2015-04-14

道徳と民族を破壊する4人の洗脳者② ブレジンスキー

 

<ブレジンスキー>

<ブレジンスキー>

金貸しの思想がいかに狂っているか、引き続き「世界を操る支配者の正体」(馬渕睦夫著、講談社)より紹介します。著者は道徳と民族を破壊する4人の洗脳者を挙げていますが、2人目として、グローバル化が歴史の必然であると主張するブレジンスキーを紹介します。

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●グローバル市場化を目指すアメリカ

>ブレジンスキーは、かつてはカーター大統領の国家安全保障問題担当補佐官を務め、最近ではオバマ大統領の外交顧問を務めたほどのアメリカ政界の重鎮です。
ブレジンスキーによれば、グローバル化、すなわち世界経済への自由な参入は、新しいテクノロジーがもたらした自然で避けられない帰結であるのです。
>この点はアメリカ人の大富豪デヴッド・ロックフェラーも回顧録で、グローバルな相互依存は確固たる事実であって、今世紀のテクノロジーなどの革命によってこの事実は覆せなくなった。世界のどこでも国境を越えての資本投下、商品や人の自由な流れが、世界経済の成長と民主的な制度をもたらす根本要因となる、と断言しています。つまり、グローバル化はもはや避けられない現象であり、必然的に経済成長と民主化をもたらすというのです。

>ブレジンスキーは、「国家の評価は民主化の程度だけでなく、グローバル化の度合いによってもなされるべきである。グローバリゼーションが公平な競争の機会をすべてのプレーヤーに用意するという考え方は、現実かどうかに関係なく、この新しいグローバリゼーションの教義に歴史的な正統性を与える重要な根拠になった」というのです。
>グローバリゼーションは世界に不公平をもたらすものであるが、歴史的必然の流れであるので、これに抵抗することは歴史に反することにもなるという脅しでもあります。

>このブレジンスキーの論理に従えば、アメリカはグローバリゼーションが不十分であることを口実に、当該国に干渉することが許されるという一方的な結論になります。
>アメリカが今日さまざまな国に軍事干渉も含め介入している事実は、このブレジンスキー・ドクトリンが決して机上の空論でないことを教えてくれています。
アメリカの戦略を要約すると、まず民主化する、次に民営化する、そして最後にグローバル化する、という三段階のレジーム・チェンジ方式です。

>私たちは、このような洗脳にはっきりと気づく必要があります。この洗脳が効果を上げている背景には、東西冷戦時代の古い思考に染まってしまっていて、そこからいまだに脱出できない私たちの心理が存在しているように思えます。
<「世界を操る支配者の正体」(馬渕睦夫著、講談社)より引用>

 

●グローバル化は歴史の必然か?

現在の政府、マスコミ、御用学者はグローバル化を当然の前提として経済政策のキャンペーンを張っていますが、私たちは、グローバル化をいいことだと考えるか、あるいは世界の趨勢だから仕方がないとあきらめてしまうように洗脳されているのではないでしょうか?

しかし、これも金貸しに都合のいいように捏造された根拠のない狂った思想です。筆者も指摘していますが、グローバル化が歴史の必然である根拠は何もありません。アメリカが、他国に干渉し、経済的に支配しようとする戦略を正当化するだけのものでしかありません。

国際関係は、アメリカのような強国が、自国に都合のいい論理を一方的に押し付けて、平和的な関係を築けるものではありません。あくまで、対等な立場での対話、相互理解、互恵の関係(共認関係)でなければ良好なパートナー関係は築けないはずです。

私たちは、金貸しの洗脳に気付き、金貸し支配を脱した新たな国際関係を追求して行く必要があります。

List    投稿者 yukitake | 2015-04-14 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

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