2010-01-11

宇宙船地球号パイロットのマニフェスト(7)                 「見えざるカミの手」による布石か? シーランド要塞跡

世界最大のコンテナ輸送会社は、デンマークとアメリカを拠点とするマースクラインです。そしてその旧社名は、実に「シーランド」でした。海上輸送と陸上輸送をコンテナで繋ぐという理念を込めて、「シーランド」と命名したと言われています。
「シーランド社」の発明品であるコンテナのサイズに合わせた原発を思い立った筆者が、世界中で唯一シニョリッジ特権を利用できる「シーランド」に着目したのも偶然ですが、この「シーランド」をめぐる偶然の連鎖は、もはや偶然という言葉では表現できない必然の連鎖となっていたのです。
ということで、7回目をお届けしますが、例によって今後の進捗を一覧にしておきます。バックナンバーについては、リンクになっています。
 1.「石油・ドル本位制」に代わる世界システムをつくる
 2.石油に代わる代替エネルギー資源としてのトリウム
 3.人類が必要とする8万kWe、84万基のトリウム原子炉
 4.トリウム原発によるBOP優先の安価な電力供給計画」
 5.トリウム・エネルギーが生むポスト・ドルの準備通貨「UNI」
 6.地域通貨「アトム」から国際準備通貨「UNI」への出世街道
 7.「見えざるカミの手」による布石か? シーランド要塞跡(本稿)
 8.金融崩壊の今こそ、金融再生を担う新しい人材が必要
 9.工程表に従い、エンジニアリング企業とシーランドを確保
10.2050年の人口を基に策定したマーケティング・エリア
11.総額1680兆円の建設費を要するトリウム・エネルギー
12.トリフィン・ジレンマのない「アトム」だから「UNI」に出世できる
13.ケース・スタディとしての「朝鮮半島エリア」(上)
14.ケース・スタディとしての「朝鮮半島エリア」(下)

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ありがとうございます。
安全なトリウム炉であっても、自由にどこにでもつくれるわけではない
ところで学生時代に物理を学び、マルクス、エンゲルス、レーニンをむさぼり読んでいた私は、今なお物事をカミ掛かった言い方で表現することには、いささかの抵抗があります。しかし私が、シーランド公国がもつシニョリッジ特権に注目してからというもの、「石油・ドル本位制」に代替する世界システムのプランについて考えるたびに、それはもう、私の浅知恵などははるかに及ばない、「見えざるカミの手」に仕掛けられているとしか表現できないような物事の連鎖が、見事に整合性をもって眼前に展開されてくることに、正直驚きを禁じえないでいます。

sealand.jpg
シーランド公国。手を振る国王夫妻

実はこのシーランドの要塞の構造図を手に入れて詳細に検討してみると、その構造といい、サイズといい、私が基本設計を行った前記の45フィート・コンテナサイズの8万kWeのトリウム原子炉2基による16万kWeの原子力発電所の「建屋」とするのに、見事なまでにぴったりの構造とサイズであることが明らかになったのです。私は迷うことなくこの要塞跡を、実験実証用トリウム熔融塩原子炉の建設地として選定することにしました。
トリウム炉が原理的に苛酷事故を起こさないきわめて安全な原子炉であることは、もはや広く知られている常識ですが、だからといって例えば日本で、誰もが勝手にトリウム炉を作ってもいいかとなると、そうは問屋が卸してくれません。いかに安全なトリウム炉といえども、日本でそれを作ろうとすれば、日本の原子力関連法に基づいて許可を得なくてはならないからです。
ならば手続きさえ踏めば、この許可が得られるのかというと、それはまず無理です。実証データを要求されるからです。もちろん日本初のトリウム原発を作ろうというときに、実証データなどあるわけがありません。この「チキン・アンド・エッグ・パラドックス」(鶏が先か、卵が先か問題)が解決できない以上、現行の法体系のもとでは、日本でトリウム炉を作ることはできない相談なのです。そしてこれは、ほぼ他の総ての先進国についても当て嵌まることです。
シーランド要塞跡の構造・サイズは、トリウム原発の「建屋」そのもの
ところでシーランドには、当然のことながら、英国をはじめ他の国の主権が一切及ばないわけですから、ここでは、IAEA(国際原子力機関)への情報開示さえきちんと行えば、全くのフリーハンドで実験実証用のトリウム原発を建設することができるのです。ちなみにIAEAは、次世代の原子炉として、トリウム熔融塩原子炉を強く積極的に推奨しています。しかも上述のように、シーランドの要塞跡は、構造もサイズも、ずばりトリウム原発の「建屋」そのものなのです。
シーランド要塞跡に建設される16万kWeのトリウム原発。クリックすると拡大します。

