2010-10-13

【シリーズ:新しい認識だけが、現実を変えていく】(2)〜不全発の『変革の必要』から、実現発の『認識の必要』への大転換〜

【シリーズ:新しい認識だけが、現実を変えていく】(1)〜必要意識⇒課題意識には、不全発と可能性発の二通りある!〜
の文中に、
★同じ不全捨象でも、その不全に拘っている限りは潜在思念に不全が蓄積されていく=「不全発」
☆それに対して、不全に囚われずに、もっぱら充足可能性=実現可能性に収束していくのが「可能性発」

とあります。
近代以降、現実世界を変革しようとする社会運動は無数に繰り広げられてきました。
が、有名無名を問わず(指導者だけではなく)、社会派と言われてきた人たちの思考法は悉く不全発でした。また「変革」を声高に叫ぶ彼らの運動はほとんどが失敗に終わり、あるいは闘争に勝利したとしても結果的に権力体制を踏襲したに過ぎなかった例が多いのです。
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そして、一時期の盛り上がりが嘘のように『変革の必要意識』は霧消してしまいます。
不全発の『変革の必要』では運動が成就しないのはなぜでしょうか?
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そもそも現代の社会運動の思想的背景となっている近代思想は、私権時代に連綿と受け継がれてきた「序列社会(制度)」に対するアンチ(反序列)思想を正当化する観念として登場しました。

【序列統合の抜け道として登場したのが市場、その正当化観念が近代思想である】
近代思想に導かれた『変革の必要意識』⇒社会運動も、貧困が消滅=生存圧力を克服(1970年頃)し、序列原理のほうが無効化することによって、焦点が定まらなくなってきました。そのために近年の社会運動はほとんど盛り上がることなく終わってしまいます。
それ以上に、序列によって保たれていた秩序の崩壊現象がバブル期以降に頻発し、社会問題化することによって新たな社会不全(収束不全)に覆われてしまっています。
るいネット
不全発の『変革の必要』から、実現発の『認識の必要』への大転換より

1.実現発の『認識の必要』は、充足基調・可能性収束の大潮流に応えることが出来る。
2.『可能性を感じさせる、深い=新しい認識』こそ、実現派を主対象とする「運動」に相応しい目的である。
それに対して、不全発の「変革の必要」では、否定意識に閉ざされた思想派しか集まらず、全く可能性が感じられない。しかも、否定意識や不可能視に囚われているので、『新しい認識』が与えられても半信半疑のままで終始し、必要な行動に至らない。
3.『認識の必要』なら、そのまま(一段階で)『実現論』や『まつりネット』に直結する。
それに対して、「変革の必要」は、まず「根底からの社会変革の必要」、次に「その為には、新理論が必要」という二段階の言葉(論理)が必要になる。しかも、その二つの論理共が、(上記の如く、社会派・思想派にさえor社会派・思想派だからこそ)スンナリとは受け容れられない。
4.『新しい認識』が広まってゆけば、自ずと社会はあるべき根底からの変革の方向に向かってゆく。つまり新しい認識こそが、真の変革気運を作ってゆく。

現代も環境問題や市場の景気対策は多くの人の関心を呼び、人々に「社会を変えよう」という意識を芽生えさせる格好のテーマとなっています。
しかし、(近代思想に根付いて)現実否定に端を発した不全発の運動や活動は「現実を否定することが第一義」となってしまって、変わっていく現実に適応(自らが変異)しようとするベクトルにはなかなか向かいません。
不全発の『変革の必要』だと、
不景気どうする?/失業率どうする?/地球温暖化どうする?/離婚率の増加どうする?/少子化どうする?/精神破壊どうする?

等々、お互いに矛盾してたり答えが無い無限の課題が登場し、途方に暮れてしまいます。
 
それに対して、
充足初の『認識の必要』を考えると、
景気はどうでもよいから、生活するために必要なものがあればいい/失業が問題なのではなく、必要な物が分配されればいい/必要な課題を分担する集団が必要で、豊かな男女関係も子供の教育もその中で全うに行われる/⇒それを実現するためにはどうする?

というふうに、根底的な次元でシンプルな課題として現れます。
認識を変えただけで、可能性が一気に広がるのがわかるでしょう。
とはいえ、大多数の人々が不全発の「変革の必要」に囚われ、抜け出せていません。
現実否定、不可能視に根ざした思想は近代に始まったことではなく、序列統合が成立して以降、私権時代に登場した思想すべてに共通する特徴だからです。
次回は、私権時代(≒6000年)の人類の思考法と、それ以前(≒500万年)の本源的な思考法に焦点を当てて見ましょう。

List    投稿者 finalcut | 2010-10-13 | Posted in 07.新・世界秩序とは?2 Comments » 

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コメント2件

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