2011-01-16

ゴールドの真相に迫る20〜2011年、金は暴落するのか?〜

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これまでの4回、金(ゴールド)の“闇”の部分を解き明かす書籍として、高橋五郎著「天皇の金塊」(1)(2)、原田武夫「狙われた日華の金塊」、副島隆彦「新たなる金融危機に向かう世界」「日米地獄へ道連れ経済」の5冊を紹介してきた。
書籍紹介の最後に当たる今回は、鬼塚英昭「金は暴落する!2011年の衝撃」から、主な内容を紹介する。鬼塚氏の書いた通り、現在高値を続けるゴールドは、今年2011年に暴落するのだろうか?
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●現在の金高騰は、仕掛けられたバブル
鬼塚氏は、21世紀に入って続いている金(ゴールド)の高騰は、仕掛けられたバブルだと断言する。そして、金をバブル化させるために、仕掛け人たちが市場に導入した有力なツールが、2004年に登場した金ETF(上場投資信託)なのだという。

金ETFは証券取引所に上場され、株式と同じように売買される投資信託である。この投資信託の利点としては、売買手数料は株式と同じで、金の現物のような保管コストもかからない、金に投資する商品のなかで最もコストの安い商品の一つとされている。東京証券取引所にはSPDRゴールド・シェア(注:商品名)とETFS金上場投資信託がある。大阪証券取引所には金価格連動型上場投資信託が上場しているが、現物の金との交換はできない。SPDRゴールド・シェアは、現物と交換可能となっている。しかし、小口は不可能とされている。しかも、現物の受け渡しはアメリカのブリオン・バンクで、と指定されている。つまり、現物への交換は事実上、不可能といっていい。

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金ETF企業のHPには裏付けとなる金塊の写真はあるが・・・

●実物の金は、密かにスイスと香港へ
氏の書籍において一貫しているのは、ゴールドの市場を裏で完全に操っている“仕掛け人”は、ロスチャイルドと金融エリート集団だということだ。彼らが、実物を手にする見込みの無い金ETFというペーパーゴールド=空手形を使って、大量のマネーを金市場に流し込み、現在の高騰=バブル化を生み出したのだという。では一方、実物のゴールドを彼らはどうしようとしているのだろうか?

ニクソン・ショックといわれる「金兌換の停止」が1971年8月15日に実行された。金の流出が止まらなかったからである。では、それで金の流出は止まったのであろうか。答えは否である。
 1989年以降、2004年と05年を除いて(それも少量の輸出超過)。たえず輸出が輸入を上回っている。アメリカから金が消えているのである。それゆえにこそ、アメリカ国防総省が国家の金の在庫量の発表に関して管理しているのである。この国防総省の行動こそが、アメリカという国がいかなる国であるかを示している。財務省の金塊在庫量を調査しようとする人間は、国防総省により逮捕される可能性があるのだ。
〜中略〜
 ゴールド・フィールズ・ミネラル・サービシズ(GFMS)社が「GOLDサーベイ2006」(日本語版)を出している。 〜中略〜 「米国の公式金地金輸出」のグラフによれば、1996年から98年まではイギリスへの公的地金の輸出が多かった。しかし、1999年から逆転し、スイス向けが半分以上となる。この傾向は続き、2000年から05年にかけては70%以上がスイスへの輸出となる。
〜中略〜
 私は、スイスがアメリカに金をよこせと脅しているのだと考えている。スイスにロスチャイルドと金融エリート集団の本拠があるからである。スイスのチューリヒに「ロスチャイルド・コンティニューション・ホールディングス」(以下、ロスチャイルド銀行)がある。ここから指令が世界中に出ている。ゴールドマン・サックスはロスチャイルド配下の一銀行にすぎない。

