豪州と中国の激しい貿易対立。中国に侵略されてしまうとの危機感。
オーストラリアと中国は、アメリカ vs. 中国の対立以上の激しい貿易対立だ。
コロナ騒動とアメリカ大統領ニュースに、報道が占領されており、各国の動きが見えにくい状況です。中国とオーストラリアの貿易が数年前から最悪の対立状況です。
オーストラリアvs.中国の貿易対立は、今後の日本における中国との付き合い方を考える上で非常に重要です。
◆これまでの【オーストラリアvs.中国の貿易対立】のダイジェストをまとめてみます。
■オーストラリア政府が
①2018年:5Gネットワークからファーウェイ排除を決めた。
②2020年4月:モリソンが新型コロナウイルスのパンデミックの発生源の、独立した調査を中国に求めた。>中国側はこの要求を即座に拒否
●中国はその数週間後、反応。
イ)オーストラリア産大麦の輸入に80%の関税をかける。
ロ)オーストラリア産牛肉の輸入に新たな制限をかけた。
それ以来、紛争に巻き込まれた品目のリストは急速に増加させた。
ハ)オーストラリア産ワインに反ダンピング(不当廉売)措置を発動し、107%以上の保証金を徴収
さらに
二)2020年11月:中国がオーストラリア産石炭の荷揚げを差し止めた。
中国はオーストラリアの最大の貿易相手国であり、2019年の取引額は約1850億米ドルに。この数字は2018年から17.3%上昇し、オーストラリアの輸出の27.4%を占めていた。
■豪州は
③2020年8月:豪州、中国蒙牛乳業 によるキリンホールディングの豪飲料事業の買収却下。
④2021年1月:豪州、中国建設企業による豪同業のプロビルド社買収を阻止。
豪州は中国企業による買収に危機感を持って対応している。
豪州は、中国は経済関係による共生を図るのではなく、侵略を目的としていると感じているようだ。
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豪、中国による建設業者買収を阻止 安全保障上の懸念で=豪紙
2021年01月12日
epochtimes より epochtimes より
写真は、シドニー市内のビル建設現場。
オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー(AFR)紙の報道によると、豪政府は、中国建設企業による豪同業のプロビルド社買収を阻止した。
[シドニー 12日 ロイター] – オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー(AFR)紙の報道によると、豪政府は、中国建設企業による豪同業のプロビルド社買収を阻止した。国家安全保障上の懸念が理由という。プロビルドは複数の重要建築プロジェクトに参加している。
プロビルドの大株主である南アフリカのウィルソン・ベイリー・ホームズ・オブコン(WBHO)が11日、ヨハネスブルク証券取引所に提出した書類によると、豪規制当局が「国家安全保障上の懸念」を理由に反対する意向を示したことを受け、「大手国際建設企業」が買収提案を撤回した。
AFR紙は12日、中国建築が、WBHOが88%保有するプロビルド株を3億豪ドル(2億3100万ドル)で取得する計画だったと報じた。
WBHOは買収者名を明らかにしていない。プロビルドの広報担当者はコメントを控えた。中国建築からのコメントは得られていない。
フライデンバーグ財務相もコメントを拒否。メールで「特定のケースに適用される、あるいは適用され得る、外国投資審査手法の詳細についてはコメントしない」と述べた。
同相が中国企業による豪企業買収を阻止したのは、昨年、中国蒙牛乳業 によるキリンホールディングの豪飲料事業の買収却下に続き2例目とみられる。
(以上転用)~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
by猪飼野
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