2019-08-01

トランプ大統領のロシア疑惑(モラー元特別検察官の議会証言で、マスコミはまた偏向報道)

 

1200x-17月25日にモラー元特別検察官の議会証言が行われ、マスコミはこぞって次のように報道しました。

モラー元特別検察官の証言「トランプ大統領の潔白は証明されていない、提訴しなかったのは司法省が現役大統領を起訴しない方針だからだ、大統領退任後に訴追される可能性がある」

これだけを聞くと、モラー氏は暗にトランプ大統領の有罪を示唆したように聞こえます。実態はどうだったのでしょうか。

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マスコミ報道の大半はモラー氏が暗に有罪を示唆したかのように報道していますが、中には民主党はその目的をほとんど果たすことができなかった、と報道しているものもあります。一体どっちが正しいのでしょうか。

最初に示されたストーリー、「トランプ大統領の潔白は証明されていない、提訴しなかったのは司法省が現役大統領を起訴しない方針だからだ、大統領退任後に訴追される可能性がある」これを聞くと、トランプ大統領は真っ黒だと思いますが、実はこれ、別の人がした質問の回答をマスコミが都合よくつなぎ合わせた物なのです。

実体は、7時間半にも及んだ聴聞の中で、ムラー氏は民主党が期待したトランプ大統領をめぐる新しい疑惑は何も口にしなかったのだそうです。マスコミは7時間半の中で、たった3つしかない何とか使える証言だけを取り出してつなぎ合わせて報道しているのです。

さらに言えば、提訴しなかったのは司法省が現役大統領を起訴しない方針だからだ、という証言に至っては、聴聞の中で取り消され、次のように述べています。「一点、午前中の私の発言を訂正させてください。『OLCの意見で現職大統領を訴追しなかったのか』というリュウ議員の質問は正しくはありません。我々の報告書で述べたように、また私が冒頭の意見表明で申し上げたように、我々は大統領が犯罪を犯したかどうか結論に達しなかったのです」

「提訴しなかったのは司法省が現役大統領を起訴しない方針だからだ」と言う証言は取り消され、「提訴しなかったのは大統領が犯罪を犯したかどうか結論に達しなかったからです」に変わっているのです。

ですから、モラー元特別検察官の証言を正しく要約すると次のようになります。「トランプ大統領が犯罪を犯した明確な証拠は無い、したがって提訴しなかった、(もし証拠が見つかれば)大統領退任後に訴追される可能性はある。」しかし、モラー元特別検察官が2年間にわたって捜査して見つからなかった証拠が、今後見つかる可能性はあるのでしょうか。

 

■元米特別検察官、大統領退任後の訴追に言及=潔白否定も違法性踏み込まず2019年7月25日

トランプ米政権のロシア疑惑をめぐるモラー元特別検察官の初の議会証言が24日、行われた。トランプ大統領の司法妨害の疑いに関し、モラー氏は「潔白」が証明されておらず、退任後に訴追される可能性もあるとの認識を表明した。

下院司法委員会のナドラー委員長(民主党)が「大統領を退任した後に訴追され得るか」と尋ねたのに対し、モラー氏は「その通りだ」と答えた。現職大統領を起訴しない司法省の方針が、退任後は適用されないとの見解を示した発言だ。

一方、モラー氏は、トランプ氏が罪を犯したかどうかの判断には踏み込まなかった。民主党議員が、同氏を起訴しなかったのは「司法省の方針が理由か」と尋ねたのに対し、「そうだ」と肯定したものの、後になって「罪を犯したかどうかの判断は下していない」と答弁を修正した。

■モラー元特別検察官、大統領の潔白否定も捜査妨害は明言せず 議会証言2019年7月25日

モラー氏は席上、司法省の方針により現職大統領を訴追することはなかったものの、理論上、トランプ氏は退任後に起訴される可能性があると発言。その一方、民主党が最大の目標としていた、トランプ大統領弾劾の根拠となるような違法な司法妨害行為があったとの明確な証言はしなかった。証言では、捜査妨害についてこの報告書より踏み込んだ発言をしようとせず、下院司法委員会に対し「大統領は、自身が行ったとされている行為について潔白を証明されてはいない」と述べるにとどまった。