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ロスチャイルド家の総帥エヴリン・ロスチャイルド

氏は、公表約8000トンとされる米国の公的金保有は偽りであるとする。その証拠の一つが、一昨年中国で発覚したニセ金塊事件だ。外貨払いに使おうとした米国製の金塊が、なんとタングステンに金メッキを施した真っ赤なニセ物だったという。本物の金は、ロスチャイルドの本拠地であるスイス、そしてもう一箇所、世界最大級のロスチャイルド系銀行、香港上海銀行(HSBC)本店のある香港に、密かに集められているという。

イギリスの「デイリー・テレグラフ」(2010年2月4日付)の記事を引用する。

 HSBCは、取引のある顧客が銀行内部に預けられている金塊について、もはや、ニューヨークの金庫を利用できないという報告を数百の小規模金塊所有者に伝えた。
 このイギリスの銀行(マンハッタンのブライアント公園を見渡している米本部の地下に大きな金庫室を持っている)は、小口の顧客に告げた——顧客のためにHSBCに蓄えられている金塊は2010年7月までにHSBCの金庫の外に出さなければならない——と。
 この決定により、ニューヨークから他の貴金属とともに金が装甲車に乗せられて運び去られた。

世界最大の金のディーラーはHSBCであることを私は書いてきた。HSBCはニューヨークの銀行内部にある金塊を装甲車で運び去り、そのすべてを香港にある銀行の金庫に入れた。ニューヨークだけではない。世界中のHSBCの金塊は香港に運ばれている。金のバブルがはじけたときに対処するために、香港という特殊国家が金の保管場所に選ばれたのである。

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HSBC(香港上海銀行)

●ロスチャイルド勢による虚と実の金操作

 ここで、ロスチャイルドと金融エリート集団の、金を使っての世界支配の方法が見えてくる。実物の金と、実物でない金を使って世界を支配する方法である。実物の金は、スイスのUBSとクレディ・スイスが管理する。HSBCは、先物市場と金ETFを管理する。
 彼らはニューヨークに先物市場をつくり、金価格を自由自在に操ることを可能にした。しかし、COMEXだけでは金価格を上げるのには限度があった。そこで金ETFを創造し、実物の金塊を提示した。そこに彼らのドルが、ヘッジファンドを通して大量に流入した。この金ETFがロスチャイルドと金融エリート集団の自作自演の芝居であることを知らねばならない。
 HSBCに与えられた“任務”とは何か。それは、ペーパー・ゴールドを最大限に使い(時には偽ゴールドを金庫室に大量に展示し)、20兆ドル(08年度)をはるかに超える金デリバティブ市場を創造することであった。そのために世界中のメディアを利用し、「有事のドル」から「有事の金」への情報操作を続けた。そしてここ数年、金は「代替通貨」であるとの言説がにわかに氾濫しだしたのである。
 UBSとクレディ・スイスは実物の金を管理し、金鉱山からの金をほぼ独占し、金鉱山からの産出地金の量に沿って需要に対応している。このロスチャイルドと金融エリート集団の操作方法は、「正・反・合」の方式である。ヘーゲル哲学の悪しき応用なのである。
 HSBCは金価格を吊り上げるだけ吊り上げて、ズドンと落とすために動いている。UBSとクレディ・スイスは実物の金が精錬所の産むインゴッドの範囲内で需要に応じられるように動いている。この2銀行が、スイスの山中に秘匿されている金塊を売りに出した形跡はまったくない。LBMAは金の実物をいくらでも提供しえると宣伝している。

●中国バブルが崩壊させられる?
ロスチャイルドの金市場操作には、英国系の香港上海銀行(HSBC)が大きな役割を果たしている。しかし、HSBCはその名の通り、19世紀から香港、中国で業務を展開してきた老舗銀行である。代表的なロスチャイルド系投資銀行ゴールドマンサックスも、この間の中国の経済成長を支えてきた。彼らは中国をどうしようとしているのか?

