大きいということの自覚のゆえであります。次回以後の先行きに関心をいただければとの思いから、予定しているサブタイトルを示しておきます。

 1.「石油・ドル本位制」に代わる世界システムをつくる(本稿)

 2.石油に代わる代替エネルギー資源としてのトリウム
 3.人類が必要とする8万kWe、84万基のトリウム原子炉
 4.トリウム原発によるBOP優先の安価な電力供給計画
 5.トリウム・エネルギーが生むポスト・ドルの準備通貨「UNI」
 6.地域通貨「アトム」から国際準備通貨「UNI」への出世街道
 7.「見えざるカミの手」による布石か? シーランド要塞跡
 8.金融崩壊の今こそ、金融再生を担う新しい人材が必要
 9.工程表に従い、エンジニアリング企業とシーランドを確保
10.2050年の人口を基に策定したマーケティング・エリア
11.総額1680兆円の建設費を要するトリウム・エネルギー
12.トリフィン・ジレンマのない「アトム」だから「UNI」に出世できる
13.ケース・スタディとしての「朝鮮半島エリア」(上)
14.ケース・スタディとしての「朝鮮半島エリア」(下)

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ありがとうございます。
年金基金運用のミッションに携わる半生で生まれた問題意識
約30年前になりますが、当時興銀の相談役だった中山素平氏が、文藝春秋誌等で新しい年金(トンチン年金)の創設を提唱し、朝日新聞の天声人語が3度(昭和53年1月30日、5月7日、6月26日)にわたって激賞するなど、大きな国民運動に盛り上がったことがあります。
残念ながら中山氏提唱のこのトンチン年金は、実現の一歩手前で、米国政府筋(ルービンの子分のサマーズ)からの干渉があり、潰されてしまいました。何事にも筋を通した中山氏でしたが、この一件に関する限り、日米関係に配慮してか、涙を呑むことになりました。

sohei_nakayama.jpg
トンチン年金を提唱した中山素平氏。
写真はこちらからお借りしました。

この中山トンチン年金を設計していたのが、第一生命の社長時代の石坂泰三氏の懐刀、アクチュアリー、児島藤松氏で、児島氏と私を引き合わせたのが、財界四天王のブレーンと言われた経営学者、坂本藤良氏でした。
プロジェクト・チームの中で、唯一特段の若造であった私は、中山氏の新しい年金構想について、諸先輩から将来のリベンジを託され、そのミッションのために、68歳になる今日(2009年)まで、波乱万丈の人生を生き抜いてきました。
この中山年金は、「みんなの年金」という名で姿形を一新して完成し、近々、ニュージーランドに設立した信託会社、Golden Globe Trustee Ltd. からローンチされ、同じくニュージーランドのGolden Globe BankGroup Ltd.から発売できるまでに完成していますが、私が長期間頭を悩ませてきた最大の問題は、いずれ年に数兆円というスケールで累積していくことになるであろう年金基金の運用を、どうすればいいかということでした。
人類の危機をどう回避するか?〜「宇宙船地球号パイロット」の自覚
トンチン年金の特徴は、全ての給付や経費を利金で賄い、元本は全て運用に回し、給付や経費には一切使いませんので、年金基金を食い潰すような運用上の失敗をしない限り、その基金が、未来に向かって限りなく増え続けていくというところにあります。
今回の金融危機では、世界の多くの年金基金が、その資産を大きく毀損してしまいました。投資銀行やヘッジファンドに任せっきりの、他力本願による無責任な年金基金の運用がいかに危険な賭けであるかが、グローバルなスケールで、ものの見事に実証されたものであると考えます。
であるならば、宇宙船地球号に襲いかかるあらゆる危機をどのようにして回避し、全面的な閉塞を打破し、サスティナブルな人類共同体をつくることができるかという命題と、年金基金を自主的、主体的に運用して成果を創出していく命題とがぴったり重なり合うところに、人類にとっての未開拓のソリューションを見出していかなくてはなりません。
結局、全人類の運命を根本的に変えていくほどのスケールをもつ幾多の課題に挑戦しなければならない、との認識に到達した私は、恐れ多くも自分の座右の銘を、マジで、「われ、宇宙船地球号のパイロットたらん!」とすることにしたのです。
インド占星術による私の命日は、2024年9月24日です。とくに信じているわけでもありませんが、一応余生の設計のために、頭の片隅で意識することにしています。したがって余命は、すでに15年を切ってしまっているということになります。この間にやるべきことをきちんとやり遂げ、あとは後進に全てを託しつつ、悔いを残すことなく、あちらに旅立ちたいと念じています。
新しいパラダイムは、「石油」と「ドル」の代替システムにある
危機に瀕している金融資本主義を今日まで支えてきたのは、煎じ詰めれば「石油・ドル本位制」という世界システムであったとの構造認識を、読者諸賢と共認させていただくことができるならば、世界システムの来たるべき新しいパラダイムは、基本的には、「石油」という「エネルギー」に取って代わる「代替エネルギー」と、「ドル」という「基軸通貨」に取って代わる「代替準備通貨」をどうするかによって決まるものであるといえるのではないでしょうか。
この二つをどうすればいいのか、についてのソリューションを見つけると同時に、「石油・ドル本位制」が生み出した、人類史上未曾有の極端な「格差」と「貧困」、そして「紛争」や「戦争」を終焉させなければなりません。そうです。大東亜戦争やイラク戦争をはじめ、20世紀以降に起きた多くの紛争や戦争は、実に「石油」というエネルギー資源の争奪戦であったといっても過言ではありません。
私にとって使える手段、すなわちリソースとしての「ヒト・モノ・カネ」は、第一に今とこれから出合う多くの仲間たち、すなわち「ヒト資産」と、新しい「トリウム原発」(後述)の実機設計という「モノ資産」と、そして「みんなの年金」の年金基金という「カネ資産」です。
(2)石油に代わる代替エネルギー資源としてのトリウム につづく)

