2009-10-30

アメリカの覇権、今後のシナリオ〜知財と資源〜

前回「アメリカ覇権、今後のシナリオ〜デフォルト構想」で紹介しましたように、世界を支配する権力=覇権には以下の4つがあります。

1.「武力」  2.「通貨」  3.「知財」  4.「資源」

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さて「武力」「通貨」に続きアメリカが獲得しようとする覇権を検証してみましょう。

まず「知財」=知的財産権について、アメリカは何を考えているのでしょうか?実は既に着々と手を打っているのです。同じくElectronic Journalさんから引用(一部補足)しました。

*以下引用
≪カーター政権≫
◎1982年/連邦巡回区控訴裁判所(CAFC)の創設
アメリカ合衆国全域における特許権侵害および特許の有効性に関する控訴事件を扱う。
≪クリントン政権≫
◎1988年/スペシャル301条の成立
貿易相手国の不公正な慣行に対して当該国との協議や制裁について定めた通商法301条の知的財産権についての特別版
◎1994年/TRIPS協定のGATTにおける成立
世界貿易機関を設立するマラケシュ協定の一部を成す知的財産に関する条約
◎1995年/中国の偽造CDの生産拠点の閉鎖
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 米政府、とくに民主党政権が知的財産権の保護に熱心です。
 なぜ、米国はこれほど知的財産権の保護を声高に主張するのでしょうか・・・?
*引用終わり

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*引用の続き

実は米国がものづくり国家であったときは、この知的財産権の保護にそれほど熱心ではなかったのです。
 しかし、米国がものづくり国家としての限界を感じ始めたときから、米国産業界が強い技術を持つ分野に特化しようとしたとき、知的財産権の保護の重要性に目覚めたというわけです。
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 米国政策の最初のターゲットになったのは日本なのです。今後は中国をはじめとするアジアになると思われます。こういう考え方がクリントン政権時代における「日米包括協議」、前ブッシュ政権における「対日年次改革要望書」などのかたちになって、日本を苦しめたのです。

2008年の大統領選で、当時のヒラリー・クリントン候補がインディアナ州の予備選を前に同州の民主党員たちに配布したプレスリリースには次のように書いてあるのです。

侵害行為を止めさせるために知的財産権執行ネットワークを創ります。(中略)我が国の自動車産業だけで毎年120億ドルもの損失——この損害は25万人分の雇用に相当——を偽造によって被っており、しかもその75パーセントについて中国が責めを負うべきなのです。クリントン上院議員はこれが一朝一夕で解決される問題ではないと分かっています。(中略)大統領になった暁には、クリントン上院議員は新しい知的財産権執行ネットワークを創設し、その保護を強化するための包括的かつ国家的な努力を向上させ実施していきたいと考えています。

*引用終わり

夫であるビル・クリントン政権時代から、知的財産権問題は彼女の一貫して強い関心事であったらしい。
るいネットの「目立ち始めたパテントトロールの暗躍」にあるように、特許が新たな金融市場化しつつあります。生まれたばかりの市場ではまずパテントトロールのような暴れん坊が市場をかき回し、混乱の中で荒稼ぎするでしょう。
その整備という人々の期待を背景に知的財産権執行Nwを創設し、企業利益を守るとともに、国家間での利益保護についてもアメリカ主導で法整備を行うのではないでしょうか?
そして知財権を使って日本には巨額の賠償金支払いを迫り、中国には何らかの交渉権のカードに使うような想像ができます。

もう一つの覇権は、「資源」。
カナダは鉱物資源国であり、石油や石炭も豊富ですが、実はアメリカが考えている資源とは「原子力」です。これは、どういうことなのでしょうか?
*以下引用

 ビル・クリントン政権は、1998年7月28日においてウラン濃縮を専門に行う公営企業体をニューヨーク株式市場に上場させているのです。その企業名は「アメリカウラン濃縮社」です。
 ところで、濃縮ウランとは何でしょうか。
 天然ウランは、数億年の長い年月の間にウラン235とウラン238の含有比率が一定になり、その比率は前者が0.7 %、後者が99.3 %として鉱山から産出されます。しかし、軽水炉ではウラン235が0.7 %では薄過ぎて燃やせないのです。核分裂をしないからです。天然ウランを燃えるように3〜4%に濃くしたものを濃縮ウランといいます。そして、20%以上にしたものを高濃縮ウランといいます。
 米国は古くなった核弾頭を解体し、そこから高濃縮ウランを創り出すノウハウを持っているのです。そのため旧ソ連崩壊後、ロシアが処理に困っていた2万発の核弾頭を処理した実績があるのです。高濃縮ウランは、原子力発電所をはじめとして多くの分野に活用できますが、アメリカウラン濃縮社はそれを世界中に売り捌こうとしているのです。
 しかし、アメリカウラン濃縮社のビジネスが成功するには、次の2つの前提条件が必要なのです。
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  1.世界中の国が納得して濃縮ウランを買うようになる
  2.濃縮ウラン・ビジネスを計画している国を排除する

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 最大の競争相手はロシアということになります。そこで前ブッシュ政権は、2008年4月6日に「米ロ戦略枠組み合意」を結んでいますが、これは米ロで濃縮ウラン・ビジネスの棲み分けを狙ったものなのです。低濃縮ウランはロシア、高濃縮ウランは米国という分担です。
 折からの環境社会において原子力は貴重なエネルギー源になりますが、米国はこれを先取りしたのです。デフォルト宣言をして借金をチャラにし、知財と原子力で国家の復活を狙う——これがオバマ政権の戦略なのです。

*引用終わり
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鉱山からウランを採掘するのではなく、核弾頭ミサイルから濃縮ウランを採集する。ある意味効率的かもしれない。そもそもその核弾頭ミサイルを製作したのがアメリカ軍事産業だとしたら、1つのミサイルで二度美味しい??
これにより石油からウランにエネルギー市場が転換しても、資源国カナダと核弾頭を握ったアメリカが資源の覇権を握るストーリーのようです。

方や日本が目指す「東アジア共同体構想」ですが、既にアメリカと対等な関係を持つ大国「中国」の存在があり、「前門の虎、後門の狼」に挟まれている状態です。日本はリーダーシップどころか、下手すれば世界の中での存在感すら危ぶまれる感じがします。

List    投稿者 goqu | 2009-10-30 | Posted in 07.新・世界秩序とは?5 Comments » 

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コメント5件

 ヤマト | 2010.05.08 19:27

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