ここに一冊の本を読者に紹介する。先にも示した宋鴻兵の『ロスチャイルド、通貨強奪の歴史とそのシナリオ』である。
〜中略〜

 中国の金融システムを攻撃することが彼らの最重要課題となっていることは疑う余地がない。問題は、いつ攻撃するか、どんな方法で攻撃するか、なのだ。僥倖を願っているだけでは、悲惨な結果を招くことになろう。
 彼らが用いる方法は、日本を攻撃した手法と似ているかもしれない。まず、中国でスーパーバブルを引き起こす。中国も彼らの援助で、——1985年から1990年の日本のように——数年間の繁栄が続く。そして彼らは実行に移すのだ。「遠距離非接触型」の金融“核”攻撃を仕掛け、世界中で中国経済の信頼を失わせ、海外と国内の資金を中国から追い出してしまう。その後で、きわめて安い価格で中国の社会資本などのコア資産を買収し、中国経済を徹底的に解体し、世界を統一するもっとも重要な一歩を踏み出すというシナリオだ。

 宋鴻兵が言う「スーパーバブル」をHSBCが中国の内陸部で起こしている。HSBCはSCBとシティグループを誘って内陸部に支店(営業拠点)を置き続け、農村部の人々にローンを組ませてサブプライム・ローン地獄に突き落としている。もうすでに、ローンを返せず、農村の人々が数百万単位で家を捨てている。スーパーバブルはこれからが本番となる。上海や北京のマンション・バブルも進行中である。
 しかし、本当の「スーパーバブル」は金のバブルである。ロスチャイルドと金融エリート集団は共産中国を最後に処理することになる。

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宋鴻兵 / 中国マンションバブル

●金バブル崩壊後、新通貨がスイスから登場する!?

 最後に、金のバブルがはじけた後に、世界にどのような変化が起きるのかについて書いておきたい。何が起きるのかについてはもちろん、推測の範囲を出るものではない。
〜中略〜
 ボルカー・ルールに基づいた「米金融規制法」は2010年7月21日に可決された。FRBが大手銀行、証券会社などを業界横断で監督することになった。元FRB議長を最大限に利用したロスチャイルドと金融エリート集団の勝利であった。
 ここにボルカーをこの世に再登場させたロスチャイルドと金融エリート集団の目的がはっきりしてきた。金のバブルを崩壊させ、世界経済に大打撃を与え、同時に国家と金融機関を弱体化させようとするのである。金価格は暴落を続け、金融機関の多くは(HSBCは例外だが)倒産していく。貿易は縮小していき、デフレの進行が続き、失業者が世界中に溢れる。やがて、金価格が高騰する時期が到来するが、人々が金を所有することは難しくなる。ロスチャイルドと金融エリート集団が金鉱山を完全に支配下に置いていることがはっきりしてくる。そのときになって、金に裏付けされた新しい通貨が登場する。それはドルでもなく、ユーロでもなく、人民元でさえない。
 その新しい通貨とともに香港ドルとスイス・フランが姿を消す。スイスから新しい通貨が出てくる。世界の都がアルプスの山中にあることを人々は知るようになる。

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ここが世界の都となるのか???

果たして鬼塚氏の予測は的中し、金は2011年の今年、暴落を迎えるのだろうか?そして、ロスチャイルド勢が金を密かに集め、新たな通貨制度を構築し世界を支配しようとしているのだとしたら、これまでに見てきたフィリピンやバチカンなど表に出ていないとされる金塊は、その世界支配の強力な道具の一つになるのか?それとも、彼らの世界支配を阻止する切り札になるのか?
次回、シリーズの最終エントリーとして、これまで書いてきたゴールドの基礎知識や歴史も踏まえ、その闇に迫った各書籍の内容を吟味することで、ゴールドの真相と今後の展開について本ブログなりの仮説を立ててみたい。

List    投稿者 s.tanaka | 2011-01-16 | Posted in 06.現物市場の舞台裏, 07.新・世界秩序とは?No Comments » 

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