2021-03-03

ロシアの反政府デモ、マスコミ報道ほど盛り上がっていない?

magw210201_Russia1-thumb-720xauto-234785ナワリヌイ氏の逮捕を受けて始まった、ロシアの反政府デモ、10万人が参加し拘束者が5000人を超えたとマスコミは大々的に報道しています。プーチン政権に対する国民の不満が高まっていて、プーチン政権も終わりが近いかのような報道もありましたが、実態はどうなのでしょうか。

にほんブログ村 経済ブログへ
まず、今回の反政府デモですが、1回あたり11万人以上が参加し数千人が拘束されています。この数字だけを見ると多くの人がデモに参加しロシア国内は混乱しているかのように感じますが、このデモ、全国の110の都市で開催されたそうです。単純に1都市あたりで平均すると1000人になります。拘束者数も90都市以上で5000人を超えたとあり、一都市で平均すると56人となります。

モスクワでは最大3万5000人が参加したとの情報もある、という報道もありましたが、主催者発表は過大な数字を発表するものです。ロシア大統領府の報道官は「参加したのはごく少人数だ。大勢がプーチン大統領に賛成する」と語ったそうです。

反政府デモが大して盛り上がっていないのではないかと思わせる報道が他にも二つほどありました。一つが2月4日にナワリヌイ氏陣営がデモの中断を決めたことです。報道では過酷な弾圧に屈服したとされていますが、反政府運動が盛り上がっていれば、中断するとは思えず、盛り上がりに欠けていたのだろうと思われます。反プーチン側からの報道にも、ナワリヌイ氏の妻を含む多数は既に釈放された、とあり、過酷な弾圧が本当なのかという疑問もあります。

もう一つの報道が、世論調査の結果です。今後の抗議行動に参加すると答えた人は15%と、昨年11月の19%から4ポイント減少。政治的抗議を肯定的にみている人も、昨年8月の47%から22%に激減しているそうです。これもマスコミはロシア政府の弾圧で人々の意志がくじかれたと報道していますが、その分析には無理があると思います。世論調査の答えで弾圧されることは無いでしょうから本音が出ていると考えるほうが自然です。

大統領に誰を推したいかという世論調査でナワリヌイ氏は1~2%しか得票できておらず、西側のマスコミが英雄視するほど、ロシアでの人気は高くないようです。彼が作るブログの映像は個人で出来るレべルの物ではない、かなり質の高いものだそうです。国民的な支持を受けているわけではなく、西側の金貸し勢力が支援している活動家という所でしょうか。

 

■ロシア各地で反政権デモ、ナワリヌイ氏の釈放求め-数万人が参加2021年1月24日

ロシアで23日、反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の支持者らが同氏の釈放を求め、各地で治安当局と衝突した。抗議デモには数十の都市で数万人が参加。警察当局は少なくとも3592人を拘束したと人権団体OVDインフォは報告している。米国と欧州連合は拘束された人々の釈放を求めた。モスクワのデモには最大3万5000人が参加したとの情報もあるが、ロシア大統領府のペスコフ報道官は、デモの規模はそれより大幅に小さく、プーチン大統領への支持は依然強固だとの見方を示した。同報道官は24日、「違法集会に大勢が参加したと多くが話すだろう」とした上で、「それは違う。参加したのはごく少人数だ。大勢がプーチン大統領に賛成する」と語った。

■高まる反プーチン機運 露抗議デモで3500人超拘束2021年1月25日

露人権監視団体などによると、ナワリヌイ氏が主宰する団体「汚職との戦い基金」が呼び掛けた23日のデモは、全国110以上の都市で行われ、計約11万人が参加、3500人以上が拘束された。同氏の妻を含む多数は既に釈放された。

政権側の強硬姿勢の背後には、支持率低下への危機感がある。露独立系機関「レバダ・センター」の世論調査では、経済低迷や強権体制への不満を背景に、プーチン氏の支持率は現在、過去最低水準の60%前後まで低下。与党「統一ロシア」の支持率も2017年12月の37%から20年11月には29%まで下がった。今年秋の下院選では同党の議席減も予想されている。

