2007-05-10

プーチン大統領—強権体質で権力確立

エリツイン路線否定 4/25読売
ロシアのプーチン政権は、23日に死去したエリツイン前大統領を、ロシア民主化の「歴史的な功労者」と位置づけ、25日の国葬準備に入った。しかし、プーチン大統領の権力基礎は、エリツイン時代の政治、経済両面の遺産をむしろ否定することで固まってきたのが実情だ。政権批判を許さないプーチン大統領の政治手法は、生まれ変わったはずだったロシアの時計の針を逆回りさせつつある。
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プーチン大統領は23日夜のテレビ演説で、エリツイン氏がソ連崩壊後のロシアに「表現の自由」や「自由選挙」をもたらしたと、最大限の賛辞を送ったが、1996年にエリツイン氏と大統領選挙を争った民主派野党ヤブロフのヤブリンスキー党首は追悼声明で、「エリツイン氏は政敵を打ち負かしたが、抹殺や復讐はしなかった」と指摘。プーチン政権が石油大手ユコスの元社長ホドルコフスキー氏を弾圧、投獄した事件や、チェチェン政策を批判していた女性記者ポリトコフスカヤさんが暗殺された事件などを念頭に、プーチン政権の強権体質を批判した。・・・・
実際、プーチン大統領は地方知事選挙を廃止して、大統領の任命制に変更。「オール与党」の議会に加え、大手テレビ局や主要新聞を支配下に置き、大統領批判を封じ込めてきた。やはり強権的側面を持ち合わせたエリツイン氏が、自らへの批判には比較的「寛容」だったのとは対照的だ。
経済政策でも、石油、天然ガスなどのエネルギー資源分野を中心に、国家が産業政策を統制し、企業活動に露骨に介入している。プーチン大統領は就任後まもなく、国歌の旋律をソ連時代のものに戻しもした。大統領がそれでも高い支持率を誇るのは、エネルギー価格の世界的な高騰を要因にして、露経済が未曾有の高成長を続けているからだ。
石油大手ユコス、ホドルスキー社長の弾圧事件などで意見が対立し解任された、かつての盟友カシヤノフ前首相によれば
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今のロシアでは大統領がすべてを決め、議会はお飾りに過ぎない。テロと過激主義の防止を口実に、警察、司法権力で野党を弾圧する。政権批判が横行し、大衆運動が政変に発展するのを恐れているのだ。12月の下院選、来年3月の大統領選が近づけば、思惑通りに選挙を運ぼうと、反対勢力をさらに抑えつけにかかるだろう。・・・・国家が市民を監視するソ連型統治に逆戻りし、外交も国際社会からの孤立に向かっている。・・・
ミロノフ上院議長が、憲法を改正してプーチン大統領の3選や任期延長を認めるべきだと公言している。政権が実現に向けてキャンペーンを始めたことの証左だ。反大統領勢力を結集し、改憲を食い止めねばならない。大統領選では、野党の統一候補擁立が必要だが、現時点で出馬の意思を明言したのは、私以外に誰もいない。
ソ連時代に逆戻りしている状況に大衆の憂う姿が見えます。

List    投稿者 unkei | 2007-05-10 | Posted in 07.新・世界秩序とは?2 Comments » 

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コメント2件

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