2015-08-06

金貸し勢力のスパイの証言(4)~「子供の遊び」でしかない戦争~

スパイの所業を見ていると、いかに最新の情報を掴むかが重要であることがわかる。その上で、その情報をどのように使うか!?それによって、一つの国家であろうとも意のままに操ることができる。

戦争が「子供の遊び」でしかない。

金融寡頭勢力、つまり金貸し及び、それを操る金主が、いかに簡単に戦争を起こしているかが、わかる。相対する国家に金を貸して、戦争を起こし、戦勝国、敗戦国双方から利益を得るという金貸しの常套手段が、いとも簡単に起こされてきたことを物語る言葉である。

以下、「伝説の秘密諜報員 べラスコ」(高橋五郎著)を基に転載紹介

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ゾルゲ フィルビー須磨公使

◆「子供の遊び」でしかない戦争

「そうだ、第二次世界大戦時の諜報戦などは本当のところは単なる子供のスパイごっこだったのだよ」

べラスコは、日本の須磨公使を含むスペイン総統フランコ、英国首相チャーチル、米国大統領ルーズベルトそしてスターリン首相らが奔走した諜報戦を、「子供の遊び」にたとえてみせた。ならばたとえば日本人も知るゾルゲ事件も子供じみた遊びの一つだったことになる。

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ゾルゲ事件(大東亜戦争開始前、日本政府の機密や日本の国内情勢、駐日ドイツ大使館の秘密などを敵側に漏らした罪で、昭和16年10月にリヒャルト・ゾルゲ=1895~1944、尾崎秀実=1901~1944らが逮捕・処刑された事件)でスパイ・ゾルゲが尾崎から入手したとされる日本軍の南進情報を、実はスターリンは事前にフィルビーの情報網から入手していた。ソ連側がゾルゲをソ連国内でスパイの英雄として祭り上げたのは、フィルビーの正体を西側から隠す必要があったからなのだろう。大人レベルのゲームでいえば、それは日本政府に南進政策を決定させた世界の特殊寡頭勢力がするゲームを意味するのだろうが。べラスコが参加していた大仕掛けのゲームとはそのレベルのことだ。だが、世界史はそれをゲームではなく戦争などと誇張しているのである。単なる武力紛争を戦争だと言いくるめる。ひどいペテン史というものなのだ。

 

(中略)

 

フィルビーは、学生時代からの熱烈なレーニン主義信望者であり筋金入りのソビエト・ロシアのスパイだった。アメリカCIAは、フィルビーの正体を1960年代の終わりごろに知って、1963年にモスクワへと逃がした。ちなみにスパイ物で知られる著名な作家フリー・マントルはフィルビーがCIAに正体を知られてベイルートからモスクワに逃亡したと自著に書いているが、「逃亡」は誤りで、「逃がした」が正しい。米ソは裏で通じた同盟国だからだ。

 

CIAは当然のように逃がした。となると、さてここで読者は戸惑うことだろう。ソ連側のスパイをなぜアメリカCIAはむざむざと逃がすのかという疑問がわくのが「常識」だからである。しかしこの謎は本書を続けてお読みいただければ解けることになる。つまり、人々は「子供の遊び」でしかない戦争を誤って真っ当な戦争として受止めるよう仕向けられてきたから謎が解けないという意味だ。

 

フィルビーがモスクワに舞い戻って、西側の「歴史」記述は打撃を受けた。フィルビーという人物は、ソ連のスパイとして誕生した。そして、身分を隠して戦前・戦後を通して英国情報網の組織強化に情熱を燃やし、米国戦略情報局(OSS)をCIAに改組強化するうえで力を貸し、両機関のソ連対策にまで知恵を授けてきた。“スパイの神様”だったのである。幻の冷戦対決を信じ込まされている人々にはとても理解できまい。フィルビーにとって米ソ間に冷戦構造などは存在しなかったのだ。だが、いまだに、“子供スパイごっこ”を信じきる向き(誰もがそうだが)にはつまり、第二次世界大戦を戦争だと信じ込まされているから不可解きわまりないことだろう。その戦争構造を知るアメリカによるフィルビーのモスクワへの帰還幇助の一件がごっこを物語っているのである。

 

フィルビーの正体をアメリカCIAが見破った事実が表面に出たことから西側戦勝国が書いた戦史や政治史は根底から書き直しを余儀なくされることになる。フィルビーがソ連に戻るまで戦勝国が公表してきた第二次大戦史や、それをもとに書かれた秘密諜報活動史、軍事作戦史ならびに、それらに準拠したスパイ小説、戦争指導者たちの得意げな、或いは控えめな回顧録、映画、新聞、雑誌記事、テレビ番組など、とくにフィルビーがいわゆる東側のモスクワに去る1960年までに起きた歴史事件の大半は書き換えを余儀なくされるはず。だが21世紀の今ですら、何も修正されていないまま過ぎている。たとえ子供だましの戦史や政治史であれ、一度書かれた「歴史」を世間の人々は面倒だとして書き直さない。そうした国民大衆の無知と無責任の自堕落ぶりを良いことに戦勝連合国は誰かに真実をスクープされるまでは、歴史の修正には無関心を装って今日に至っているのである。だから現在も60余年前のウソの世界史や戦史がまかり通っている。

 

「アウシュヴィッツの話もそうだ」とべラスコ。だが、戦争を超える特殊世界の側から活動してきた人物達からすれば、大量殺人など何の問題もない出来事なのだ、と。べラスコは、「子供」に近い不能の「大人の戦争世界」を語り、いっそうソファーに体を深く沈めたのだった。

 

◆登場人物の紹介

べラスコ:(スペイン・)バチカンのスパイであり、TO諜報機関(対米英情報機関:ドイツ)、MI6(英国軍事情報部第六課)のスパイであり、日本ともスパイ契約を交わした三重のスパイ。結局日本はべラスコに騙されることになる。

 

須磨公使:(1892~1970)日本政府駐スペイン特命全権公使。1941年べラスコのTO諜報機関(対米英情報機関)とスパイ契約をかわした。べラスコは個人的に須磨そして日本に好感を抱いていた。

 

フィルビー:(スペイン人・1912~1988)MI6の天才スパイと称される。かつソ連GRU(KGB)とのダブルスパイ。べラスコとのスパイ契約はフィルビーの関与による。

 

 

List    投稿者 tasog | 2015-08-06 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

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