2008-10-14

『ウォールストリート;恐怖の8日間』より(1)住宅ローン損失は600兆超

「ビジネス知識源:緊急特別号:ウォールストリート;恐怖の8日間」に、現時点での米国および世界各国の金融と経済の状況が整理されていました。
今後の展開を考える基本フレームとして押さえておきたいので、抜粋して引用します。
引用した項目は以下の章で、6投稿に分けて投稿します。
■1.4種の巨額損に、見当がついていないという問題
■2.ヘッジファンドには解約が殺到している
■3.14か月の経緯
■4.米欧の政府・中央銀行の対策
■5.中央銀行はどういった形で、金融機関に、資金供給を行うのか?
■6.究極に問題になるのは、米国経済の信用
■8.重要な事実

以下、引用です。

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■1.4種の巨額損に、見当がついていないという問題
問題になるのは、以下の4種の、表面化しつつある巨額損です。
損害の全貌が見えないことが、債券・証券を保有している金融機関への信頼(trust)を、棄損(きそん)しています。金融は、トラストで成り立ちます。
金融機関が損失を公表するのは、損を償却しても、自己資本(Tier 1)に、リスク資産・負債の、8%以上の余力が残るときだけです。従って、今週の3か月決算で示されるのは、「健全な内容」に見える額に調整された損失にすぎません。
金融機関は、リスク資産の8%の自己資本がないと、国際業務と銀行間の貸し借りができない。また、預金者からの、取り付けも起こる。
「先月までは、わが社の財政は健全」と言っていた。「今週は、図らずも、マーケットでわが社の株が売られ、資金が足りない」となるのが金融機関。嘘ですが、金融秩序のためと言えば、許される。経営者は、後で、糾弾を受けます・・・
▼問題(1):金融機関の総損失はいくらか?
金融機関が抱えている帳簿上の、及び子会社とデリバティブを含む簿外の損失と含み損の金額の、見当がつかない。これが、今の、根本的な課題です。
金融は「自己資本と信用」で成り立ちます。
・この自己資本と信用が、どれくらい壊れているのか、
・正味の残存資本はいくらか、が分からないと金融業務は、停止してしまいます。
本稿では、後半部で、金融機関の総損失を予想します。
▼問題(2):米欧の住宅が、どこまで下げるか?
不良債権になった、2007年から下がった米国と2008年から下がっている欧州の住宅価格が、どれくらいで下げ止まるのか、見当がついていない。
米国の住宅関連ローンの額は1500兆円です。住宅ローン(1200兆円)と、住宅担保のホームエクイティローンや消費者ローンがある。
英国を含む欧州でも、ほぼ1500兆円の住宅関連ローンがある。米欧を合わせれば、3000兆円の、米欧世帯(1.5憶世帯)への貸し付けでしょう。
20%の損でも、どこの政府も、面倒を見切れない600兆円(推計)という巨額に達します。

・米国の住宅関連ローン 1500兆円
・欧州の住宅関連ローン 1500兆円
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
・20%の損失で・・・  −600兆円(2009年まで)
米国がリーダシップをとるIMF(国際通貨基金)は、米国の住宅と商業用不動産のローンの総損失を、143兆円に達すると発表しています(2008年10月時点です)。
しかし、米国の住宅価格が2009年末に向かい、あと20%下げれば、その2倍(約300兆円)の損失になる。
2009年に向い、米国住宅の追加の20%の下げは、すでに市場で予想されているのです。
これに、価格高騰が米国より大きかった欧州の住宅下落による今後の損失(推計で、1500兆円のローン×20%=300兆円)が、加わります。
●以上が、不動産関連ローンでの、米欧の合計損失を、600兆円と見る理由です。
これが、合計で6000兆円の資産・負債をもつ米欧の金融機関とファンドの、損失になります。10%の損ですから、住宅ローン分だけで、今の自己資本は全部、飛んでしまいます。
【補足説明】
前回述べたように、人ではなく、住宅に貸し付ける米英の[ノンリコース・ローン(非遡及型貸し付け)]は、下げた住宅を手放せば、ローン残の支払いから、解放されます。
住宅価格が下げの傾向になると、人は、すぐ住宅を手放し、引っ越します。そのため、市場には中古住宅があふれ、金融機関のローン審査は前より厳しくなるため、住宅価格は一層下げます。
米英の住宅には、人に貸す[リコースローン(遡及型貸し付け)]の日本と違い、一旦下げれば、それが原因で一層下げるという価格メカニズムがあるのです。
●米欧の不動産融資での、600兆円の損(2009年まで)は、本マガジンの予測です。まだ、世界では、米欧を合わせた、住宅ローンの損失は計算されていません。

(続く)

List    投稿者 s.tanaka | 2008-10-14 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨5 Comments » 

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コメント5件

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