2010-12-03

連載!『中国は誰が動かしているのか?』 6 19C中国に進出する英金融資本、中国の闇勢力が結託して倒清へ

今中国は、世界の覇権国となるかもしれないという段階まできている
しかし、近代史上、中国は最も西欧列強と金貸しに翻弄された国であるとも言える。
その中国が、どのようにして現在のような国を形作ったのか?そして今後どうなるのか?それを知るためには、歴史を遡って中国の成り立ちについて知らねばならない。
今回は、18世紀の中国にまで遡り、イギリス・国際金融資本の進出と、その手引きをした華僑・客家についてレポートする。
今までの記事はこちらです
連載開始!『中国は誰が動かしているのか?』 1 — プロローグ—
連載!『中国は誰が動かしているのか?』2.中国ってどんな国1
連載!『中国は誰が動かしているのか?』3.中国ってどんな国2
連載!『中国は誰が動かしているのか?』4 欧米の闇勢力による対中国シナリオは?
連載!『中国は誰が動かしているのか?』5 欧米の闇勢力と中国内部派閥の関係は?
●中国史に現れる易姓革命論と秘密結社
〜中国の王朝の変わり目には、中国の闇勢力が見え隠れしている。〜
中国の王朝交代にはパターンがある。王朝の支配体制が固まると、巨大国家を治めるための官僚制が肥大化し、賄賂がはびこり、そのために農民に重税を課し、税を払えなくなった農民が流民化し、各地で反乱を起して滅亡する。そしてその混乱の中から次の王朝が生まれてくる。
そして中国には、易姓革命論という言葉がある。中国の皇帝・朝廷は天からの天命によって成り立っており、天からの信認を失うと、その皇帝は正当性を失い、そのような皇帝は“革命”によって討伐してよいという思想である。(王の“姓を易(かえ)る)。
中国で農民の流民などが増え、人々が、“どこかで見た光景だな、・・・そろそろかな”と思う頃には、既に中国の人たちの意識の中でその王朝は、末期を迎えているということになる。
そのような、王朝末期に至る過程で、帝国の混乱を煽る形で現れてくる組織がある。・・・秘密結社のような組織。例えば、後漢時代の「太平道」(黄巾軍)、明を建国した「白蓮教」、清末期の「太平天国」、などの秘密結社がたびたび登場し、反乱軍を組織していく。
恐らく、この秘密結社は、農民などではなく中国の古来からの勢力(商業部族?・客家?、現代の華僑)ではないだろうか。当然、易姓革命論も彼らによって流布されている可能性が高い。
まず、18世紀の中国と当時覇権国家だったイギリスの関係に戻って見てみたい。
middle_1274784394.jpg
阿片戦争 : 中国軍艦を駆逐するイギリス戦艦ネメシス号 リンクよりお借りしました。
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●18世紀、貿易黒字だった中国

清朝は18世紀後半から貿易制限策をとり、欧米諸国との貿易は広東省の広州一港に限定していました。(中略)
さて、清朝と積極的に貿易をしていたのはイギリスでした。イギリスは、中国からほしいものがたくさんあった。その代表が、茶、絹、陶磁器です。当時国際貿易の決済は銀でおこなわれていましたから、イギリス商人は中国から買い付けた商品の支払いを銀でおこないます。イギリス側は、中国に売る商品がない。というか、中国側は、買ってくれないので、イギリスは銀を支払うばかりで、清とイギリスの貿易は、一方的にイギリスの貿易赤字がつづきました。
(中略)
イギリスの望む綿工業製品の輸出はできず、対中国貿易の赤字だけが増大する。この状態がいつまでもつづくことは、イギリスにとって最悪です。綿工業製品が売れなくても、とりあえず、何かを中国に売って、貿易赤字増大だけは防ぎたい。そう考えたイギリスが始めたのが麻薬の密貿易でした。麻薬ですよ。具体的にはアヘンです。
その結果、イギリス、インド、中国のあいだで、三角貿易が成立しました。
 イギリスからインドへ綿工業製品が、インドから中国へアヘンが、中国からイギリスへ茶が輸出されます。この商品の流れと逆方向に銀が移動する。イギリスが買う茶よりも、中国が買うアヘンの金額が大きくなれば、イギリスの貿易は赤字から黒字になるわけです。実際に、1827年には、アヘン貿易が茶貿易を逆転しています。

 以上世界史講義録より引用 
indokan1817.jpg
 (ロンドンにあった東インド会社)
しかし、イギリスは小さな島国です。その小さな国が、どのようにして中国を攻略したのか?どのようにして覇権国となったのか?
●イギリスの手引きをした華僑・客家
イギリスは、進出する先々で、その土地の勢力を分析して戦略をねります。例えばインドでは、各地に割拠する封建的領主の力に目をむけ、分断政策をとりながら彼らを互いに争わせ、自国に有利なように事を運んでいきます。
中国では、当初巨大な清帝国の前になすすべがなかったようです。しかし、イギリスはここでも対立勢力を見出します。それが華僑・客家です。
清朝末期、王朝が弱体化してくるにつれ、各地で洪門会、哥老会、致公堂、三合会、洪江会などの秘密結社が結成され、『反清復明』をスローガンに活動を活発化していく。ここまでは、従来の易姓革命に近い。
しかし近代中国の悲劇は、この革命思想に基づく秘密結社と外国勢力(特にイギリスの金貸し)が結びついていったことである。

