2020-11-17

アメリカの選挙の劇場化と冷めた日本の選挙。これからどうなる?

アメリカの大統領選挙でアメリカ国民は、なぜあんなに熱狂的に成れるのだろう?
世界中がアメリカの選挙の動向を推理ドラマのように感染しました。

日本の政治、選挙との違いを実感しています。

日本では政治、選挙に興味がわきません。「街宣車と駅前演説、講演会作り、派閥政党」など、いまや大衆はほとんど興味を感じなくなっています。

政治家、選挙、日本の行政の仕組みが、今や機能不全に陥っているのは誰もが感じるところです。
「政治家」は、普通に人が成って本当に役立つことをやってほしい。
本当に役立つ人を選べる選挙はどのようになるべきなのか?

つくば市議選で、無名女性候補が新たな選挙で3位当選しました!!

◎今後選挙はどう変わるのだろうか。一つに可能性を示してくれている気がする。

彼女の選挙ポイントは次のようなものです。
◆政治活動用のウェブサイト、フェイスブックページと個人のツイッター・インスタグラム
◆具体的な課題セ政策に⇒政策の大きな柱として、
(1)子育て中の当事者として、子育て支援制度・教育環境を改善
(2)弁護士のスキルを活かして、市民が抱える問題をともに解決
◆“従来型のドブ板選挙” を否定
◆462カ所の掲示板に選挙ポスターを貼り、SNSを使い、公選法の上限内の報酬(1枚につき100円程度)で協力者の募集
◆『街頭演説はしない代わりにゴミを拾います』と宣言しました。

◎一般に人がお金をかけない選挙で当選し、本当に必要な政策を作成していく
そんな時代がやってくる気がします。

<以下、詳細の記事です>~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

◆つくば市議選で無名女性候補が「街宣車も演説もゼロ」で3位当選…“さすが東大卒”の秘策があった
yahoo.news. より

市民代表

川久保さん着用のTシャツは、選挙運動時の “トレードマーク” だったもの

「まさか、ここまで得票できるとは思っていませんでした。私には組織票もありませんし、従来型の選挙運動は一切しませんでしたから。まったく票読みができず、ふたを開けてみないと分からない状況でした」  そう語るのは、10月25日に行われた茨城県つくば市の市議会議員選挙で4218票を獲得し、3位で当選した無所属新人の川久保皆実(みなみ)さん(34)。川久保さんは弁護士でもあり、企業の社長も務め、さらに1歳と3歳の子供がいる育児ママでもある。

同市議選では、定数28人に対して41人が立候補した。トップ当選の得票数は5216票で、最下位当選は1771票だった。無名の新人候補が3位で当選したことに、地元のつくば市民も驚きを隠せない。 「1週間の選挙運動期間中に街頭演説も見なかったし、街宣車だって走ってなかったと思うよ。なぜ、無名の新人が3位? 当選圏外だと思っていたのに、びっくりですよ」(60代自営業男性)

さらに、川久保さんが立候補を決めたのは選挙の約3カ月前、7月のことだった。文字通り「ゼロ」からスタートして、その短期間に一般的な選挙運動もおこなわず……。彼女はいったいなぜ当選できたのか。

川久保さんは、地元つくば市の出身。茨城県立竹園高校から東大法学部へ進み、卒業後は東大法科大学院を修了し、24歳で司法試験を受けるも不合格に終わる。人生初の挫折に思い悩み、ひとりでの放浪旅などを経て、地元のITベンチャー企業で、地域ポータルサイトの企画・営業のアルバイトを始めた。同社で正社員になり、街おこしのために男性1000人×女性1000人の「街コン」を成功させるなど、着実に成果を上げていった川久保さんは、26歳で同社社長と結婚。

そのころ、弁護士への思いが再燃した。  働きながら司法試験に向けて勉強を再開した川久保さんは、27歳の時に2回めのチャレンジで、見事合格。第二東京弁護士会に所属して、東京都内の法律事務所に入所した。

川久保さんの専門分野は労働法で、コロナ禍の影響で急速に普及したテレワークにも造詣が深い。2018年には、業務を “見える化” できるクラウドシステムの開発・提供をおこなう企業を起こして代表取締役に就任。弁護士・社長・母の “3役” をこなしている、スーパーウーマンだ。

そんな川久保さんが、“4役め” となる市議選に出馬を決めたきっかけのひとつが、コロナ禍だった。 「私が弁護士として担当している顧客企業が、新型コロナウイルス対策にウェブ会議を導入してくださったことで、私も完全に在宅で仕事ができるようになりました。  それまで3年間住んでいた東京都千代田区のマンションは家賃が高く、『子育てするなら、故郷のつくば市がいいな』と思っていて。それで2020年6月に、つくば市への移住を決めました」 この時点では、まだ市議選があることすら、知らなかったという。

「7月につくば市に越してきて、市の公立保育所に子供2人を入所させたのですが……。公立保育所の制度が、千代田区に比べてかなり劣っていたので、『このままではいけないな』と思い、変えるにはどうすればいいかと考えました。  24万人いる市民のうち、1人が声をあげても、たぶん変わらない。そう思っていたころ、ちょうど3か月後に選挙があることを知りました。『だったら自分が出よう』と決めたのが、7月15日でした」

