プーチンがいま考えていること。ロシアが米国を倒す5つのステップ
年初の記事のとおり、「世界は、アメリカ支配からロシア主導へ大転換」しつつあります。
果たして、プーチンは何を考えているのでしょうか?参考記事を参考に考えてみます。
第1段階:プーチンは短期間で「イスラム国」を掃討する
第2段階:プーチンは、アサド政権を守る
第3段階:プーチンは、シリア、イランとサウジアラビアを和解させる
第4段階:プーチンは中東の覇権を握る
第5段階:「ペトロダラーシステム」と「ドル崩壊」>アメリカに捨てられたサウジアラビアを説得し、「原油の決済通貨をドル以外にさせる」これで、アメリカの覇権は終わりです。
<リンク>より引用
引用記事の筆者は個人的な想像と断っていますが、客観的に見て充分あり得るシナリオだと思われます。
実際に、プーチンの戦略はこのシナリオの通りに動いています。すでにプーチンは米国が裏で扇動する「イスラム国」を掃討し、アサド政権を守ることを成功させつつあります。予想と少し違ったのが、今年1月のイランとサウジアラビアの国交断絶ですが、おそらく、これもプーチンが間に入ることで和解が進むと予想され、そうなればシナリオ通りになります。
米国とイランは核問題を巡って対立してきましたが、昨年7月の段階で、6カ国(米英仏露中独)とイランは、対イランの経済制裁を解除することを合意しています。サウジアラビアは米国の傀儡国家として親米のスタンスでしたが、米国とイランの歩み寄りを見て米国に見捨てられたと判断し、ロシアに接近しはじめています。
サウジアラビアがロシアに接近していることは、プーチンが、イランとサウジアラビアを和解させる基盤となります。中東の主要産油国であるイランとサウジアラビアが、ロシアにつけば、それだけで石油価格形成の主導権を握ることができます。
シーア派のイランは同じシーア派の一派であるシリアのアサド政権を支援し、スンニ派のサウジアラビアはスンニ派のシリア国民を支援していることから、イランとサウジアラビアはシリアを巡っても対立しているわけですが、プーチンの仲介でイランとサウジアラビアの和解が進めば、シリアを巡る対立も沈静化に向かうと思われます。
そうなれば、シナリオ通りにロシアが中東の覇権を握ることが実現します。そうなれば、中東に米国が出る幕はなくなります。相変わらず、米国は「イスラム国」を裏で操り、パリのテロやベルギーのテロ等で、対立を扇動していますが、所詮悪あがきです。米国の覇権が終わり、ドルが基軸通貨の座を降りる日が迫ってきています。
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