米国の予算構造
写真はFunny Restaurant犬とレストランとイタリア料理 さんからお借りしました。
『1945年度〜戦後・アメリカのGDP・米国債発行残高』にもあるように、
2001年以降、米国国債の発行残高は400兆円も増大している。国債とは国の借金であり、
借金が増える背景には、収入（歳入）より支出（歳出）が増えていることにある。
そこで、今回はアメリカの財政構造を扱い、国債発行の背景を探ってみたいと思う 
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2006年〜2010年の米国予算を収入（歳入）と支出（歳出）、支出（歳出）の占める内訳についてまとめてみると以下のように。（単位は全て１０億ドル）クリックすると大きくなります
この内訳を見ると、まず米国の歳出項目が非常に明快な構成をしていることがわかる。
主要な構成は、「国防」と「社会保障」の２つである。このような明快な構成をする背景には、税収の仕組みが日本とは異なっていることにある（日本の場合、税収の多くは国に集められ、地方交付税などで還元される仕組み）
そして、この間の歳出増大の要因をみると、国防・社会保障共に増大していることがわかる。
国防と非国防関係費は一般的に裁量的な判断をもって決定されることから、裁量的支出と呼ばれ、社会保障は、義務的支出と呼ばれる。裁量的支出が伸びている背景には、2001年のイラク戦争によるブッシュ政権の裁量的判断があることは言うまでもない。
一方で、義務的支出に当たる社会保障の伸びは、2003年のブッシュ政権の社会保障制度改革が一因ではないかと考えられる。とりわけ、今後のアメリカ財政では、この社会保障費が最大の課題である。
日本の団塊世代にあたるベビーブーマー世代が2008年以降退職世代となり、今後、大量に社会保障の対象となる。日本同様、現状では破綻すると言われるアメリカの社会保障は、裁量的支出と異なり、65歳以上への義務的な支出のため簡単には削減できない。
オバマ政権が、裁量的支出の国防費を縮小し、社会保障改革を推し進める理由はこのようなアメリカ財政の内訳からも見てとれるだろう。
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コメント11件
借り手がいないのに量的緩和は意味がない、なるほど。。。消費をベースに考えても一向に経済は上向かないのか・・・。
とりわけ消費意欲が衰退したバブル以降の日本においては、従来の経済政策や経済学が通用しないということですね？
＞「金」の供給ではなく、「答え」の供給
豊かになってしまった先進国は、消費＝活力源とみなす従来の経済学は、すでに役に立たなくなっていることにいいかげん気づいてもよさそうなのに・・・。
みんな「答え」が出せないから旧い枠組みに捉われてしまうんでしょうか？
>『自分のことしか考えていないのが無能。みんなのことを考えて追求するのが有能』
これは大きな気付きです！
官僚たちは与えられた枠の中での仕事能力は高いかもしれないが、そもそもその枠がずれているのだから、やればやるほど世の中は悪化していく。
その枠が根本的に間違っているという事を、広めていく必要がありますね。
＞政策金利は、返済日が翌日、という極めて短期の貸し借りに適用されるものです。
これ、読んでて「ん？どゆこと？？」と思いました。
お金を借りた場合、翌日にその金額＋利息分を返済しなければならいってことですよね？
市場や経済のこと、よくわからないけど・・・
その日にお金がなくて（利用したくて）借りたのに、そのすぐ翌日に借りた以上のお金を作り出すことって可能なんですか？？
金額も大きいし（私のような一般人にはわからない）、どんな仕組みになってるのかな？って思います。
なんか、どこからお金が入ってきて出て行くのか。めちゃくちゃになってそう。。
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＞消費＝活力源という固定観念に捉われ、国民が本当に持っている欠乏に気付くことすら出来ない。
確かにこれある！
むしろ、消費させることで自分達の儲けが出るというところ止まりなのではないでしょうか。
国民の活力云々すら考えていないのでは？（一部にはいるのだろうけど）
＞今必要なのは、「金」の供給ではなく、「答え」の供給なのではないでしょうか？
確かにこないだの「定額給付金」なんて典型的ですよね。
なんの解決にもならない。