2016-12-16

反グローバリズムの世界潮流はポピュリズムなのか

populismこの画像はこちらからお借りしました。

 

前回はロシアのプーチン大統領がEUの切り崩し戦略として、ヨーロッパの極右派を支援しており、トランプ大統領の当選も、その流れであることを紹介しました。

 

ヨーロッパでも、イギリスのEU離脱を皮切りに、イタリア、フランス、ドイツと言ったEUを構成する中核国でも反EUの動きは加速しています。マスコミはこれをポピュリズム=大衆迎合政策と評して、あたかも間違った行動であるかのように報道しています。

 

このマスコミの姿勢には非常に大きな違和感を感じざるを得ません。まず、大衆には世界の将来を理性的に考える能力がないと断定するマスコミの傲慢を強く感じます。

 

さらに、このような行動が発生している根本には、グローバリズムの推進による、経済格差の拡大をはじめ、グローバリズムを推進する中で多くの大衆が世の中が悪くなる一方であると感じているという事実があります。

 

つまり、マスコミはグローバリズムの誤りを認めて社会を改善しようとせずに、グローバリズムを堅持するために、大衆はおろかで間違っていると報道しているのです。

 

グローバリズムの正体とは、世界をまたにかけた弱肉強食の戦いであり、資本主義の世の中では、力の強いもの=多くの資本を動かすことができる金貸しが有利になることが、最初から明らかな戦いなのです。

 

反グローバリズムが社会的に高まってきているのは、このような社会矛盾がどんどんひどくなってきているからであり、本来、そこを問題にするべきです。それを、おかしな極右政権が馬鹿な大衆に迎合してとんでもないことを言っている、と言うように報道するマスコミは、金貸しの手先であると断定されても止むを得ないのではないでしょうか。

 

 

反EUのポピュリズムが理性に勝った日

英国はEU脱退によって、単一市場の利点(関税廃止、人と物の自由な移動、自由な資本取引)を失う。英国では輸入品の価格が上昇する。対EU貿易での価格競争力も弱くなる。

 

なぜ英国の有権者はEU離脱の道を選んだのかと不思議に思われるだろう。この背景には、難民危機を追い風として、英国だけでなく欧州全体で右派ポピュリストに対する支持が高まっている事実がある。英国ではポーランドなど東欧諸国からの移民が急増し、ロンドン以外の地方都市を中心として、移民制限を求める声が強まった。

 

「トランプとプーチンとポピュリストの枢軸」が来年、EUを殺す

欧州各国で右派や左派のポピュリスト政党が台頭したのは、財政危機と難民危機をきっかけだった。その躍進を支えたのは大衆の不満だ。リベラルなエリート層がグローバル化によって利益を享受する反面、自分たちは異質の文化の脅威にさらされ、置き去りにされていると感じていた。

 

トランプのアメリカと、プーチンのロシア、ヨーロッパのポピュリスト政党で構成される新たな枢軸は、リベラルなヨーロッパにとって毒のような組み合わせだ。リベラルな秩序を守るために立ち上がるなら、今しかない。

 

ポピュリズムの台頭、欧州統合を弱体化=ECB総裁

ドラギ総裁は、欧州連合(EU)市民の現在の主な懸念要因として「移民、テロ対策、防衛、国境警備」を挙げ、これらはすべて複数の国による共同の対応が必要な問題だと指摘。「欧州の統合が適切な対応策となるが、これがポピュリストの運動などによって弱体化してきている」と述べた。

 

グローバル化の反動?格差拡大への不満?今世界にひろがるポピュリズム。

英米の政治家はしばしばポピュリズムを政敵を小馬鹿にする言葉として使い、この様な使い方ではポピュリズムを単に民衆の為の立場の考えではなく人気取りの為の迎合的考えと見ている。

 

民主制は人民主権を前提とするが、間接民主制を含めた既存の制度や支配層が、十分に機能していない場合や、直面する危機に対応できない場合、腐敗や不正などで信用できないと大衆が考えた場合には、ポピュリズムへの直接支持が拡大しうる。

 

ポピュリズム、欧州を覆うか=仏独選挙に影響も-伊国民投票否決、分断の民意揺れる

イタリアで4日、憲法改正の是非を問う国民投票が否決され、欧州連合(EU)に懐疑的な立場を取る野党は勢いを増している。政権を選択する選挙を来年に控えるフランスやドイツでも、既存政治と対決する勢力が台頭。英国のEU離脱決定や米大統領選でのトランプ氏勝利で勢いを増すポピュリズムの波が、このまま欧州を覆うのか。各国で警戒が広がる。

 

オーストリア大統領選、極右候補が敗退 環境派勝利

大統領選に向けて世論調査では、接戦過ぎて結果は予想できないというのが大方の見方だった。出口調査を含む開票予想では、ファン・デア・ベレン氏の得票率は53%、極右派のホーファー氏が46%の見通し。

 

大衆主義の台頭によるEU否定の波を懸念していたEU首脳は、選挙結果を歓迎。ドナルド・トゥスクEU大統領は「心から祝福する」とコメントし、独メルケル内閣のジグマール・ガブリエル副首相は、選挙結果は「右翼大衆主義に理性が勝った、明らかな勝利だ」と称えた。

List    投稿者 dairinin | 2016-12-16 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

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