2015-04-07

道徳と民族を破壊する4人の洗脳者① アイン・ランド

<アイン・ランド>

<アイン・ランド>

金貸しの思想がいかに狂っているか、引き続き「世界を操る支配者の正体」(馬渕睦夫著、講談社)より紹介します。著者は道徳と民族を破壊する4人の洗脳者を挙げていますが、1人目として、利己主義を正当化する経済思想家であるアイン・ランドを紹介します。

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●新自由主義は利他主義を排撃する

>アイン・ランド(ロシア生まれのユダヤ系アメリカ人、1905年~1982年)の思想のポイントは、資本主義を「完全で、純粋で、支配されない、規制を受けない自由放任資本主義」と定義し、国家と経済が分離している体制を資本主義の特徴ととらえていることです。
>きわめつきは、自由放任資本主義を提唱する人々は、唯一の権利である個人の権利を提唱していることになると断言しています。つまり、利己主義(エゴイズム)こそ人間の最大の権利であるというのです。

>このような思想は、彼女の頭の中で設計しただけの独りよがりの思想です。利己主義は必ず他人の利己主義と衝突することになるからです。
現実の世界は、利己主義と利他主義のバランスで成り立っているのであり、どちらか一方に極端に偏ることは、必ず軋轢を生む結果となります。これは常識の問題で、難しい哲学思想の問題ではありません。紀元前の昔から、中道の生き方の重要性を釈迦牟尼仏が指摘している通りです。

 

●正邪が逆転した世界

>ランドの利己主義至上主義は特定の能力に優れた強者の論理だということです。
>彼女によれば、こういった類の人々は、「野蛮な武力や詐欺のような手段を使って、生産する人間から生産物をかすめ取ったり強奪したり、生産する人間を奴隷にしたりすることによって生き延びようとする」略奪者のことです。
このような略奪者は、自らの力では生き延びることができない寄生虫であって、道徳的に正しい有能な人間を破壊することによって生き延びるのだというのです。これはまさしく正邪の逆転した世界です。
<「世界を操る支配者の正体」(馬渕睦夫著、講談社)より引用>

 

●金貸しの狂った思想に代わる新理論が必要

日本人の感覚からすると、よくもまあ、これだけ狂った思想を主張できるな?という感じですが、グリーンスパン元FRB議長が、彼女を師と仰いでいたというから驚きです。グリーンスパン元FRB議長は、リーマンショックの原因を作ったと言われており、言うまでもなく、金貸しの手先です。

著者も指摘していますが、利己主義は必ず他人の利己主義と衝突し、他人を抑圧します。そればかりか、利己主義が蔓延して行けば、利他主義(他人や集団の共認を尊重する考え方)が破壊され、社会は道徳的に退廃し、秩序が崩壊して行くことになります。

このような狂った思想が、精神破壊、環境破壊、格差拡大等の社会秩序崩壊の危機を招いていることは明らかです。金貸し=寄生虫が宣伝する思想は、社会を破壊する危険思想であると言わざるを得ません。正邪の逆転した狂った思想を、人としての当たり前の思想に回帰させて行く必要があります。今こそ、新理論が求められる所以です。

List    投稿者 yukitake | 2015-04-07 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

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