つくば市の公立保育所の制度には、何が不足しているのか。 「たとえば千代田区では、使用後の紙おむつは保育所の方で処分してくださるのですが、こちらでは親が持ち帰ります。また、給食については、3歳児から上のクラスは白いご飯を毎日、持参しなければなりません。  要するにつくば市の場合、『親の負担が重いな』と感じたのです。私が市議会議員になって、そうした子育て支援制度を改善していければいいな、と思いました。それで夫に相談したら、『やってみれば』と理解してくれまして。

うちは、家事・育児を夫婦半々でやっています。また、夫婦ともに仕事に自由が利きやすい点も、私の決意を後押ししてくれました」  立候補を決めたところまではいいが、知名度はゼロ。当選する算段はあったのか。 「正直、綿密な計画は何もなく、『走りながら決めよう』と(笑)。

そこでまず、公職選挙法違反にならないように注意しながら、政治活動用のウェブサイトを立ち上げました。『市民の力でつくばを変える――つくばチェンジチャレンジ』と題し、私の挑戦にかける想いを、1分ほどの動画にしてアップしました。

それから、政策の大きな柱として、
(1)子育て中の当事者として、子育て支援制度・教育環境を改善
(2)弁護士のスキルを活かして、市民が抱える問題をともに解決

を掲げ、具体的な方法論を発信することにしました。そのために、政治活動用のフェイスブックページと個人のツイッター・インスタグラムも始めたんです」

さらに川久保さんは、“従来型のドブ板選挙” を否定し、挑戦の基本方針として、以下の3つを示した。
(A)仕事と育児を犠牲にしない
(B)他人のお金に頼らない
(C)既存のやり方に囚われない

後援会は組織せず、街頭演説や街宣車でのPR活動は行わない。「政策・方針に共感いただける方々に、個々に応援してもらえればそれでいい」と割り切ったのだ。なぜ、あえて “茨の道” を歩んだのか。

「選挙運動のやり方自体を変えたかったんです。『従来型の選挙運動が、本当に投票行動に繋がるのか』とずっと疑問に思っていて、私が全然違うやり方で当選できれば、選挙運動の概念が変わるかもと。

自分自身、街頭演説や街宣車の声はこれまで聞く気になりませんでしたし、票を入れたいと思ったこともなかった。『今までと違ったやり方でどれくらい得票できるか、実験してみよう』という思いもありました」  だが、ウェブサイトやSNSの活用ならば、いまや多くの候補が導入している。

それらにくわえて川久保さんが重視したのは、なんと街中のゴミ拾いだった。 「もともとゴミ拾いのボランティアには、これまで何度も参加していて、ゴミ拾いが好きなんです(笑)。7月に転居してきてから、朝夕の保育所の送り迎えの際には、子供をベビーカーに乗せて、左手にゴミ袋、右手にトングを持ってゴミを拾ってきました。

告示から1週間の選挙運動期間中には、『街頭演説はしない代わりにゴミを拾います』と宣言しました。そして、名前入りの候補者タスキを付けて、市内の公園とペデストリアンデッキ(高架歩道)で、これまでと同じようにゴミ拾いをしました。その方が市民のためにも役に立つと思ったからです。

朝夕は人通りも多いですし、タスキをかけて何も言わず淡々とゴミ拾いをしている候補者なんて、皆さん見たことがないと思いますので、印象的ではあったでしょうね」  そんな川久保さんの選挙運動は、有権者から心配されることも……。 「タスキをつけて3日めくらいに、知らない方から『フェイスブックを見ました、川久保さんですか?』と声を掛けられました。そして、『ほかの方は街頭演説をされていますが、大丈夫ですか?』と。それから10月24日の活動最終日に公園でゴミ拾いをしていたら、『あなた、こんなところでゴミ拾いしていて大丈夫? みんな市中を回って頑張っているわよ』と言われました。

こうしたことがあるたびに、『ゴミ拾いが私の選挙運動なんです』とお答えしていましたね(笑)。でも、ほかの候補者と同じような選挙運動をしていたら、有権者の脳内でスルーされていたと思います」

“奇策一本” の選挙戦では、苦労もアイデアで乗り越えた。 「462カ所の掲示板に選挙ポスターを貼らなくてはならないのですが、つくば市は広くて(笑)。ある方から『派閥に入れば、手分けしてやるから楽になるよ』と提案されました。でも私は、どこの派閥にも入らないと決めていたので、『自分の力で何とかしよう』と。

そこでSNSを使い、公選法の上限内の報酬で協力者の募集をかけました。2人1組で募集して、1枚につき100円程度の報酬で、9組の方にお手伝いをしていただきました。  私は選挙運動においても、告示前の政治活動でも、『辛いことはやらない』と決めて、やりたいことだけやっていました。コロナ禍だったから、SNS中心の “奇策” を採ったというわけではありません」

最後に、想像以上だった得票の勝因を、川久保さん自己分析してもらった。 「『つくば市出身の東大法学部卒で弁護士』という肩書が、ある程度、得票に繋がったとは思います。それから、市内で子育て中の方々に的を絞って、『子育て当事者の私が具体的な政策を打ち出す』ということの成果が出たのかなと。

そして意外だったのは、年配の方々。公園でゴミ拾いしていたら、80歳くらいの男性の方から『ユーチューブを観ましたよ』と言われたことがありました。“学園都市つくば” という土地柄、年配でもネットに慣れていらっしゃる方が、つくばには多いのかも。私のやり方は、つくば市だったから通用したのだと、今は思いますね」  川久保さんの市議会議員の任期は、11月30日からスタートする。本当の「つくばチェンジチャレンジ」が始まるのは、これからだ。

List    投稿者 dairinin | 2020-11-17 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

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