2022-02-13

供給制限発インフレから金融覇権の崩壊へ、インフレが意味する未来像

最近の状況から
・世界的に、石油ガス石炭、銅、アルミ、肥料、半導体など、原材料の多くが値上がりや品薄になっている。
・ウクライナ情勢、原料価格、国際流通網の封鎖、ワクチン→カナダトラック野郎の道路封鎖、コロナ下の人手不足、・・・すべてがインフレにつながっている。プーチンがウクライナに侵攻すればさらにインフレは進む。
・米インフレは低所得層の生活を直撃→政界への圧力→ FRBは3月利上げ示唆。3月1日?あと2週間?
・しかし、全て供給側の制限によるインフレ。FRBの利上げでは対応できない。米政府も流通のボトルネックなどインフレ原因を一つずつ取り除こうとはしていない。
・FRBの緊縮が拙速的に進められようとしている。しかし、それは確実に巨大金融バブルを崩壊させる。

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2年前にコロナが世界で一斉に始まったように、インフレも昨年から徐々に世界で同時多発的に進められている。
※金融奥の院と中露米が連動、金融とドルの崩壊を引き起こす緊縮をFRBにやらせるために引き起こしている可能性が高い。

★先進国の経済成長が停止した1970年頃、国家は無理やり経済成長させるために、借金→国債発行し、日本の場合はそれを建設や医療・社会保障や大学に振り向け、人工的な経済成長を続けてきた。
アメリカ・イギリスは1980年代から債券金融システムを構築して世界に拡張し、それが冷戦後の覇権の源泉だった。1990年代から各国で起こった金融危機やドル取引停止による制裁も米英の金融兵器がなせた技だった。そしてその後30年間の長いバブル膨張を続けた。
2008年のリーマン危機後、債券金融システムが揺らぐが、巨大な金融緩和で延命してきた。しかし、金融奥の院と中露によるコロナインフレで延命策も行き詰まっている。インフレからの米英の金融引き締めは、金融覇権の終わりを意味する。
※従って、欧米に対するインフレは、ドル・金融崩壊が起すまで、もっと進められる。

★1980年後半からのバブル経済が終焉する。その後はどうなる?
インフレ(資源や原材料、人件費の高騰)と金融(株・債権・不動産バブル)の下落・崩壊が意味しているのは、金融から実体経済に基づいた経済体制への転換か。世界的な供給過剰状態から、劇的に供給側優位に転換しつつある。資源を大切に使いながら、創造競争が加速される世界か。それとも、エネルギー・資源に裏付けられたデジタル通貨の登場か?
いずれにしても米欧日の現金融体制は、崩れる。その後の青写真は?

by タロウ

List    投稿者 inoue-hi | 2022-02-13 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨, 06.現物市場の舞台裏No Comments » 

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