彼らは、清を倒すためにイギリスと手を組み、アヘンを取り締まりを邪魔し続け、同胞であるはずの中国人を虐殺・アヘン漬けにし、麻薬貿易で莫大な資金を手に入れていく。

イギリスはすでに1773年からインドでのアヘン専売権を武力で獲得し、これがロンドンのシティにお茶と共に莫大な金を生み出していた。ロスチャイルド家には、たびたび東インド会社の幹部が招かれ、シティの支配者から助言を受けていた。
一方の中国では、清朝政府が麻薬の上陸を食い止めようと努力したが、中国人社会に誕生した秘密結社「洪門会」が暗躍し、それが特に台湾や香港に潜在して東インド会社の手引きをしたため、アヘンの流入を防ぐことができなかった。
この洪門会は、華僑の中核部隊として20世紀末の今日も生き続けている。
こうして清王朝は、東インド会社、華僑、洪門会の連合勢力を相手にまわしてアヘンと苦闘したが、結局その時代に洪門会が活動資金として手にした金は、世界の王者ロスチャイルドから東インド会社に手渡されたものを握るという形で、シティからめぐりめぐってきたものである。
今日の香港にあって地下組織として知られる三合会が、実はこの洪門会の別称である。ほかにも匕首会、剣仔会など数々の呼び名がある。麻薬や売春など、裏では非合法の悪事を取り仕切り、その資金を使って表の顔で公然と政治活動や貿易を行ってゆく。
(中略)
洪門会などの地下組織を取り込んだ袁世凱たちが辛亥革命によって清王朝を倒したあと、やがて本格的な日本の中国侵略が始まった。(中略)
日本軍の主力の一つは上海からやってきた部隊であった。ここに、日本を倒すため、イギリスと華僑の地下連合組織が強力な網の目を張り巡らせていった。こうしたゲリラによるレジスタンスの構造が、今日の華僑財閥の母体となったのである。

 以上『赤い楯』(広瀬隆著)より引用
※この洪門会(紅幇とも言われる)は、辛亥革命で倒清という本来の目的を果たした後は、国民党、共産党、軍閥など、同じ洪門会でも支持する勢力がバラバラに分かれていった。(おそらく、どこが政権をとっても影響力を駆使できるように?)
※その洪門会の分派の一つ、哥老会から現代の改革・開放の中国を作り出した鄧小平(客家出身)が生まれてくる。そしてその鄧小平の作り出した改革・解放路線に乗って、欧米の外資と華僑が共産中国に乗り込んで来た。
ちなみに19C末〜20世紀にかけて、青幇というマフィアも暗躍しているが、かれらは長江の運送業から転じて、アヘンの流通を取り扱いマフィア化した人々である。彼らはアメリカ闇勢力(ブッシュ・CIA系)と通じて基盤を作っている。

この中国マフィア、赤パン、青パンは、元々は、中国全土に塩を専売・流通させる流通業者であり、その独占的な利権の上にマフィア組織を形成して来た。ブッシュ一族の手により、塩のパイプラインにアヘンが流し込まれた。米国の鉄道建設に従事した中国人奴隷クーリーが、塩とアヘンを必需品とした事が想起される。
 このアヘン組織には、中国マフィア・青パンのボスで、後に中国共産党全体に支配権力を及ぼした中国共産党最大のスパイ組織、中国特務機関の独裁権力者、康生が居た。また上海においては、日本軍に協力する青パンのボス、杜月笙が居た。
 日本陸軍が支配者となればその部下となり、中国共産党が支配者になれば、その部下として権力を握る、民族主義などと言う思想とは無縁な「風見鶏」が、中国マフィアである。
 この杜月笙は、同時に、中国の中央銀行となる中国銀行の頭取でもあった。マフィアが中国の中央銀行を握り、マフィアのアヘン売買組織の「表看板」が、中央銀行である仕組みが分かる。

 以上オルタナティブ通信より引用
つまり巨大帝国中国には、その帝国支配を良しとしないor金儲けを狙う古来からの勢力が存在し、彼らが英米国際金融資本と同調して、内部から扉をこじ開け、そして中国は市場化され侵食されていったのだ。彼らには民族意識の欠片もない。
1990年頃以降にも、中国が改革開放路線を取った際、その先頭を切って外資と華僑が入り込んでいった背景には、このような国際金融資本+中国の闇勢力(現在の華僑)のベッタリの関係があることは見逃せない。

この関係は、中国だけではなく、東南アジアでも同様の構造を持っている。華僑が中間支配層となり、東南アジアの政治経済を牛耳っている。
国際金融資本とベッタリの華僑、しかし現在彼らは中国共産党と強大化する中国軍の力を得て、欧米の金貸しとも異なる独自の力を築いてきている。今後アメリカ(ロックフェラーと軍)の力が弱体化していいることは明らかであり、彼らはアメリカの闇勢力に取って代わる形でさらに力を強めていくだろう。

・・・・これらの動きについては、後に詳しくレポートします。
次回は、中国に設立されてきた金融資本の銀行から、彼らの動きを見ていきます。
(by Hiroshi)

List    投稿者 Hiroshi | 2010-12-03 | Posted in 07.新・世界秩序とは?3 Comments » 

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コメント3件

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