2017-01-20

反グローバリズムの潮流(オランダの自由党)

欧州への難民流入は「イスラムの侵攻」=オランダ極右政党党首

今年のEUの動向を占う上で、フランスの大統領選挙に次いで、大きな影響があると思われるのがオランダの国会議員選挙で、今年の3月に予定されています。オランダでも極右勢力である自由党が力を伸ばしており、その党首がヘルト・ウィルダース(53歳)です。

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ヘルト・ウィルダース率いる自由党の特徴は、その極端な反イスラム主義にあり、そちらに目を奪われがちです。過激な差別発言で、暴漢に襲われたり、イギリスから入国禁止にされたり、オランダの検察当局から起訴されたりもしています。

オランダも、テロの影響で治安の維持を求めて反イスラムの動きが出ているのも確かですが、それよりも大きな問題になっているのが、経済の悪化です。

オランダと言えば、ヨーロッパの中ではドイツと同じ経済圏で勝ち組に入っていると思っていたのですが、とんでもない間違いでした。オランダは、ユーロ圏で最大の債務を背負い、経済の停滞にあえいでいたのです。家計の可処分所得の250%以上の負債というのは、アイルランドよりも多く、ギリシャの水準の2.5倍でした。失業率も上昇し、過去20年間で最悪厳しい緊縮措置を発動したばかりであるにもかかわらず、オランダ政府は財政赤字目標を達成できませんでした。

これまで、EUで経済が悪化した国は、労働意欲が低いなど、その国に問題があると言われてきましたが、EUの中の優等生であるオランダが、このような状態になっているのです。もはや、EUの存在意義が揺らぐのは当然であり、この現実を前にしてもEUは正しいと言い続ける方がおかしいのではないでしょうか。

 

■オランダの極右自由党が議席倍増、第1党か 来春下院選で世論調査

来年3月のオランダ下院選挙(定数150、比例代表制)に向けた民間機関の世論調査で極右の自由党が前回選挙の2倍以上の33議席を獲得し、第1党に躍進する勢いを示した。自由党のウィルダース党首はイスラム系移民の排斥や欧州連合(EU)離脱を訴え、人気を拡大させている。

 

■次なる標的はオランダ~寛容なリベラル国家を襲うポピュリズム~

3月15日のオランダ下院選挙では、反イスラムを掲げ、難民の受け入れに反対する右派ポピュリズム政党・自由党が第1党となる可能性が高い。主要政党は自由党との連立・連携に否定的で、自由党抜きの連立政権発足を目指すだろう。しかし連立協議の難航は避けられず、自由党抜きの連立協議が暗礁に乗り上げれば、自由党が参加する右派の連立政権が誕生する可能性も排除できない。

 

■オランダでもEU離脱かけ国民投票を、請願に5万6000人超が署名

英国民投票が欧州連合(EU)からの離脱とい結果に終わったことを受け、オランダでもEU離脱を問う国民投票の実施を求める請願運動が起き、既に5万6000人以上が署名している。オランダ議会では、自由党のヘルト・ウィルダース党首が「オランダのEU加盟の是非を問う国民投票の早急な実施」を政府に求める動議を提出したが、賛成14、反対124で否決された。

 

■ユーロ圏を崩壊させ得るオランダの債務危機

ユーロ圏で最も大きな債務を背負っている国はどこか。実は節度と責任感のあるオランダだ。オランダは世界でも最も重い債務を抱えた国になってしまった。景気後退に陥り、そこから脱却する兆しはほとんど見えていない。

これまでオランダは欧州でも最も裕福で安定した国であり続けてきたし、最も親EU的な立場をとってきた。ユーロの順調な導入で出現するはずだった単一経済圏から得るものは多いと考えられていた。ところが、オランダがたどり始めたのは悲しくなるほどおなじみの筋書きだった。

主にドイツ経済に有益なように設定された低金利と潤沢な低利融資資金が、不動産ブームと債務の急増につながった。オランダの住宅価格は、ユーロの導入から市場がピークに達するまでに2倍になり、世界で最も加熱した不動産市場の1つとなった。その市場が今、大暴落している。

その結果、オランダ国民は債務でおぼれかけている。家計の可処分所得の250%以上の負債というのは、アイルランドよりも多く、ギリシャの水準の2.5倍となっている。失業率も上昇しており、過去20年間で最悪となっている。厳しい緊縮措置を発動したばかりであるにもかかわらず、オランダ政府は財政赤字目標を達成できなかった

List    投稿者 dairinin | 2017-01-20 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

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