2009-02-09

世界経済どうなる?!〜その8.ブレトンウッズ2(G20)のその後

 サブプライムローン問題に端を発する金融危機に対処する為に、2008年11月15日、金融・世界経済に関する首脳会議(G20)がワシントンDCで開催されました。
G20.jpg
 これまでの先進7カ国(G7:日、米、英、独、仏、伊、加)による首脳会議に、中国やインドなどの新興国を加えた20の国と地域(アルゼンチン、豪、ブラジル、インドネシア、メキシコ、韓国、ロシア、サウジアラビア、南アフリカ、トルコ、欧州連合(欧州委員会、オランダ、スペイン))が集まった金融問題に関する首脳会議は史上初めての出来事であり、世界経済を大きく変える、新たな国際金融体制の構築に向けた第一歩として期待され、ブレトンウッズ2とも呼ばれました。
 この時に扱われた内容を改めて振り返り、その後どのような取り組みが実践されてきたかを見てみようと思います。
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G20の首脳会議で扱われた内容の骨子は以下の通りです。

・金融システムの安定にあらゆる追加的措置
・すべての金融市場・商品は規制・監視の下に
・危機の予防・管理・破綻(はたん)処理で連携強化
・金融政策による支援の重要性を認識
・財政の持続可能性を維持しつつ、即効的な内需刺激の財政施策を
・新興市場国や途上国の資金調達を支援
・IMFや世界銀行の十分な資金基盤を確保・今後1年間は投資・物品・サービスの貿易で新たな障壁設けず

また、来年3月末までの行動計画として以下の内容が掲げられました。

・金融機関による複雑な金融商品の義務的開示を強化
・景気循環の増幅効果を緩和するための提言を策定
・格付け会社の信頼向上策を実施
・金融機関が十分な量の資本を維持することを確保
・金融機関のリスク管理強化指針を策定
・金融機関は、報酬体系が過度に短期的な利益追求に報いるものにならないよう努力
・市場に対する脅威について情報交換を促進
・相場操縦などから投資家を守るため公正取引規則を見直し
・国境を越えて活動する金融機関の監督で協力
・金融安定化フォーラム(FSF)の加盟国を新興市場国に拡大
・国際通貨基金(IMF)や世界銀行などの資金基盤を見直し
・IMFの融資手法を加盟国のニーズに合うよう見直し

これらの中で、重要なポイントとして以下の点に注目してみましょう。
①すべての金融市場・商品は規制・監視の下に
混乱した経済を国家の監理下において、金融市場の安定化を進める事が目的でしょう。
これを進める為の具体的な行動計画として、
 ・金融機関による複雑な金融商品の義務的開示を強化
 ・格付け会社の信頼向上策を実施
が該当するのだと思いますが、現時点では、ほとんど手付かずではないでしょうか。
かろうじて株の空売り規制強化は続けられていますが、株価低迷の要因として投資家からの厳しい批判を受けています。
②金融政策による支援の重要性を認識
 これはG20の会合後、各国で公的資金の注入が行なわれています。3月までの行動計画にもある「金融機関が十分な量の資本を維持することを確保」に直結した政策だと思いますが、金融機関への資本注入だけでは金融危機を抑えられず、主要各国の中央銀行が、CP(コマーシャルペーパー)買取りに動くまでに至っています。
③新興市場国や途上国の資金調達を支援
 日本は、IMFに対し、新興国支援の資金強化として外貨準備から最大1,000億ドル(約10兆円)の資金拠出を行うと表明しています。
 新興国の通貨危機が他の国に飛び火しないよう、世界的な金融危機がこれ以上広まることを抑える効果を期待されていますが、日本だけが必死にIMFを支えている状態では、効果の程は期待できないでしょう。
④IMFや世界銀行の十分な資金基盤を確保・今後1年間は投資・物品・サービスの貿易で新たな障壁設けず
 IMFへの資金援助は先に記述した状況ですが、貿易障壁を設けないという格好での協調表明は、各国で行なわれています。1929年の世界恐慌の時に取られた保護貿易体制が戦争の引き金となった教訓から、同じ過ちを繰り返さないといわれていますが、ここは裏で糸を引く金貸しの意図が強く働いているようにも感じられます。
G20の首脳会談以降、金融危機に対する各国の取り組みは、現時点では公的資金の注入が中心で、金融システムそのものに食い込むような政策は、ほとんど行なわれていない状況といえます。
4月に行なわれる事になっている、第2回首脳会合(G20)で、金融システムに対するメスが入れられるかどうか、世界経済の行方を見定めるうえで、注目されます。

List    投稿者 minezo | 2009-02-09 | Posted in 07.新・世界秩序とは?5 Comments » 

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コメント5件

 コスモス | 2009.08.02 16:32

欧州貴族の資産の中でも、金銀財宝と違って土地は金を生み出す優良資産なのですね。いってみれば彼らの存在基盤みたいなものなのかも知れませんね。
英王室以外の欧州貴族の所有土地情報も是非知りたい所です。

 バランス | 2009.08.02 20:42

日本の貴族の影響力は
どんなもんなんでしょう?
一節によれば、日本の権力構造は
未だに、高句麗・百済の上層部の渡来人
の末裔が支配しているといいます。
明治維新の本質は、日本におけるユダヤ系対高句麗・百済の権力戦争だと聞きました。
見事にユダヤ系に敗北した高句麗・百済系が
今回、民主党政権で復権を狙ってると
いいます。
ねたであったとしても、非常に面白い
話です。

 バランス | 2009.08.03 21:42

訂正
<一節によれば、日本の権力構造は
未だに、高句麗・百済の上層部の渡来人
の末裔が支配しているといいます。>
明治維新後はほされてしまい、権力の座から
すり落ちたに訂正しておきます。

 watasin | 2009.08.07 16:23

コスモスさん、コメントありがとうございます。返事おそくなりました・・・(・ー・)
>・・・土地は金を生み出す優良資産・・・
本当ですね。
「お金」の価値は変動しますが、土地は借地としている限り必ず増える一方。
こんなおいしい資産を手放すわけがない!
ちょっと調べてみたのですが、英国においては貴族にとって有利な「定期借地権」という制度がしかれているらしいです。。
借地権ですからいずれ借りた者は貴族へ返すのですが、建物も一緒に受け渡すことになっている!!!! 以下参考に見てみてください。
〜るいネットから引用〜
「定期借地権」という仕組みを最大限活用してきたことが挙げられる。この制度の下では、地主がまず借用期間を定めて一定の金額と引き換えに建設業者、または宅地造成業者に所有する土地を貸し出すことになる。次に土地を借り入れたこれら業者は、自費負担または資金の調達を行いながらその土地の開発を担い、やがて住居やオフィスとして貸し出す。そして賃貸期間が終われば、また開発した物件などをそのまま地主へと返す取り決めになっているのだ。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=211757
>英王室以外の欧州貴族の所有土地情報も是非知りたい所です。
これ、実は今回やってみよう!と思ったんですよー。けど・・・なかなか信頼性の高い数値や文面が見当たらなかったので・・・英王室にしぼりました。。以下参考です。
〜るいネットからの引用〜
●タクシス一族
ドイツ国内だけで3万2000haの土地、海外に7万haの土地を所有している。
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=211406
本文と同じ計算だと、タクシスもおよそ10万ha。100兆円規模ということになります。。。すごいですね。

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wholesale hermes 金貸しは、国家を相手に金を貸す | 欧州貴族(英王室)の影響力は?

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