■「ナワリヌイの乱」は、プーチン・ロシアを崩壊させるのか2021年1月26日

アレクセイ・ナワリヌイ氏は、1976年6月4日、モスクワ郊外のブティニという村の生まれ。ネットを駆使し、ティーンエイジャー、青年層の旗手として活躍してきましたが、本人は現在44歳と、それなりに年齢を重ねています。ナワリヌイは、2010年代に入ってから、体制エリートによる汚職を糾弾する活動を始めました。近年同氏が手掛けてきた情報発信は、とてもブロガーという小さなスケールには収まらず、有能なチームで動いており、政権幹部を批判するにしても、綿密なリサーチにもとづいて、きわめて完成度の高い動画を公開しています。

ロシアの反体制活動家の中では突出した知名度を誇るナワリヌイ氏ながら、「大統領選で誰に入れたいか」を世論調査で問うと、少なくともこれまでは、ナワリヌイの数字は1~2%程度しかありませんでした。反体制陣営の中で、誰もが認めるリーダーというわけでもありませんでした。

今般の抗議集会に集まった人々は、プーチンに反対しているのか、それともナワリヌイを支持しているのかということが、論争になっている。しかし、以前はともかく、現在その問いは意味を失っており、前者と後者は同義である。体制側の振る舞いの結果として、ナワリヌイは完全に、反プーチンを体現する存在となった。

■ロシアの全国デモ、5千人拘束 プーチン政権批判鮮明に2021年2月1日

1月31日行われた反体制派ナワリヌイ氏の釈放を求める抗議デモの拘束者数は、人権団体「OVDインフォ」によると90都市以上で5000人を超えた。参加者数は前回23日を上回ったもようで、プーチン政権への批判色がより鮮明になった。政権は同氏陣営幹部らを拘束し、首都モスクワ中心部を封鎖するなど圧力を強めたが、デモを封じ込めることはできなかった。

31日のデモは極東のウラジオストク、ハバロフスクでは低調だったが、地元メディアによると、西シベリアのノボシビルスクで5千人、ウラル地方のエカテリンブルクで7千人など多数が参加した都市もあった。

■ロシアの政権転覆が成功しない理由──ナワリヌイとエリツィンは違うから2021年2月1日

プーチンとその取り巻きが私腹を肥やし、そのせいで苦しい生活を強いられている国民に不満がたまっているのは周知の事実。だからこそ大規模な街頭デモも起きる。しかし、それが民主的な革命やプーチン独裁の終焉につながると思うのは間違いだ。

ナワリヌイは庶民レベルでこそ人気があるが、ロシア社会のエリート層には全国レベルでも地域レベルでも支持されていないからだ。そもそもナワリヌイの腐敗撲滅運動自体が、エリート層を標的にしている。民主的革命を成就させるには、エリート層の内部にも仲間が必要だ。

そして旧ソ連から現代ロシアへの(それなりに平和的な)革命に当たっても、実は複数の要素が複雑に絡み合って反体制派を利していた。あのとき民衆を率いたのはボリス・エリツィンだが、彼もナワリヌイ同様に大衆の不満をうまく利用し、いわゆるポピュリスト(大衆迎合主義)の戦術で勝負した。しかしエリツィンはナワリヌイとは違っていた。ナワリヌイは常に政治の「部外者」であり、それ故に大衆の信頼を勝ち得ているのだが、エリツィンは明らかに政界内部の人間だった。ゴルバチョフと対立して政治局を追放されたものの、わずか2年でソ連邦人民代議員大会のメンバーに選出された。そして議会の多数派を構成する民族主義者と民主派の支持を取り付けて最高会議幹部会の議長となり、ゴルバチョフの立場を徐々に弱体化させていった。やがてエリツィンは、ソ連邦を構成する共和国の中核であるロシアの大統領に就任した。連邦を構成する多数の共和国を実質的に率いる立場だ。そして1991年8月の共産党による「反革命」クーデターを阻止し、一躍新生ロシアの「顔」となった。

