今の中国を知る3~国の債務状況と財政収支について~
http://blogs.yahoo.co.jp/swingi80/47559840.html より画像をお借りしました。
みなさん、こんにちは。
シリーズ「今の中国を知る」第3回目の記事です。
前回の記事は、国の債務状況について紹介しました。
今回の記事では、国の債務状況の続きと財政収支について紹介します。
中国の経済状況はGDP世界第2位、一方債務が膨れ上がっています。
続きをどうぞ
■GDPは世界第2位、債務上昇、GDPの「総固定資本形成」が他国と比べ高い
「国の経済力を示すGDPはアメリカに続き中国が世界2位、成長率は世界1位
一方、債務も上昇。経済成長を確保するために債務の拡張に強く依存している傾向です。
また、GDPの「総固定資本形成」の割合が他国と比べて突出して高いことが下のグラフから読み取れます。
総固定資本形成とは、建物などの不動産や道路・橋・空港・港湾などの社会インフラの建設費など、民間や政府が行う設備投資の事であり、
公共事業や不動産開発を増やして「無理矢理」経済活動を生み出しているのが現状だと思われます。中国の不動産市場は完全にバブル状態に陥っている状況です(日本の80年代不動産バブルの1.5倍)
不動産や社会インフラの発展への投資が突出して高い理由は、指導者がどれだけ経済的、社会的便益をもたらしたかによってその実績を市民が評価されるためであると考えます。
http://www.brics-jp.com/china/gdp_utiwake.htmlより画像をお借りしました。
■中国の政府総債務残高の推移(1980~2014年)
政府総債務には、一般政府(国・地方自治体・社会保障基金)の債務として、公債や借入金などが含まれています。グラフから読み取ると、1984年から債務が始まり、2014年は12.6兆元(日本円にして約200兆円)です。2010年に急激に伸びていることがわかります。
http://ecodb.net/country/CN/imf_ggxwd.htmlより画像をお借りしました。
■中国の財政収支について(1980~2014年)
国家財政の収支状況を表し、歳入から歳出を差し引いたものである。
グラフから読み取ると、1984年以降2005年頃を除いて、歳出が歳入を上回る財政赤字であることがわかります。1984年以降の債務の上昇と連関しています。
http://ecodb.net/country/CN/imf_ggxcnl.htmlより画像をお借りしました。
■『日本と中国の税収内訳』の比較
グラフをみると、中国では税収に占める所得税は極めて小さく、付加価値税(消費税)が占める割合が大きいことがわかります。所得税が低く、消費税が高いことで、貧富の格差を生み出している要因になっていると考えます。また、中国は相続税がないようです。
円グラフの上が日本の税収内訳、下が中国の税収内訳
http://blog.goo.ne.jp/tcg-china/e/d00bf36feb5af73745d017b4f33215d5より画像をお借りしました。
■■まとめ■■
・GDPは世界第2位、債務上昇、GDPの「総固定資本形成」が他国と比べ高い
・政府総債務は、1984年から始まり、上昇している。
・財政赤字は、1984年から始まり、上昇している
・中国の税収内訳は、所得税は極めて小さく、付加価値税(消費税)が占める割合が大きい
次回も、中国を知るシリーズを紹介しますので、お楽しみに♪
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