2022-03-31

ルーブルの復活とロシアの反撃

ルーブルの相場が急速に元通りになっています。
この原因とこれからどうなるかを考えていくと、重要なポイントとして、金兌換制とガスの支払い制限がある。

https://halturnerradioshow.com/index.php/en/news-page/world/it-s-official-russia-central-bank-announced-ruble-bond-to-gold-5000-rubles-per-gram

ロシア中央銀行は、2022年3月28日付で、ロシア・ルーブルを金兌換制に移行することを正式に発表した。

レートは金塊1グラムにつき5,000ルーブルです。

ルーブルは1グラム5000ルーブルで、1トロイオンス32グラム、つまり1オンスの金が16万ルーブルとする。

これを米ドルに換算すると、ドルでは1オンス1928ドルの金が、ルーブルでは1600ドルということになります。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、政府、中央銀行、ガスプロムバンクに対し、3月31日からロシア天然ガスに対するすべての支払いを「非友好的な国」からルーブルに切り替えるために必要な措置を講じる権限を与えた。

4月1日から天然ガスの販売代金を、これまでのドルやユーロでなくロシアのルーブルで払う必要が出てきた。

 

この二つの手が意味することは何か。

にほんブログ村 経済ブログへ

ガスと石油を必要とするヨーロッパ諸国は、そのためにルーブルを買う必要がある。そのために、金を使ってプーチンからルーブルを買うか、石油とガスの代金を金自体で支払わなければならなくなった。

1オンス=16万ルーブル=1928ドルなのでルーブルとドルの為替レートは80:1である。現物で考えると、為替市場で大きな価格破壊が起こるだろう。

ドル紙幣や国債を所有している国はそれを捨て、より安定した金やルーブルに移行するだろう。

これはルーブルにインフレ抑制効果をもたらし、時間の経過とともにルーブルの価値を高める。

その結果、外国がドル基軸通貨を捨てる=余ったドルが自国に大量に還流する。

そのためひどいハイパーインフレが引き起こされることになる。

結果としてドル基軸通貨は崩壊すると推測できる。

非常にスマートな一手です。デティールはさておき、この流れを予測した警鐘は多々あった。その中で、愚策を打ち続けるバイデンは何を考えているのか。

ここまで予測した一手があるのか、予測できなかったのか・・・

プーチンの今後の狙いは何だろうか
非友好国から金が集まってくる構造になる。そこにロシア、中国の単一通貨の戦略も重ね合う

と貿易取引でのさらなるドル離れ、新たな基軸通貨の登場となるか。

List    投稿者 okuno-s | 2022-03-31 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨1 Comment » 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kanekashi.com/blog/2022/03/9585.html/trackback


コメント1件

 山田 | 2022.04.01 10:14

要するに円なんか買ってる場合じゃないってことですね!

Comment



Comment