■ロシア政府 反政権デモは「アメリカの陰謀」2021年2月2日

プーチン大統領の政敵とされるロシアの野党指導者の釈放を求めて行われたデモについて、ロシア政府はアメリカ政府の陰謀だと主張して非難しました。ロシア外務省は5000人を超える参加者が拘束された先月31日のデモについて、「ロシアの弱体化を図るアメリカが扇動したことは明らかだ」と主張するコメントを発表しました。今回のデモの参加者はアメリカ政府に操られたSNSを通して動員されたとして、「露骨な内政干渉だ」とも訴えています。

■プーチン政権、デモ沈静化に苦慮 長期支配や経済低迷が背景―ロシア2021年2月2日

反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の釈放を求める再度の抗議デモで、プーチン政権は強硬姿勢を崩さず、モスクワ中心部の封鎖など異例の態勢で封じ込めを図った。しかし、政権は力で押さえ込む以外に打つ手がなく事態の沈静化に苦慮している。デモ拡大の背景には長期政権への不満や経済低迷への鬱憤があるからだ。

ロシアでは昨年の憲法改正で、既に20年間君臨するプーチン大統領が2036年まで大統領の座にとどまることが可能となり、閉塞(へいそく)感が強まっている。また、欧米による対ロ制裁に加え、新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちをかけ、ロシア経済は苦境が続く。ロシア紙・独立新聞は1月23日の前回の抗議デモ後の社説で、デモ参加者にとって、ロシア帰国後に拘束されたナワリヌイ氏の釈放要求は「口実」に過ぎず、「収入減や将来の展望のなさ」に憤っていると指摘した。

■ロシア反体制派ナワリヌイ、SNSの力で変革実現なるか2021年2月5日

昨年、毒殺未遂の被害にあったロシアの反体制派指導者、アレクセイ・ナワリヌイが帰国と同時に身柄を拘束されたことを受け、同国では近年で最大規模の抗議活動が行われている。警察は新型コロナウイルス対策の規則を破ったとの口実でデモ隊を抑圧。深刻な基本的人権侵害や脅迫も起きている。だがこうしたデモ抑圧の試みは、ロシア政府によるインターネット規制の試みと同様、ほとんど効果が出ていない。

強権支配を強めるロシアでは、さまざまなオンラインツールが統制されており、デジタル化はオンライン・アクティビズムに影響を与えてきた。テレグラムなどの暗号化メッセージアプリは、旧ソ連時代に検閲を避けて広まった地下出版物「サミズダート」をほうふつとさせるコネクティビティー(接続性)をオンライン・アクティビズムに与えている。

ナワリヌイが主導する反汚職運動には、ネット上での通信を、連邦通信・情報技術・マスコミ監督庁(ロスコムナゾール)による監視や、度重なるテレグラム検閲の試みから守ることが含まれている。ナワリヌイの運動は、ネット上で組織しつつも、指導者の解放を求めるためなら真冬のロシアの街頭で抗議活動を行うこともいとわない、混合型アクティビズムのモデルを生んだ。ロシア政府の力がこれほど大きく脅かされることは、過去20年以上なかった。

■ロシア反体制派、抗議デモ中断 プーチン政権の抑圧に屈服2021年2月5日

ロシア反体制派ナワリヌイ氏陣営幹部のボルコフ氏は4日、過去の有罪判決の執行猶予が取り消され、懲役2年8月の実刑適用を受けたナワリヌイ氏の釈放を求める抗議デモを春まで中断すると表明した。各地でこれまでに1万人以上の拘束者が出たことを考慮した。治安部隊を使いデモを徹底的に抑圧したプーチン政権の強硬姿勢に屈した形だ。

