2021-01-28

【金による新基軸通貨】金価格高騰もまだまだ破格に安い?(吉田繁治氏)4

【金による新基軸通貨】金価格高騰もまだまだ破格に安い?(吉田繁治氏)3の続き。
「金価格高騰もまだまだ破格に安い?「金レシオ」でわかる今後の伸び代とリスク=吉田繁治」
から転載。

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【2020年〜2024年までの金価格の予想】

2020年以降の金価格を予想するうえで大切なことは、グラフに見るように、リーマン危機での銀行救済のために増刷されたマネタリーベース(FRB当座預金:4兆ドル)に対して、「金レシオは逆に6分1に下がっている」ことです。

出典:Gold to Monetary Base Ratio | MacroTrends

出典:Gold to Monetary Base Ratio | MacroTrends

金レシオ下落の主因は、米国に特権をもたらしているドル基軸通貨体制を守りたいFRBの裏からの主導で、投資銀行とヘッジファンドが金証券の金ETF(上場投信)を、1,206トンも売り越したことでした(2013年、2014年、2015年)。

市場への供給が1,206トン増えて、価格が18%下がったのです。

イメージでいえば、6分の1の体積に圧縮されたバネや空気のように「リバウンドする金価格上昇のエネルギーを、極限に近くまでためている状態」が現在でしょう。

FRBが主導した、投資銀行とファンドが実行した金ETFの1,206トンの売り越しが終わった2015年からは、金価格は上がり始めました。

20年6月の金1オンス1,730ドルは、高いように見えます(円では1グラム6,527円)。

しかしそれは、過去の1グラム1,000円台(2000年)や2,000円台(2005年)の記憶との比較です。未来は見えない。人間は、過去の記憶で評価するしかないからです。

数年後の未来からは、コロナショックでリーマン危機以上に増刷されることが決定しているドルに対し、2020年の6月の金価格(1グラム6,527円)は「破格に安い水準」と認識しなければならないでしょう。

FRBによるドルの増刷量(FRBの当座預金 + ドル紙幣)と比べれば、どれくらい金が安いかが、金レシオの「金価格 ÷(FRBの当座預金 + ドル紙幣)」でわかります。

現実にはどこにもない金の未来価格の、可能性を見るため類書で初めて先のグラフを掲載したのです。

1980年の金レシオ4.5に対して、金価格は1グラム6,500円台でも、2020年の金レシオ0.5は、9分の1と極端に安いということです。

【市場の特性は50%:50%】

金や株の相場商品の価格は、安いと思って売るひとの金額が50%、高いと思って買う投資家の金額が50%という、市場の売買の均衡点で作られたものです。

したがって、株でも金でも国債でも、ある時点では常に、「上がると考える投資家が50%、下がると思う投資家が50%」です。

これが55%:45%になると価格が上がり、逆に45%:55%になると下がります。

つまり、市場には「いつも反対の見方が約50%はある」ということです。いや、なければならない。反対の見方がないと売買ができず、気配値だけになるからです。

金価格についても、自分が得た情報から「上がらない」と考えている投資家が50%でしょう。

List    投稿者 tasog | 2021-01-28 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

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