2020-07-10

プーチン大統領が憲法改正で、2036年まで続投可能にしたのは何故?

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ロシアで憲法改正の国民投票が71日に行われ、プーチン大統領の任期が最大2036年まで延長可能となりました。今年の1月には今の任期2024年で大統領を引退する可能性をほのめかしていたプーチン大統領でしたが、何があったのでしょうか。

まず、憲法改正の内容ですが、改正前の大統領任期は「連続2期」となっていました。一度、大統領をお休みする時期を挟めば、連続ではないので何度でも大統領になれました。それを憲法改正で「連続」と言う言葉を外し「2期」を任期の上限としました。これで、プーチン大統領は退任することになるはずでした。今年の1月にはプーチン大統領もそのような発言をしていました。

ところが、今回の憲法改正に合わせて、大統領の任期に関してもう一つの改正が行われました。これまでの任期は適用外として、憲法改正後から新たに任期を数えなおすことにしたのです。つまり、憲法改正に伴いこれまでの任期はゼロ、無かったことにするということです。

これで、プーチン大統領は2024年の任期切れから212年、2036年まで大統領の座に就くことが可能になりました。プーチン大統領は83歳となります。

この大きな転換ですが、直接のきっかけは、世界初の宇宙飛行士で国民的英雄ワレンチナ・テレシコワ議員が、310日の議会で「(プーチン氏の続投こそが)我が社会の安定の要だ」と発言したことです。

3月にロシアで何があったか振り返ってみると、36日にOPECとロシアなど非加盟産油国からなる「OPECプラス」の会合で、協調減産の協議が決裂し原油価格が暴落しました。コロナウイルスはまだ猛威を振るっておらず、ロシアでは上手く抑え込まれている段階でした。

マスコミの中には、今回の憲法改正を、プーチン大統領が原油価格暴落とコロナウイルスの混乱を逆手にとって、権力維持を図ったと分析している例もありますが、この時点ではコロナウイルスの感染は顕在化していませんでした。混乱が大きくなる前に、すでに手を打っていたのです。

プーチン大統領はコロナウイルスで今後世界が大混乱に陥ることを事前に把握し、権力を移譲できる状態ではないと判断したと思われます。だとすると2024年の任期で混乱が収まるレベルではなく、その先まで続く大混乱が今後世界で発生すると覚悟しておいたほうがよさそうです。

 

■プーチン大統領、5選出馬「排除せず」2020621

ロシアのプーチン大統領は21日放映の国営テレビのインタビューで、2024年に予定する次期大統領選に出馬する可能性について「排除しない」と述べた。同氏の5選出馬を可能にする憲法改正法案の是非を問う全国投票が71日に実施されるのを前に、初めて出馬の可能性に言及した。

改憲法案は大統領の任期を現行の「連続2期」から「2期」に制限する一方で、これまでの任期は「適用外」とした。現在、通算4期目のプーチン氏の続投が最長で36年まで可能になる。同法案は全国投票で賛成票が過半数に達すれば成立する。

■プーチン大統領 2036年まで続投可能に 全国投票で憲法改正へ 202072

ロシアで1日に行われた憲法改正の是非を問う全国投票について、中央選挙管理委員会は2日、開票が終了し、賛成が77.9%となり、反対の21.2%を大きく上回ったと発表しました。これによって憲法は改正されることになり、プーチン大統領は今の任期が切れる2024年以降も立候補することに道が開かれ、最長で212年、2036年まで続投することが可能となります。

一方、野党勢力の有力な指導者ナワリヌイ氏は「ロシアは偽の投票結果の記録を打ち立てた。発表された結果なんて世論とはかけ離れたものだ」とツイッターに投稿するなど、反発を強めています。

プーチン大統領は「続投」という新たな選択肢を得て、最大限、権力を維持し続け、今後もロシアの国家運営の在り方をみずから決めていくものとみられ、実際に次の大統領選挙に立候補するかなど、今後の出方が焦点となります。

■ロシアを再建できるのは“俺しかいない”~プーチン“終身“大統領202073

トランプさんのような変な人がアメリカにいるから、今のロシアとアメリカの関係がよく見えませんが、目を細めて歴史を振り返って考えてみたらこうです。かつてソ連がありました。プーチンさんはKGBとして育ちました。しかし、その体制が崩れ、ロシアは自由主義の民主主義国家になるつもりでいたのですけれども、実際に起きたことは母なるロシアがNATO諸国、アメリカやヨーロッパに経済的に搾取されて、富を持って行かれた。「話が違うではないか」ということになった。

彼はめちゃくちゃにされたロシアを何とか再建したい。少なくとも、昔は超大国と言われたロシアです。この地位だけは維持したいと思ったわけです。ロシアは実際には、兵器はつくれるけれど、ものはつくれない国です。そして、エネルギー、天然資源はある程度ありますが、それを除いたら途上国に近い。その衰退するロシアを何とかさせたいという強い気持ちが、プーチンさんの原動力なのだと思います。