■米民主党のトランプ氏追及に弾みつかず-元特別検察官の議会証言2019年7月25日

2016年米大統領選へのロシアの介入疑惑を捜査したモラー元特別検察官による24日の議会証言で、民主党はその目的をほとんど果たすことができなかった。モラー氏はテレビで生中継された議会証言で、報告書の中から悪事を証明する部分を読み上げるよう求められたが、これを拒否。トランプ大統領による司法妨害の可能性について新たな詳細を期待した議員もいたが、モラー氏は一切示さなかった。

ただ、民主党議員もモラー氏への質問で幾つか得点を稼いだ。司法委員会の公聴会で、デミングス議員(フロリダ州)が「トランプ陣営担当者と政権当局者によるうそが特別検察官の捜査を妨げた」かどうか尋ねると、モラー氏は「おおむね同意する」と答弁。下院司法委のナドラー委員長がトランプ大統領の主張通り「あなたは大統領の潔白を実際に証明したのか」と質問すると、モラー氏は「ノー」と答えた。

■トランプ大統領弾劾の判断急がず ロシア疑惑で米民主党幹部2019年7月29日

米民主党のナドラー下院司法委員長は28日、ロシア疑惑を巡りトランプ大統領の弾劾手続きを求めるかどうか、判断を急がない考えを示した。ナドラー氏は、疑惑捜査を指揮したモラー元特別検察官による24日の初の議会証言により、トランプ氏が司法妨害などの違法行為に関与したことが明白になったと指摘。弾劾手続きについては「国民に示すのに十分な証拠を集められるかどうかだ」と強調した。

■米情報機関トップ交代へ 後任は“トランプ氏寄り” 2019年7月29日

トランプ大統領は28日に自身のツイッターで、アメリカ政府の情報機関を統括しているコーツ氏を交代させ、後任に共和党のラトクリフ下院議員を指名すると発表しました。これまでトランプ大統領と軍や情報機関の間では意見の食い違いが度々、起きていて、情報機関を代表するコーツ氏はその都度、矢面に立ってきました。

後任に指名されたラトクリフ議員はロシア疑惑に関してトランプ大統領を擁護する発言をするなど、「トランプ寄り」とみられています。

■報道は“正確に”。民主党側の挑発に乗らないムラー元特別検察官の聴聞は「破滅的」?2019年7月29日

聴聞は7時間半にも及んだが、ムラー氏は民主党が期待したトランプ大統領をめぐる新しい疑惑は何も口にしなかった。それでも民主党側はムラー氏の言質をとるべく捜査結果の確認を求める質問を繰り返したが、ムラー氏は「それは報告書をご参照ください」と挑発に乗らなかった。

ただ一回、午前中の質疑でテッド・リュウ議員(民主党・カリフォルニア)がムラー氏を失言させるのに成功しかけた場面があった。「貴方が大統領を訴追しなかったのは、現職の大統領は訴追できないという司法省法律顧問局(OLC)の意見に従ったからですね?」

「その通りです」これで、トランプ大統領は訴追に相当する疑惑があるのに司法省の意見でできなかったということになり、米国のマスコミは「大統領退任後には訴追も」と鬼の首を取ったかのように報じ、日本のマスコミも25日の夕刊やテレビニュースで同様に報じた。

ところが、昼休みを挟んで午後の聴聞の冒頭でムラー氏は発言を求めてこう言ったのだ。「一点、午前中の私の発言を訂正させてください。『OLCの意見で現職大統領を訴追しなかったのか』というリュウ議員の質問は正しくはありません。我々の報告書で述べたように、また私が冒頭の意見表明で申し上げたように、我々は大統領が犯罪を犯したかどうか結論に達しなかったのです」これで民主党側の思惑は水泡に帰した形になり、冒頭のような反トランプ派のマスコミの失望を買うことになったのだ。

■過半数が「トランプ氏は差別主義者」=大統領弾劾は反対多数-米世論調査2019年7月31日

24日にモラー元特別検察官が議会証言したロシア疑惑をめぐっては、52%が「トランプ氏は捜査妨害を試みた」と回答し、「そう思わない」の40%を上回った。一方、議会が大統領解任につながる弾劾手続きに入るべきかどうかでは、60%が「入るべきでない」と答えた。

List    投稿者 dairinin | 2019-08-01 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

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