まさにシーランド公国は、世界でただ一カ所、「石油・ドル本位制」に代わる「トリウム・アトム本位制」の産みの親となりうる巨大な可能性というか、むしろ「運命」をもった「国家」であったのです。
このシーランドでは、最大で16万kWe、定常で8万kWeの電力を生産することができます。自家消費はほとんど皆無に等しいわけですから、この電力は売らなければなりません。売るためには、海底ケーブルによって、10キロ離れた対岸である英国のフェリックストウに輸出する必要があります。海底送電にとって、10キロという距離は、直流に変換して送電するまでもなく、交流のまま送電できる距離の範囲でもあります。
ハチソン・ワンポア・グループとシーランドを結ぶ海底ケーブルの赤い糸
シーランドからわずか10キロしか離れていない対岸の街、フェリックストウは、実は英国最大で、ヨーロッパでも、ロッテルダムやアムステルダムなどと並ぶ最大級のコンテナ・ターミナルをもつ貿易港でもあるのです(http://www.worldportsource.com/ports/GBR_Felixstowe_port_242.php)。
このコンテナ・ターミナルを経営する「ポート・オブ・フェリックストウ」(http://www.portoffelixstowe.co.uk/:POF)は、世界25カ国、50か所の港湾でコンテナ・バースを経営し、世界の海上物流の13%のシェアを占める世界最大の港湾、物流、荷役、空港経営のコングロマリットである「ハチソン・ポート・ホールディングス」(http://www.hph.com/:HPH)のグループ企業であり、そしてそのHPHの親会社は、華僑随一の資産家、李嘉誠(リーカーシン:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%8E%E5%98%89%E8%AA%A0)氏が率いる「ハチソン・ワンポア・リミテッド」(HWP:http://www.hutchison-whampoa.com/eng/index.htm)なのです。
したがってシーランドで発電する電力の売却先は、このHWP傘下のHPHグループのPOFということになります。私はシーランドで生産される電力をこのPOFに輸出すると同時に、このPOFの広大な敷地の中の、シーランドを望める海岸に、「トリウム・エナジー・ラボラトリー」および量産型トリウム炉のアセンブリー工場を建設するプランを暖めています。
「カミの手」という表現を使った延長線上でいうならば、なんとHWPは、香港島の電力供給を独占している「ホンコン・エレクトリック・ホールディングス」(HEH:http://www.heh.com/hehWeb/Index_en)や、中国各地の発電所を建設している「長江基建」(CKH:http://www.ckh.com.hk/eng/index.htm)のオーナーでもあり、またカナダ最大の電力会社やニュージーランド・ウェリントン地域の電力会社の大株主でもあります。
トリウム原発のグローバルな展開という21世紀最大の基幹産業を展開していくうえで、このHWPは、私にとって他に代替するもののない、唯一無二のパートナーとなる必然性を備えているとしか思えないのです。
(8)金融崩壊の今こそ、金融再生を担う新しい人材が必要 につづく)

List    投稿者 Dr. Done | 2010-01-11 | Posted in 07.新・世界秩序とは?1 Comment » 

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コメント1件

 hermes bags 2012 | 2014.03.13 8:30

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