そもそも、石油とガスの値段がこんなに下がってしまったら大変です。しかも経済制裁があります。あれだけの広い国土、そして人口もそれほど多くなく、内需で回すわけにも行かない。しかも中国との間に、あれだけ長い国境があります。そういう問題を超えた、ロシアの将来に対する恐怖心がプーチンさんの権力欲の原動力なのだろうと思います。

83歳まで大統領を続投?対抗馬はブロガー? 若者には不人気も、ロシア国民のプーチン支持が根強い理由202073

本来であれば4年後に任期満了を迎えるはずだったプーチン大統領が、改正案の成立により83歳となる2036年まで続投することが可能となり、事実上の終身大統領になるとも言われている。90年代に超大国から三流国家になってしまったロシアの権威を取り戻してくれたこと、そしてロシア語ではGDPのことをVVPВВП)というが、プーチンのフルネームもVVP(ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ・プーチン)だ。国民はプーチンについていけば生活が良くなるということで、“GDPとも言われた。

そんなトップについて若い世代はどう見ているのだろうか。日本で働きながらYouTuberとしても活躍するマリアさんは「他の国と比べて自由ではないと感じている人が多いし、もっといい生活を送りたいと思っている。その原因はプーチンだということで嫌いになる人は多い」と話す。

プーチン大統領の支持率は20156月には89%だったが、今年5月には過去最低の59%を記録している。「これは比較的政府に批判的な民間の世論調査機関による調査結果だが、支持率は下がったとはいえ、それでも支持が6割もいる。逆説的だが、強権的なリーダーであるがゆえに、国民から支持を得ていなければ強権はふるえない

なぜプーチン大統領の続投を可能とする改正案が浮上したのだろうか。プーチン大統領自身は1月には2024年に退任の意向を示していたが、6月になると「憲法で認められるならば排除しない」と発言している。3月に起きた変化の背景にあるのが、ワレンチナ・テレシコワ議員の「(プーチン氏の続投こそが)我が社会の安定の要だ」「(任期の改正案を)撤廃できないなら現在の大統領だけは再選可能に」との発言だ。

前出のマリアさんは「プーチン大統領が2024年に引退したとして、誰が後任になるのか。全く想像できない。大統領になりたがっているのは(反プーチンの)ブロガーか、社会主義のプロパガンダをしている人ばかり」とも話している。

■プーチン氏以外選択肢なし 国民も大統領もジレンマ ロシア改憲投票202074

ロシアで1日に実施されたプーチン大統領(67)の長期続投に道を開く憲法改正の全国投票は賛成多数で承認され、既に20年間君臨するプーチン氏は2036年まで大統領の座にとどまることが可能になった。

実際に今年1月にプーチン氏が提案した改憲案では、大統領の任期は「2期」までと明記され、この時点では通算4期目のプーチン氏の再出馬の可能性は消えていた。風向きが変わったのはロシア経済を左右する原油価格の下落など国際情勢の変化だ。独立系メディアによると、こうした厳しい国際情勢を受け、政権内で力を持つ旧ソ連国家保安委員会(KGB)など治安機関出身者らの勢力「シロビキ」がプーチン氏に対し「外的脅威が拡大する中、体制移行は危険で、続投の可能性を残して保険を掛けるべきだ」と進言した。

プーチン氏の続投を「望む」と答えた人は46%で、「望まない」の40%を上回った。ロシア国民は現状に不満があるものの、プーチン氏が君臨する以外に有効な政治システムを見いだせていない。ロシアは14年、ウクライナ南部クリミア半島を併合し、欧米と対立。欧米の対ロ制裁によって経済が停滞する中で、新型コロナウイルスが追い打ちをかけた。それでも1990年代のソ連崩壊後の混乱の記憶が残っていることもあり、多くの国民が変化に消極的なようだ。

■プーチン終身大統領に道を開いたロシア「全国投票」は不正まみれ202076

ロシアで1日に行われた憲法改正の是非を問う全国投票では、8割近くが改正案に賛成の票を投じた。だがロシア国内の専門家からは不正選挙を疑う声が挙がっている。

ロシア中央選管によれば、賛成票は全体の77.92%で反対(21.27%)を大きく上回った。タス通信が伝えたところでは、投票率は67.97%だったという。シュピルキンは8800万票について調査を行い、その結果をフェイスブックで公開した。フォーブズ・ロシアの取材に対し彼は、最大で2200万票が不正に賛成に投じられた可能性を指摘している。

野党政治家のアレクセイ・ナワリヌイはユーチューブに投稿した動画の中で、全国投票は「完全な嘘ででっちあげであり、われわれは認めない」と述べるとともに「今こそ団結して力を尽くし、9月には(与党)統一ロシアを打倒しなければならない」と語った。

ロシアには州や共和国などの連邦構成体が85あるが、ロイターによれば反対が賛成を上回ったのはモスクワから北東に1600キロ離れたネネツ自治管区ただ1つ。反対票は37490票で全体の55%を占めたという。

List    投稿者 dairinin | 2020-07-10 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

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