List    投稿者 Dr. Done | 2009-12-06 | Posted in 07.新・世界秩序とは?2 Comments » 

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コメント2件

 exod-US | 2010.07.02 4:28

連載ありがとうございました.よく読み込まれた上で,噛み砕いた説明を付けていただきましたので,とてもわかり易いものになっています.楽しませていただきました.
金融課税については,別途議論の余地はあると思います.金融課税を制度的に除外しても十分健全な税制を維持できるし,また,それが必要であると思いますが,「金融規制」という観点から課税することは当然考えられます.(いまG20などの場で盛んに論議されているのは,こちらの「金融規制」側の問題ですね.)
本論のポイントはマネー経済と実物経済の間に一種のファイアウォールを築くところにあります.ご指摘のように,この部分はまだ「ファイアウォールの設計」レベルまで踏み込んだものにはなっていません.念頭には「郵貯システム」があり,それが将来的にはそのようなインフラになるのではないか?という方向性を考えていますが・・・現実には限度額を2000万に引き上げるというだけで大騒ぎですからね・・・ともかく,「ゆうちょ」を守らないことには・・・
税目としての「相続税」に関しては0%〜100%までのスペクトラムでさまざまな議論が存在します.わたし自身は個人的には相続税0%論者です.わたしは基本的に私有財産制を基盤とし市場経済・自由競争を原理とする資本主義システムを支持していますので,「相続」は原理的に非課税で問題ないと思っています.政策的には,譲渡税非課税が先に来ると思いますが・・・
一般取引税により国税を完全に代替する電子的実取引税モデルでは当然相続税も無税になります.一般取引税は完全にフラットな税制ですが,少なくとも現行の〔累進所得税+法人税+所得税〕税制よりも,「実効的」にはずっと「累進性が高い」ことは明らかです.この意味で一般取引税は「自由」と「平等」という2つの相矛盾する理念を完全に統合できる唯一の方式です.
一般取引税の税率が実際的・実効的に取り得る値の範囲はかなり狭いと考えられますが,事例として取り上げた電子的実取引税3%モデルでは地方税を存続することが想定されています.そこでは徴税自主権を備えた地方政府が独立の税制を施行することになっていますが,地方政府が0%〜100%の相続税をそれぞれに試してみる(競う)というのもおもしろいと思います.
ついでながら,私権では土地所有に関しては「共有」が正しい解でないかと思っています.大地は水や空気,太陽エネルギーと同じ万民が共有すべき自然環境の一部ではないかと考えられるからです.(現行の土地の所有権は永久使用権のようなものに変わりますが,それ自体は売買可能です.土地共有制は土地の私的利用と公的利用を調整するためのベースとなります.)
あ,蛇足ですが,本エントリは「日本の税システムを考える−9 一般取引税で社会が変わる!?(6)」となっていますが,シリーズ−8 に含めてもよかったのではないでしょうか?

 wabisawa | 2010.07.03 0:35

exod-USさん
コメントありがとうございます。
マネー経済とのファイアウォールとして、郵貯を用いるシステムは面白そうですね。
しかし、ご認識通り、米国は虎視眈々と郵貯マネーを狙っており、郵政改革法案の廃案も、彼らからの圧力が相当にかかったのでしょう。
鳩山政権を一方的に叩いて、強引に廃案に持ち込むあたり、何としても防ぐまいと、金貸しの焦りすら感じるのですが。
※郵政を巡っては、小泉郵政劇場に始まって、亀井元大臣の必死の抵抗、そして今回の廃案と二転三転しています。世論としても、郵政改革の裏には隠された事実があるのでは!?という潮流(事実収束)が出始めているようにも感じます。
相続税に関しては、廃止にすると弊害が大きいと思いますので、存続させる案に興味があります。例えば相続税を地方税化するということは、被相続人が亡くなった地域に相続税を納めるか、相続人が住む地域に納めるか?といったシステム変更が必要かと思います。
現行相続税は国税ですので、地方税化した場合、どういった影響が生じるのか?検証してみたい所です。
土地については、現状の問題意識として、活用自体が個人の判断に委ねられ過ぎている(自分の土地の活用は、自分が決める)ため、地域で見た場合に良いか否か?という全体思考が働きにくい点。
また、市場化によって、収益性が第一判断軸になるため、社会にとって必要な事業だけれども収益性が低ければ実現できない、という制約の大きさを問題意識として持っています。
そのため、exod-USさんから頂いた、土地の共有制にはかなり興味があります。
もう少し具体的に考えますと、個人所有から、生産と所有を包摂するような共同体企業の共有制にしたり、又は、土地を行政が一括所有して、活用形態は皆から支持された内容で決定(プロポ方式?)するイメージを持ちますが、もしご見解があれば教えて頂ければ幸いです。
土地の所有・活用をどうする?という課題は、税制とは別にしても、非常に難問のような気もするのですが…、追求する価値は大いにあると思います。
>本エントリは「日本の税システムを考える9 一般取引税で社会が変わる!?」となっていますが、シリーズ8に含めてもよかったのではないでしょうか?
ご指摘の通りです。
誤って数字を打っていましたので、早速修正させて頂きました。
今後とも、応援・コメントをよろしくお願いします。

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