2018-10-18

反グローバリズムの潮流(ドイツのメルケル政権は次の州選挙でも負けたら崩壊する?)

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前回は「反グローバリズムの潮流(移民問題でドイツ政権は崩壊の危機)」で、ドイツのメルケル政権は崩壊の危機に瀕しており、綱渡り状態であることをお知らせしましたが、その後の状況を追ってみました。

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連立相手のキリスト教社会同盟党首、ゼーホーファー内相との対立を何とか乗り切って連立政権崩壊を免れたメルケル首相でしたが、その後も綱渡りは続いています。極右勢力の「ドイツのための選択肢」を監視対象にすべきか否か、情報機関トップの問題発言に対する処遇をどうするか、ことあるごとに連立政権内の意見が微妙に対立し不協和音を奏でています。その結果、メルケル氏与党の支持率は過去最低の28%にまで低下、極右勢力のドイツのための選択肢(AfD)は18%で社民党を抜いて初めて2位になりました。

さらに、9月29日に行われた会派代表選挙ではメルケル首相の側近が落選してしまい、党内基盤を失っていることが浮き彫りになっています。

10月14日のバイエルン州議会選挙でも連立与党は第1党は守ったものの、支持率を10%落とす大敗。社会民主党はここ数カ月で連立の枠組みを見直すと発言しています。

10月28日に予定されているヘッセン州議会選挙も与党は大幅に支持率を落としており、この選挙でも大敗すると、メルケル首相退陣の圧力は一気に高まるかもしれません。

■ドイツ連立政権、極右野党を治安上の監視対象にするか方向性に違い2018年9月4日
ドイツ最大野党の極右「ドイツのための選択肢(AfD)]が反イスラムを掲げる団体との関係を疑われている問題への対応について、大連立を組む与党間で考え方に違いが生じている。メルケル首相は記者団に、監視対象を決めるのは治安当局だと指摘。自身が直接関与しない考え。社会民主党(SPD)に属するショルツ財務相は、メルケル氏が示した原則に同意するとしながらも、ケムニッツでの暴動は、AfDを監視対象にすべきかどうかを再検討する明確な理由になるとの見方を示した。
昨年の連邦議会選挙で13%近い得票率を集めて初の議席を獲得したAfDは、ケムニッツの騒動後にテレビ局RTLが行った世論調査で、支持率が2%ポイント上昇し、16%となった。

■ドイツ情報機関トップの処遇再考 連立与党、昇格妥協案に批判噴出 メルケル政権迷走、国民の信頼低下2018年9月23日
ドイツのメルケル連立政権内の対立に発展した情報機関トップの処遇問題をめぐり、連立与党間で一度合意した対応が再協議されることになった。更迭しながら昇格させるという妥協案に批判が一斉に上がり、再考を迫られた。連立維持に腐心し、迷走する姿は政権に対する国民の信頼低下を招いている。
世論調査によると、長官の処遇決定を受け、政権への信頼は「低下した」と7割以上が回答。公共放送ARDの21日発表の政党支持率では、内相率いる姉妹政党を含めたメルケル氏与党は28%で過去約20年で最低に下落。新興の右派政党、ドイツのための選択肢(AfD)は18%で社民党を抜いて初めて2位になった。

■焦点:ドイツの新移民法、メルケル首相の「大きな賭け」2018年9月25日 
ドイツのメルケル首相は、新たな移民法によって外国人労働者がドイツ国内で仕事を見つけるのが容易になることを期待している。しかし、記録的な人手不足の解消を狙う首相の努力は、開放的な難民政策を嫌う有権者の怒りを買うリスクがある。
ドイツの新移民法案は首相と閣僚が今月検討する予定で、欧州連合(EU)以外の地域から労働者を呼び寄せる狙いがある。ただし、当局者が作成した資料によれば、彼らが労働ビザを申請する際には、専門的な資格とドイツ語の能力が求められる。

■会派代表選で首相側近落選 メルケル氏求心力低下2018年9月26日
ドイツのメルケル首相の国政会派キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)は25日、会派代表選挙を行い、所属連邦議会(下院)議員による投票でカウダー代表に代わり、ブリンクハウス会派副代表を議員団トップに選出した。政権を13年間支えた保守派重鎮カウダー氏の敗北をDPA通信は「小さな革命」と報道。メルケル氏が急速に党内基盤を失っていることが顕在化した。

■独バイエルン州で与党CSUが大敗 メルケル政権にも打撃2018年10月15日
ドイツ南部バイエルン州で14日行われた州議会選挙は、メルケル政権で連立与党を組むキリスト教社会同盟(CSU)が大敗を喫したもようだ。CSUの得票率は38%と、4年前の前回選挙から10ポイント低下した。
2位には緑の党が躍進し18%。3位は独立候補らのグループが食い込んだ。CSUの得票率は38%と、4年前の前回選挙から10ポイント低下した。反移民を掲げる極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は10%で4位となり、初めて同州議会入りした。

■メルケル大連立政権に暗雲=州議選大敗、既存政党が弱体化2018年10月16日
14日に行われたドイツ南部バイエルン州議会選で、国政与党としてメルケル政権を支える中道右派・キリスト教社会同盟(CSU)と、中道左派・社民党が歴史的大敗を喫した。鮮明になったのは、戦後独政界を牛耳ってきた既存政党の弱体化だ。両党が参加するメルケル首相の大連立政権の求心力低下が一層進み、政権の行方には暗雲が漂っている。
選挙から一夜明けた15日、メルケル氏はベルリンでの産業界との会合で「政治家への信頼が失われた結果」と敗北を率直に認めた。ただ「首相として、信頼回復に努める」と強調し、首相にとどまる意欲を示した。得票率で第5党に沈んだ社民党のナーレス党首は「(国政の)大連立の先行きは、今後数カ月で決まる」と述べ、現在の枠組みを維持するかを検討する方針を示した。
大きな争点は難民政策だったが、難民に融和的な緑の党は躍進した。「反難民」のみが得票につながったのではなさそうだ。ウェルト紙によると、60歳以上の45%がCSUに投票した一方、59歳以下は31%にとどまり、若年から中堅世代が伝統的政党から離れている傾向がうかがえる。
28日に行われるヘッセン州議会選でも、CDUの敗戦は濃厚な情勢だ。結果次第では、3月に第4次政権を発足させたばかりのメルケル氏退陣や総選挙を求める圧力が一段と強まる可能性もあり、政権の混迷は続く見通しだ。

■メルケル政権、大丈夫?~バイエルンに続いてヘッセンでもドイツ与党は敗北見込み2018年10月18日
今月28日にはヘッセン州で州議会選挙があります。経済の中心地であるフランクフルトや観光で人気のメルヘン街道などを含むドイツ中部の州です。CDUが第一党で47議席(得票率37.2%)SPDが第二党で37議席(得票率30.7%)、緑の党14議席、左翼党6議席、自由民主党6議席と続きます(欠員1)。
しかし、今回も連立与党CDUとFDPは大敗の見込み。 直近世論調査ではCDUの支持率は28.5%、SPDも24.9%まで落ちています。
バイエルン州でも躍進した緑の党は18%前後と前回の11.1%からこちらも上昇見込み。
バイエルン州で22議席を獲得して第四党となった極右AfDは12%前後の支持を得ており、こちらもそれなりの議席獲得見込みです。左翼党は8%前後で若干のプラス、自由民主党は6%前後でややプラスといった状況です。

List    投稿者 dairinin | 2018-10-18 | Posted in 05.瓦解する基軸通貨No Comments » 

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