サブプライムローンを作ったのは誰?
最近いたるところで話題になっているサブプライムローンについて、考えさせられる記事があったので紹介します。
サブプライムローンはどんなものか?、それが広がった結果どんなことになりそうか?といったことは盛んに取り上げられていますが、誰が作ったか?その背景は何だったのか?といったことを明らかにしてみたいと思います。
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まずは、参考記事から引用します。(リンク)
■恐怖のNINJAローン
この本の冒頭では、サブプライムの典型として、住宅価格上昇の絶頂期だった2005年ごろに登場した「NINJA(ニンジャ)ローン」と呼ばれるすさまじい例が持ち出される。NINJAとはノー・インカム、ノー・ジョブ・アンド・アセットの略で、所得がなく、仕事も資産もなくても借りられるというものだったそうだ。
しかも、住宅価格が上昇すれば、担保余力が生まれるため、自動車ローンや消費ローンなども組みやすくなる。まったく所得がないに等しい人たちが、家を持ち、自動車や家電製品を買いまくっていた。そんな米国の実態があったとは驚くばかりだ。
(中略)
膨大な証券化商品の需要の背景には、金融市場のグローバル化がある。証券化商品の多くが米国債並みに高い格付けを取得していたこともあり、世界中の金融機関や投資家が、この比較的利回りの良い証券化商品への投資に群がった。そしてこれが、サブプライム問題という米国の住宅問題を、世界の金融不安へと拡大させることになった。
今回は、さらに証券化というここ10年余りで急速に進歩した金融技術が、無節操な貸し出しに拍車をかけた、という問題がある。
〈「証券化」が始まる前は、住宅ローンを貸す側は、金利収入と多額の手数料がとれる一方、ローンが貸し倒れになり、損をする危険も背負っていた儲けるためにリスクが付きまとうのは商売の常だ。しかし「証券化」という手法によって、貸す側はオイシイ部分だけを受け取り、ローン自体は他の人に売却し、将来発生する貸し倒れリスクから逃れることが可能になった。同時に貸す側のビジネスモラルも喪失していった。このビジネスモラルの喪失が、問題なのである〉
サブプライムローンを証券化した商品は、評者の友人のバンカーによれば、「米国債並みに右から左へと取引されていた」という。売るための証券化商品を作るためには、基本となる住宅ローンが必要である。ローンがあって証券化するのではなく、証券化商品が必要でローンを組ませる。そんな逆転現象が、どんな相手であろうともローンを組ませる、という無節操な融資に結びついたのだろう。
作ったのは誰か?については以下のような記事もあります。(リンク)
本来、ローン会社は、お金を返済できる見込みがあるかどうかを、しっかりとチェックしてローンを組むのが仕事なのです。が、債権を証券会社に売り渡すことができる事を知ったローン会社が、返済の見込みをチェックせず、その手数料で荒稼ぎするというやり方に走ってしまったのが、そもそものズレのようです。
ローンの用途、機能、目的を成しえないローンを組んで、マイホームという夢を売りまくった。つまりは、ローン会社としての在り方を失ってしまった会社を生みだしてしまうほど、マネープレートがゆがみを起こしているということでしょうか。
さて、上の記事にあるような「ゆがみ」がつくられたきっかけはどの辺りにあったのか?(リンク)
■ブラックマンデーのツケが今やってきた
もうひとつ、1997年以降の米国の政策が、今のサブプライムローン問題のきっかけを作ったという指摘も興味深い。
金融市場での信用不安を払拭するために、米連邦準備制度理事会(FRB)のグリーンスパン議長(当時)は、徹底した流動性の供給を行ってきた。2002年には米エネルギー会社エンロンの不正会計をきっかけに、世界的な信用収縮が起きるが、グリーンスパンはこれも乗り切り、米国を長期的な経済成長へと導いた。
グリーンスパンは、その洞察力と危地を脱する手腕においてマーケットから「神様」と呼ばれるに至ったが、思い切った流動性供給の影にジワジワと巣食っていたものがある。それがサブプライム問題だというのだ。
サブプライムローンはもともと低所得者など、信用力の低い層に貸し付けた住宅ローンのことで、貸付総額自体は世界の金融市場を揺るがすほどの規模ではない。だが、ほとんど返済能力のない人に貸し付けを行えたのは、担保である住宅の価格が右肩上がりで上昇し続けたからだ。その構図は、不動産担保融資でどんどん貸し込み、不動産バブルが崩壊したとたんに巨額の含み損を抱え込んだ日本の金融機関と驚くほど似ている。
しかも、サブプライム問題が厄介なのは、ここ10年あまりで急速に発展した金融技術の結果、サブプライムローンがどんどん証券化され、さらにその証券を担保にまたぞろ証券化が繰り返されるという「信用創造」を行ったことだ。
米国の製造業は1980年代には既に日本製品に勝てなくなり、サービス産業や金融が中心となり、日本に勝てる製造業は軍需系の産業のみといった状況でした。
その中で、暴利をむさぼれる金融が一気に発展して言ったわけですが、有り余るマネーの貸付先を作り出すことが必要になり、あげくの果てに返済できない貧困層にも無理やり貸し込むようになっていったということが背景にあったと言えるようです。
戦争を起こしては金を貸す、経済変動を仕掛けてはマネーで暴利をむさぼるといったヤクザまがいの手法がまかり通る国でもあるわけで、上から下までゆがみまくった社会が生み出した仇花のひとつにサブプライムローンがあったとも言えそうです。
by わっと
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wholesale bags | 2014.02.10 20:47
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