ボルコフ氏はナワリヌイ氏陣営のユーチューブで、これ以上デモを続ければ「さらに何千人もの人々が拘束され、暴行を受ける」と懸念を表明。「ナワリヌイ氏は秋(の下院選)に備えるよう望んでいる」と述べ、いったん抗議活動を収束させ、全国の組織を立て直し、春から夏に抗議行動を再開する考えを示した。

■「脱原発でハマったロシア依存」メルケルがプーチンに本気で抗えないワケ2021年2月14 日

ロシアの反体制指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏の処遇をめぐり、欧米とロシアの関係が悪化している。事の発端は1月23日にナワリヌイ氏の呼びかけを受けてロシア全土で行われた、大規模な反政府デモだった。ロシア外務省は2月5日、このデモに参加した欧州連合(EU)加盟国の外交官3名を追放、EU側も報復措置に出た。ロシア政府によるナワリヌイ氏への非民主的な扱いに米国とEUは批判を強めているが、そのEUのなかで微妙な立場に追いやられているのが、一時ナワリヌイ氏を保護していたドイツに他ならない。

ドイツはロシアに対して強く出ることができない。ロシア北西部のウスチルガから、バルト海経由でドイツ北東部ルプミンまでの約1200キロを結ぶ海底送ガス管プロジェクト、ノルドストリーム2計画をドイツは推し進めたいためだ。ドイツがこの計画を重視する裏には、温室効果ガス規制の存在がある。環境先進国とされるドイツは欧州でいち早く脱原発を進めてきたが、一方でこのことは温室効果ガスを出さない発電施設を失うことを意味した。再生可能エネルギーも伸び悩んでおり、比較的クリーンなエネルギーである天然ガスをドイツは是が非でも確保したいところである。

■ロシア反政府デモ、肯定派は半年で半減?2021年2月15日

ロシア政府による抗議デモへの弾圧は、人々の意志をくじくのに成功している。反体制派の指導者アレクセイ・ナワリヌイの釈放を求め、1月23日~2月2日に3度行われたデモでは1万1000人以上が逮捕され、デモ隊に暴力を振るう警察の動画も拡散された。

そんななか世論調査会社レバダセンターが1月29日~2月2日に行った調査では、今後の抗議行動に参加すると答えた人は15%と、昨年11月の19%から4ポイント減少。政治的抗議を肯定的にみている人も、昨年8月の47%から22%に激減している。

■反プーチン政権の街頭デモ、コロナ流行後で初 オンラインでも抗議「#愛は恐怖より強い」2021年2月16日

オンラインの抗議運動は治安当局の取り締まりを防ぐために企画された。支持者らは自宅前や公園で懐中電灯や携帯電話のライトをともし、バレンタインデーにちなんで「#愛は恐怖より強い」とのハッシュタグ付きの写真など2万件以上を投稿した。

一方、カザンでは市民が「新しい皇帝(プーチン氏)には新しい1917年(の革命)を」と政権打倒を訴え、「政府は言論の自由を侵害するな」と叫んだ。ロシアでは昨年以降、新型コロナウイルスの流行を理由にデモ開催が規制されている。現地メディアによると当局がナバリヌイ氏らに関わる反政権デモを認めるのはコロナ禍に突入して以来、初めてという。

■ロシア当局、反体制派指導者ナワリヌイ氏を刑務所に収監2021年3月1日

ロシアの当局は、反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏(44)をモスクワ市外の刑務所に収監した。公的委員会が28日、明らかにした。執行猶予条件への違反で約2年6月の実刑判決を受けており、服役を開始した。

■プーチン氏側近ら4人に制裁=EU、ナワリヌイ氏拘束で2021年3月3日

欧州連合(EU)は2日、ロシア反体制派指導者ナワリヌイ氏の拘束や実刑決定、抗議デモ参加者に対する抑圧をめぐり、プーチン大統領の側近、ゾロトフ国家親衛隊隊長らロシア高官4人への制裁を発動した。EU域内への渡航を禁止し、資産を凍結する。

List    投稿者 dairinin | 2021-03-03 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kanekashi.com/blog/2021/03/7979.html/trackback


Comment



Comment


*